> トップページ > 伊万里市民図書館について > 広報 としょかん通信 > 平成13年8月号
・第6回図書館☆まつりの日… ・星まつり 夢いっぱいの出会いの場 ・市民を育むふるさとの図書館 ・【黒澤学vol.11 「用心棒」と「椿三十郎」】 ・図書館視察日誌 ・寄贈 ありがとうございました ・蔵書点検のため休館します |
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第6回図書館☆まつりの日、開架室で一際すばらしい歌声が響き渡りました。 ピアノを真ん中に、指揮者の白い指に注目して歌う顔はみな紅潮していました。 この日「いすの木合唱団」がデビューしたのです。 (いすの木とは図書館の中に立っているシンボルツリーのこと。) 21世紀を目前に控えた昨年の11月、新聞に「『荒城の月』教科書から消える」という 記事が載っていました。 万人が知る『荒城の月』は1901年(明治34年)刊の「中学唱歌」に初めて掲載されたものです。 滝廉太郎作曲によるゆったりした曲調と土井晩翠の美しい日本語での作詞は、 この国の名曲の1つとして海外にまで知られています。 そんな曲調や言葉を大切にしたいと発足したのが「いすの木合唱団」でした。 指揮者も伴奏者も歌う人も全員図書館の利用者です。 デビューの日はあまりのすばらしさに会場からアンコールの声が上がりました。 言葉の一語一語を大切にし心をひとつにすれば、そこから生まれる歌声も響き合うことを知りました。 秋には図書館北の庭でのコンサートを予定しています。 あなたもわたしも一緒に歌いましょう。 詩人の長田弘は「私たちは日本という国に生まれてきたのではなく、 日本語という言葉の中に生まれてきたのです。本を読むことだけが読書なのではありません。 自分の心の中に失いたくない言葉を蓄える場所をつくり出すのが読書なのです。」といっています。 「蓄える文化なしに文明はない」といわれますが、図書館もその任務の1つとして、 言葉を蓄える文化を大切にサービスを進めていきたいと思っています。 ▼もどる |
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星まつり 夢いっぱいの出会いの場 平成7年7月7日、伊万里市民図書館は開館しました。 毎年その日を記念して、7月の初旬に市民の皆さんと「図書館☆まつり」を開催してきました。 今年もたくさんの市民の方々と盛大に行うことができました。 梅雨空で心配されたお天気も、参加された24団体皆さんのパワーで雨をも吹き飛ばした2日間でした。 ☆ ☆ ☆ 1日目 7日の午後1時からオープニングセレモニー。 【啓成中学校ブラスバンド部】の演奏で☆まつりの幕は開きました。 子ども開架室では【コール伊万里】の童謡と唱歌が集まって来られた方々の歌声と一緒に響いていました。 【お話キャラバン】のお話し会、登り窯のお部屋にいっぱいの子どもたちと楽しみました。 南の庭では【伊万里中学校ブラスバンド部】の迫力ある演奏。 それに続いて、毎年恒例となった大坪郵便局の皆さんによる【自転車紙芝居】です。 風船と水飴に子どもたちは大喜びです。 今年の☆まつりと共に誕生した【いすの木合唱団】。美しい調べに共に口ずさむ方もいらっしゃいました。 5時からは【エメラルドグリーン】のバンド演奏でした。 今年は特別に開館時間を6時まで延長して、1時間たっぷりと夕べのコンサートを楽しみました。 ☆ ☆ ☆ 2日目 8日、日曜日は、【長野由子&オールウェイズ】の演奏で始まりました。 子ども開架室では、【器楽星】のバイオリンとピアノの演奏に続き、【少年少女合唱団】のコンサート。 七夕らしい曲がいっぱいでした。 ホールでは【プリティボーイズ】のバンド演奏、イスの木の下では、【伊万里子ども劇場】のブーメラン作りです。 子どもたちは、完成したキント雲号を持ってすぐに南の庭で遊んでいました。 今年は【エメラルドグリーン】の生演奏で【伊万里社交ダンスサークル】の社交ダンスが行われましたが、 ホールは華やかな雰囲気に包まれていました。 ☆ ☆ ☆ 両日 7・8日の2日を通しての催しもたくさんありました。 【国際ソロプチミスト伊万里】による、チャリティーお茶席は、大勢のお客さんで賑わっていました。 また、【てんとう虫の家】の佐代姫伝説を物語る**の展示や 【日本レミコ押し花学院】の作品展示と実演も大盛況でした。 【伊万里華道連盟】による生け花で館内は美しく見違えるようです。 朗読奉仕【草ひばり】は小さな子どもにも眼の不自由なお年寄りにも好評でした。 また、【伊万里養護学校】【愛育園】【椿作業所】【小麦の家】【古本バザー】による 野菜・クッキーなどの販売は大忙しのようでした。 【図書館フレンズいまり】の市民俳句まつり。今年は789句もの応募がありました。 図書館フレンズ賞に輝いたのは、波多津小・高森隆人君の作品です。 すいかわり みんなの声が たよりだよ また、最優秀賞には、伊万里小・山口史晃君の 雨あがり わたってみたい にじの橋 大川小・鶴田雄大君の 流れ星 ぼくの願いも かなえてね 伊万里高校・波多葉子さんの 夏の海 遠い異国の 香りする の3作品が選ばれました。 年を経る毎に盛大になっていく☆まつり。今年も市民のみなさんのお陰で無事終わることができました。 ご協力ありがとうございました。 ▼もどる |
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市民を育むふるさとの図書館 世紀もそろそろ終わるという秋晴れの1日、ライオンズクラブの貸自転車に跨って、 何10年ぶりかで私は生まれ故郷のそこかしこを探索してまわりました。 すっかり変わった町の様子。すこしふっくらとした腰岳の容姿。 半日の訪ね歩きに倦んだとき、駅前の観光案内所で、図書館が新しくなったと聞いたのを思い出しました。 子供のころは、市の図書館によく通いました。 旧い造りの建物の中は、薄暗い印象でしたが、学校の図書館より大人びた感じがして、 戸惑いながら本を借りること自体が密かな楽しみでした。 そんなことを思い出しながら訪ねた新図書館は、昔とはすっかり様変わり。 中へ入って迷路を歩く気分で隅々まで見物しました。 頭の中にあった図書館というイメージが、捩じれるように変化していきました。 館内のどこにいても『利用者のために…』というメッセージが聞こえてくるようです。 その利用者たちからは、皆とても充足した雰囲気が感じられます。各自が自分の関心に没頭しています。 眺めやっているうちに『品のいい人達だな』という言葉が自ずと湧いてきました。 充実した図書館の必要性は理解されていても、自治体が本腰で取り組んでいるとはあまり耳にしません。 設立概要に目を通して、この事業が形をなすための市民の努力と自治体の決断を知り、 私は少なからず幸福な気分になりました。この伊万里で最も困難で、最も未来先取な事業が成立しているなんて…、 といった気持ちでした。 15で故郷を離れて以来、愛着を感じてはいるものの、伊万里市民という感覚は私にはほとんどありませんでした。 しかし、この図書館に巡り合ったおかげですこし変わったようです。 『私の故郷』だったものに『このような市民を育んでいる町が私の故郷』という意識が芽生えたからです。 黒澤明記念館には足を運びませんでしたが、文化を軸にしたこうした事業の相乗効果から、 伊万里は大いに変貌していくと思います。 相変わらず遠くに住んではいても、あの1日以来、私の中で故郷の山河は確実に色を変えました。 東京都・山口徹三さん(広報伊万里四月号より転載)
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【黒澤学vol.11 「用心棒」と「椿三十郎」】 興行成績がすべての映画界にあって、「用心棒」であてた東宝としては、 2匹目のドジョウというわけで、早速「用心棒」の続編が企画されるのだが、 これに対し、黒澤としては素直にYESと言えなかった。 というのも、黒澤はシリーズ物を嫌悪したからである。 その理由だが、黒澤に言わせれば、そもそも映画がシリーズ化するということは、 まず非常に好評を博した第1作が前提としてあり、続編は当然その第1作のイメージを壊せず、 前作を模倣せざる得なくなることから、続編で前作を凌ぐことはまず不可能と考えられるとのこと。 それにもかかわらず、斜陽化する邦画界にあって常にヒット作を生まなければならない、 業界の雄・黒澤としては、この困難な条件に挑む冒険を「用心棒」と「椿三十郎」で実行している。 創造は、常に新たな挑戦から生まれることを、黒澤は肝に銘じていたのだろう。 用心棒を演じる三船敏郎のキャラクターはそのまま生かしながら、 「椿三十郎」はもうひとつの「用心棒」たるべく様々な工夫がなされている。 まずストーリーだが、「用心棒」の季節は冬で、上州の空っ風が吹きまくる宿場町でのやくざの抗争を、 「椿三十郎」では、春のうららかな陽気の中、ある藩でのお家騒動のドタバタを描き、 コントラストをつけている。 また、女優のキャラクターも映画の内容に合わせ、山田五十鈴のいかにもやくざのやり手女将の悪女ぶりと、 入江たか子のおっとりとした奥方のユーモアの漂う演技で、対比させている。 音楽も「用心棒」はワイルドなウエスタン風に対し、「椿三十郎」は正調の時代劇風となっており、 映画の性格分けに寄与している。 つまり、黒澤は安易な続編を拒否し、前作を超えようとしたのである。 ▼もどる |
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図書館視察日誌 6/5~5/31(敬称略) 6/ 5 朝日新聞前ヨーロッパ総局長 1名 14 岡山県総社市図書館 2名 29 熊本県おはなしポケット 12名 29 長崎に図書館をつくる会 15名 7/ 1 鶴ヶ島図書館 2名 4 沖縄県西原町教育委員会 5名 4 福岡県福間町教育委員会 5名 5 掛川市職員地域自治研究会 7名 6 高知市教育委員会 3名 11 和歌山県岩出町教育委員会 6名 12 山口県楠町 15名 ▼もどる |
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寄贈 ありがとうございました (敬称略) 知北優好 梅田育子 西田昌子 諸岡均 金元里々子 金崎洋典 野村一代 力武加奈恵 内田剛 篠原泰彦 秋山静見 福嶌直 安東浩紀 郷古孝子 樺島衣都子 神之浦安子 山形道久 ▼もどる |
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蔵書点検のため休館します 図書館の資料は、市民のみなさんの共有財産です。 その資料が確実に保有されていて、いつでも利用者のみなさんに提供できるように、 今年も蔵書点検を行います。 期間は9月17日(月)から28日(金)。 この蔵書点検によって不明本(紛失・行方不明・盗難などの本)を確認して、その原因などを調査します。 その間、図書館は休館となり、利用者のみなさんには大変ご迷惑をおかけしますが、 資料の所在確認の重要な作業ですので、なにとぞご了承下さい。 なお、この期間中の図書の返却は、駐車場側と子ども玄関側ブックポストをご利用下さい。 また、あなたのまわりに、つい返すのを忘れている本がないか、蔵書点検を前に、 もう一度家の中を見廻してください。 市民の共有財産が、平等に活用されるため、みなさんのご協力をお願いします。 ▼もどる |