> トップページ > 伊万里市民図書館について > 広報 としょかん通信 > 平成15年春号




平成15年春号
・おめでとう!貸出400万冊達成
・本の世界を広げてくれる楽しい時空
 ~第24期 久留米子どもの本の学校~

・伊万里のむかしばなし
  ボランティアグループ三〇会(さんわかい)
・これで君も昆虫博士!! ~栗林慧さん講演会~
・むか~し昔は愛ことば おはなしの達人・富原美智子さん来たる!
・図書館からのおねがい
 「変更届はお早めに!」「返却日の再確認を!」

・おはなしキャラバンで一緒に活動しませんか?(お知らせ)

★ 1面
おめでとう!貸出400万冊達成

 平成15年2月28日夕方、開館以来の貸出400万冊を記録しました。幸運の400万冊目に当たったのは、伊万里市富士町の川久保沙紀さん、立花小学校4年生です。
 沙紀さん一家は大の読書好きで、お母さんの久美子さんも学校での朝読書の時、読み語りのボランティアをしておられます。この日も沙紀さんは家族と一緒に図書館にきていました。動物が好きで「野性動物」関係の本を借りたそうです。全く予期せぬ出来事に緊張しながら図書館からの「記念の証」と図書券を、図書館フレンズいまりからプレゼントされた図書館バックを受取ました。

 また、前後賞は伊万里町の井元林太郎さんと二里町の古場伊津子さんでした。嬉しいことに、この3人とも新図書館が開館してからずっと利用をしてこられた方ばかりでした。それに年代も3人それぞれ小学生、高校生、成人と様々です。このことは図書館が多様な年齢層の人に幅広く利用されていることを物語っています。

 明治大学助教授の斎藤孝さんは『読書力』(岩波新書)で「人間の思考力は本を読むことによって磨かれる。その思考力はすべての活動の基礎であり、読書力は日本の地力となるだろう」と言っています。

 この度貸出400万冊を達成しましたが、そこから推測されることは、開館以来8年間で市民一人平均67冊もの本を読んだことになります。思考力を高めた市民層の厚さがきっと地域社会の発展を促すことでしょう。明るい伊万里の未来はすぐそこまで来ています。

▼もどる
★ 2面(1)
本の世界を広げてくれる楽しい時空
 ~第24期 久留米子どもの本の学校


 今回で24期を数える『久留米子どもの本の学校』は、絵本やおはなしなど、子どもの本が好きな人が集まり、子どもの本に携わっている方のお話を聞く会です。
 今期の講座は3回にわたるもので、講師陣はどの方も、絵やことばの面白さを伝えてくれる、話題の本の作り手でした。

 講座の中で、詩人の長田弘さんは、「ちいさいおうち」(岩波書店)の初版本を手にお話をされました。その本には、現在出版されている本にはほとんど書かれていない「私は本です。」の一文があるとのこと。基本的なことですが、子どもたちに本の扱い方を伝えるために本からのお願いとしてこの一言があるということは、とても大切であると語られました。また、「本はあることが大事」「本は概念を伝えるものである」など、長田さんの言葉から、本の存在価値を改めて感じ、本に対する考え方をもう一度見つめ直す良い機会を得ました。

 長田さんの他、絵本作家の荒井良二さんと石津ちひろさんの対談や、画家の伊藤秀男さんの絵本作りの話など、活字や絵を通してしか知らない方々の生の声を聞き、体温を感じながら一緒に時間を過ごせたことは、まさに贅沢そのものです。そこにはやはり、長田さんの言う、人と人とをつなぐものとしての『本』が存在することは言うまでもありません。

▼もどる
★ 2面(2)
伊万里のむかしばなし
 ボランティアグループ三〇会(さんわかい)


 伊万里市民図書館の「お話しボランティア活動」に関わってからもう10年近くになります。その間活発に活動できた年も、ほとんど出来ない年もありましたが、とにかくマイペースで続けています。これは常に活動しやすい環境を提供してくれる伊万里市民図書館の雰囲気と周りに楽しいボランティア仲間があるからです。

 5年ほど前、私はあるテレビのシーンに釘づけになりました。それはアフリカのある部族の人々が古老の「昔語り」に耳を傾けているシーンでした。子供たち・赤子を抱いた母親たち・老若男女が皆大きく目を見開いて、語りの声に耳を傾けている―、焚火だけの明りのもと太古からの語りのリズムを真摯に聞いているシーンに私は深く感銘、同時にこういう伝承の場がほとんど消えている「いま」を痛感しました。そして、せめてお話しボランティア活動の中で子供たちや若い人達にもっと昔話を、素朴なふるさとの昔話を語っていこうと思ったのです。

 『三○会』は、こういう思いから自然に結成したグループです。4年目になります。そしてメンバーは、ニュアンスの違いこそあれ「読み物としての昔話集(本)とか標準語に近い昔話集ではなく、土地の人に密着した土の香りのする伊万里ことば・方言で語る昔話を捜しまとめて、そして若い人たちに伝えていきたい。お年寄りにも語って喜んでもらいたい。小さい子たちにはわかりやすい橋渡し方法も考えなくては・・・」というたくさんの夢を持ちながら活動しています。

 昨年はじめ、犬塚図書館長から助成金の応募用紙を紹介されました。それは伊万里市の『二十一世紀市民ゆめづくり計画支援事業』のものでした。三○会は〆切ぎりぎりに応募し、書類審査・市民センターでの公開応募内容説明等を経て思いがけず採用されました。そして六月議会での正式決定後、活動開始。聞き書き集『伊万里の昔ばなし1』の冊子発刊が現実となりました。今後も、数年かけて伊万里全域の聞き書き集(全5集)を予定しています。また「伊万里ことば」の温もりのあるリズムを耳から聞いてもらうためにCDの作成もします。三○会はこの冊子集が、語ることを忘れていたお年寄りが活力を取り戻し若い世代にどんどん語っていく「きっかけづくり」になればと願ってやみません。

 第二集は山代町・二里町を中心の冊子となりますが、両町だけでなく全地域の古老の語 りなどをいつでも収録させていただきたいと思いますので情報等をお待ちしています。  
三〇会  國武みどり(立花町)

▼もどる
★ 3面(1)
これで君も昆虫博士!! ~栗林慧さん講演会~

 1月25日(土)図書館ホールで、世界的に有名な昆虫写真家・栗林慧さんの講演会を行いました。当日は昆虫が大好きな子どもから、写真を趣味にされている大人の方まで150人程が、栗林さん
の美しい写真とお話に聞き入っていました。

 栗林さんは、虫の目になりたいという願いから、"アリの目で見た世界"が撮れる究極のカメラ「クリビジョン」を開発され、目の前の小さな昆虫を写し、その奥に広がる広大な風景にもピントを合わ
せ、虫の目から見た世界を表現されています。また、虫たちが飛んでいる時の姿も5万分の1秒で撮影できるシステムを開発し、虫の意外な姿をも写し出されています。
 "自分だけの映像"にこだわり、写真の限界に挑戦しつづける栗林さん。講演を聞くことができなかった方もぜひ、図書館の資料で昆虫の世界をお楽しみください。

◇市民図書館に所蔵している栗林慧さん関連の資料
 ・栗林慧全仕事 独創的カメラでとらえた驚異の自然 (学習研究社)
 ・アリになったカメラマン 昆虫写真家・栗林慧 (講談社)
 ・昆虫カメラマン ~やってみたいなこんなしごと 1 (あかね書房)

▼もどる
★ 3面(2)
むか~し昔は愛ことば
 ~おはなしの達人・富原美智子さん来たる!~

 「読み語り 風21」では、2月1日、2日図書館ホールで勉強会をしました。講師は福岡市民図書館でおはなしボランティアをされている富原美智子さんでした。
 市内15の小・中学校に読み語りをしている仲間は、150余名程います。(2002年6月現在)今回、この企画を致したのは、自分たちの勉強と、周りの方たちも一緒におはなしの楽しさを分かち合いたいとの思いからでした。

 第一話、立花小学校三年生のキッズ・おはなし隊も参加したおはなし会は、その一時間のなんと速かったこと!途中でそっと会場の皆さんの顔を伺ったら、幼な児のような目の輝きを湛え、うっとりと聞き入っていらして、素敵でした。
 第二話、読み語りについての勉強会で、富原さんは「選書は難しいけれど、自分の生きてきた人生に自信を持って、背丈に合ったものを選ぶ、自分がその物語に持っているイメージを聞き手に伝えようと心を込めて読む時、聞き手のイメージを刺激し、個々のイメージを育てていくこと」等、二時間半、ずっと立ってメッセージされました。

 「大きな木」の読み語りには、それらが如実に現され、圧巻でした。この本から、涙する程の感動を得たのは、初めてでした。語り手の内面が、言葉の深さとなって現れることを知りました。
 私たちが、いつの日かこのような一冊を持つことができたなら、とても幸せなことでしょう。
読み語り 風21  井手佳子

▼もどる
★4面(1)
図書館からのおねがい

 ◇変更届はお早めに!
 進学や転勤など引越しの多い季節となりました。
 住所・電話番号・姓が変わった場合は、変更届が必要です。運転免許証や保険証など、ご住所・お名前が確認できるものをお持ちになり、図書館へお早めにお越しください。

 ◇返却日の再確認を!
 図書館資料の貸出期日は本が2週間、雑誌や視聴覚資料(CD・ビデオ等)は1週間、絵画は1ヶ月です。現在お手元にある資料の返却日をもう一度確かめて、返却期日が過ぎている資料はお早めにご返却ください。
 来館できない場合は、郵便・宅配便で返却していただいても結構です。(その際の送料は利用者の方の負担となります。)
 自動車図書館「ぶっくん」、各町公民館でも返却ができます。また図書館に2ヶ所あるブックポスト(駐車場側・子ども玄関横)は24時間返却可能です。(CD・ビデオを除く。)
 図書館資料は市民みんなの財産です。ルールを守り上手に活用していきましょう。

▼もどる
★4面(3)
おはなしキャラバンで一緒に活動しませんか?

 『おはなしキャラバン』は図書館でのおはなし会や自動車図書館ぶっくんと一緒に、保育園や幼稚園におはなしを届けるボランティアです。
 絵本が好きな方!子どもが好きな方!おしゃべりも食べることも好きな方!などなど、興味があられる方は、図書館へご連絡ください。たくさんの方のお越しをお待ちしております。

▼もどる








- copyright(c) Imari Public Library All Right Reseaved. -