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平成15年夏号
・7月7日 図書館は8歳になりました
・みなさんに図書館の誕生日を祝っていただきました
・「本との出会い」松尾依理さん
・特別整理休館日のおしらせ
・寄贈 ありがとうございます

★ 1面
7月7日 図書館は8歳になりました

 昔、七夕の日になると朝早く起こされて朝露を取りに行ったことを思い出します。子どもたちは、さといも畑に入り、葉を揺すっては朝露を茶碗に集めてまわりました。広い葉っぱの上で水玉はコロコロ躍り、水晶みたいな輝きをみせていました。その露を硯石に入れ、丹念に墨を磨って、短冊に願い事を書きました。

 毎年、七夕祭りは巡ってきますが、平成7年7月7日以降は図書館の開館を祝う<図書館☆(ほし)まつり>とダブルでやってきます。

 開館から8年の歳月が流れましたが、今年も市民のみなさんの手で<図書館☆まつり>が行われました。全国で2千6百以上ある図書館の内、開館記念日に市民が集い祝う図書館は、そういくつもありません。南の庭には例年どおり七夕飾りがたちました。短冊には市民のみなさんの願い事が書いてあります。

『仕事が見つかってまじめに働くことができますように』
『おじいちゃんが早く退院できますように』
『ますますよい図書館になりますように』
『孫が健やかに育ちますように』
『本がたくさん読めますように』
『伊万里小コーラス部が全国大会で金賞が取れますように』
そして、
『市民も伊万里市民図書館もバンザイ』

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★ 2面
みなさんに図書館の誕生日を祝っていただきました


◆8回目の誕生日、おめでとうございます。
ご来場の皆様に手にとってもらえるように、生徒職員製品作りに頑張ってきました。 お買い上げの商品を末永くかわいがってください。心より願っております。
<伊万里養護学校>



◆長崎県長与町から「新しい図書館を想う会」の27名が見学に来られました。
新図書館をつくる計画があるそうで、 10時半から15時までお昼もそこそこに館内をじっくり回り、「伊万里に引っ越して来たくなりましたが、長与でがんばります」との言葉を残されました。
また一つ赤い糸がつながったようです。
<図書館フレンズいまり>



◆いらない物としてここに来た本が、「あっ、犬の本だ」「子どもはいないけれど、きれいな絵ね」などの声と共にまた新しく輝き出すのを見るのはとても嬉しいものです。
「借りた本でなく、自分の本として傍らに置いて楽しんでね」と買っていく人の背中に声をかけたくなりました。
<チャリティー古本市>



◆「てんとう虫の家」は通路の一角に布絵本を展示しました。
『ピーターのいす』は今回が図書館デビューで、多くの人々に見ていただきました。
特に県外の方からいろいろ質問され、関心の深さを感じました。これでまた製作意欲が高まりました。
<てんとう虫の家>

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★ 3面(1)
「本との出会い」松尾依理さん

 松尾依理さんは伊万里高等学校3年生の時、平成14年国際ボランティア作文コンクールで文部科学大臣奨励賞を受賞しました。また、同校は松尾さんをはじめ、計8名も入賞したことで団体賞である九州郵政局長賞が贈られました。
 松尾さんは伊万里市民図書館が開館した当初からの利用者で、これこそ読書の効用であると思いました。
 そこで松尾さんに「市民図書館での本との出会い」の作文を寄せてもらいました。彼女は現在、大学生です。

 晴天にめぐまれた秋空の下、風が冷たくなってきたと肌で感じつつ、私は受験勉強のために市民図書館へと足を運んだ。ふとある棚を見ると、そこには障害を乗り越えた人達の記録が並んでいる。私は1冊の本を手にした。それは生まれつき高度難聴者の女性が言葉を覚えるまでの親子の試行錯誤と、それを見守ってくれたたくさんの人々の愛情を記録したものだった。「もし、この耳が聞こえたら愛する人の声が聞いてみたい」とういうタイトルは、私に言いようのない深い感銘と、羞恥する感覚を与えた。私にも何度か挫折を味わった経験はあるが、彼女の言葉や何年もの苦しさや辛さを思うと、自分がとても小さな存在であるかのように思えた。私は一気に彼女の内面へ入り込み、そして虚しくも現実へと引き戻されたように思う。どれくらい時間が過ぎたのだろうか。辺りを見渡すと、思わず声に出して絵本に熱中する微笑ましい幼児の姿、知識を増やそうと躍起になっている学生、料理の本を片手に、子供の名前を呼ぶ母親、そして午後のテレビ番組を楽しんでいるお年寄りの方や障害を持った方など、そこにはそれぞれの緩やかな時間が流れていた。変わらない日常の光景に、少し安心した。私にとって本とは、視野を広げ、自分を高めてくれるものである。それは様々な人の生き方だったり、感謝する気持ちだったり、一冊一冊によって得るものは異なるけれども、少なからず自分が一歩前進し、成長する糧となっているだろう。
 最後に、私が障害を抱えた彼女の本を読んで決意した事がある。それは、健常者として人の助けを必要とする人がいたら、社会に貢献する事。そして自分のため、愛する人達のために、今からの人生、一日一日を大切に生きようと。

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★ 4面(1)
特別整理休館のお知らせ

  9月15日(月・祝)から9月27日(土)まで
  特別整理のため休館いたします


 蔵書点検(資料の状況把握作業)や書架の整理などを上記の期間に行います。これは行方不明の資料を捜索したり、より利用しやすい配架を構成するための作業です。そのために資料の貸出・予約や貸出期間の延長、また資料に関するお問い合わせには対応できない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

◆図書や雑誌の返却は「本のポスト」をご利用ください。駐車場側と子ども玄関横の2ヶ所に設置されています。なお、CDやビデオ・カセットなどの視聴覚資料は破損するおそれがありますので、特別整理休館後に直接窓口へお持ちください。

◆自動車図書館「ぶっくん」は通常の巡回を行いますので、どうぞご利用ください。

市民のみなさんにはご迷惑をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いいたします。

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★ 4面(2)
寄贈 ありがとうございます
敬称略

・百武一雄
・藤重絹江
・前田善次郎
・長濱真由美
・高森 保
・阿部賢一
・山口聖子
・江口広美
・小嶋一郎
・近藤順子
・日本興亜損害保険(株)
・福島明寿
・伊万里市郷土研究会
・中島善博

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