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平成12年7月号
・今年は図書館が開館して5周年を迎えます。...
・絵本のミレニアム ― 第3回絵本学会大会終了 ―
・絵本学会大会に参加された方々からのメッセージ
・図書館視察日誌 5/18~6/13
・[寄贈]ありがとうございました
・ぶっくんの窓から

★ 1面

 今年は図書館が開館して5周年を迎えます。それを記念する事業のひとつとして、 6月10日と11日の2日間、絵本学会大会を開催いたしました。九州では最初の大会です。 (今月号はその特集となっております)
 まずは、こうした全国大会が、この伊万里の地で開催されたことの意義深さについて、 考えてみたいと思います。

 「なぜ伊万里で開催されたのか?」という問いには、「伊万里には伊万里市民図書館があったから」と、 答えることができるかと思います。
 全国規模の大会が出来るということは、それなりの施設と文化的環境と市民が心から迎える姿勢が 前提となります。伊万里はそれを充たしていたからこそ、こうした大会が可能となったといえます。
 それに、「伊万里」と言えば「伊万里焼」です。 秘窯の里・大川内山では江戸時代の昔からみやびな絵付けをした焼き物が焼かれてきました。 白地に呉須や赤絵をほどこした花鳥風月の文様は、どこか絵本の世界にもつながる、 深いえにしが感じられます。

 今年が「子ども読書年」の年であり、人が生まれて最初に出会う書物が、 絵本であることを考えれば、2000年の絵本学会大会の開催は、伊万里にとってはことのほか、 素晴らしい出来事だったと思われます。

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★ 2面(1)

「絵本のミレニアム ―第3回絵本学会大会終了―」

 絵本学会大会には、学会会長の太田大八さんをはじめ、たくさんの絵本作家や児童文学家の 参加がありました。そして貴重なお話を聞くことができました。 講演会や分科会でのお話を紹介します。

●基調講演『絵本学の未来』太田大八さん
 0歳から小学生くらいまでは、その人の人格を形成する重要な時期だ。 そこで与える絵本は、人生に長く作用する「万能薬」になってくれる。 絵本を「子どものもの」で片付けてしまうのは誤りなのだ。

●テーマ講演『絵本の黙示録』 長谷川集平さん
 絵本や子どもの本ばかりにかかわっていると、この本を読めばこの子がいい子になるなど、 浅い、即効性のものを望みがち。 いいものであれば長く、人の生き方を左右していくことになるだろう。

●分科会R1『絵本作家研究 レオ・レオーニ』
 川端誠さん
 子どもの時に聞いた昔話以来人生2度目の絵本が武蔵野美術大学で先生が読んでくれた レオ・レオーニの「フレデリック」だった。 右と左のページの使い方で、主人公のねずみフレデリックの心理を表している技法は素晴らしい。 「読み聞かせ」とは言わずに「開き読み」と言いたい。 「あなたは読み聞かせられているのですか?」

●分科会R2『絵本編集の未来』
 川端強さん
 絵本は人間が担っている世界に様々な角度から光を当てている。 今を生きている子ども達に、少し長く生きてきた人間として、 大人が何を語っておくべきかを考えて本を作っている。

 米田佳代子さん
 本はあくまでも個人のものであり、1冊1冊が誰かの宝物になっていく。 絵本が子どもにどう影響するか短絡的には分からない。

 土井章史さん
 絵本には解放する絵本と閉じられる絵本すなわちメッセージがイメージ出来る本がある。 90年代の新しい作品というよりも、アメリカの30年代や日本の50年代のように 常に新しい物を作ろうと模索していた時代の気分を持ち続けていたい。

●分科会R3『図書館の未来』
 白根恵子さん
 図書館の未来を作るのは私たち。 図書館員は図書館員、利用者は利用者、それぞれの立場で、図書館をもっといいものに していこうという意識を持っていかなければ図書館の未来は開けない。 図書館間の協力、学校図書館や文庫との協力関係をしっかり根付かせて行くことが 図書館の未来に大きくかかわってくる。

 亀田邦子さん
 今年は子ども読書年である。 国際子ども図書館は5月に一部開館したが、国の1つの機関として何をすべきか、 何が望まれているのかが今一つ分からないところがある。 そこで、いろいろな意見や要望を出して欲しい。 連携協力してみんなで成長させていくのが望ましい。

 田原和子さん
 国際子ども図書館という素晴らしい施設ができ、それを利用しながら地方の図書館でやれることが もっと増えてくるのではないか。資料の利用だけでなく、司書や子どもの本にかかわる大人たちの 交流の場としての活用が期待される。

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★ 3面
「絵本学会大会に参加された方々からのメッセージ」
  太田大八さん
  長新太さん
  今井良朗さん
  村中季衣さん
  三宅興子さん
  田島征三さん
  長谷川集平さん
  川端誠さん

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★ 4面(1)
「図書館視察日誌 5/18~6/13(敬称略)」
 5/18 図書館の学校 1名
  /19 山口県小郡町 27名
  /21 長崎県多良見町 1名
  /27 多良見町教育委員会東京都荒川区議会 27名
  /31 東京都荒川区議会 14名
 6/1  佐藤建設 5名
  /1  NTT西日本 5名
  /2  熊本県立大学 3名
  /6  アバンセ研究グループ 50名
  /9  佐世保商業高校 22名
  /9  太田大八 1名
  /9  長新太 1名
  /10 武蔵野美術大学・今井良朗 1名
  /10 梅花女子大学・三宅興子 1名
  /13 山下徳夫後援会・吉富博久 1名

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★ 4面(2)
「寄贈 ありがとうございました (敬称略)」
 長野金盛
 小島敬
 有田町歴史民俗資料館
 江北町教育委員会
 武雄市立図書館
 玄海町教育委員会
 STSサガテレビ
 佐賀県高等学校体育連盟
 九州電力
 佐賀県教育庁生涯学習課長
 神埼町商工会

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★ 4面(3)
「ぶっくんの窓から」

 夏休みの期間中、ぶっくんは次の小学校や保育園などへの巡回が中止になります。 お近くのステーションや本館をご利用ください。
 (大川小学校・東山代小学校・山代東小学校・黒川小学校・山代西小学校・滝野小学校・ 波多津小学校・牧島小学校・波多津東小学校・南波多小学校・久原保育園・里保育園・ 黒川幼稚園・波多津東幼稚園)
 また、松浦下分公民館から、桃川親水公園にステーションの変更を致しました。 なお、西田病院は、都合により7月から中止となっていますのでご了承ください。
 図書館カードをお持ちでない方も、ぶっくんで作ることができます。ぜひご利用ください。

 お盆期間中も予定通り巡回します。(本館も同じ)電話23-4646までお尋ねください。

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