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平成16年夏号

・市民図書館9周年
・古川康・佐賀県知事来館!
・☆まつりの日に想う 図書館フレンズ伊万里代表 中島公江
・第5回市民俳句まつり入選作品
・懐かしい日本の言葉 文化講演会を聴いて 6月16日
・ブックスタート事業開始
・夏休みでも頑張ります!職場体験真っ最中
・特別整理休館のお知らせ
・寄贈 ありがとうございます

★ 1面
市民図書館9周年

 市民図書館は平成7年7月7日に開館しました。これを祝って毎年この時期に「図書館☆(ほし)まつり」を行っています。今年も7月10日、11日の両日開催しました。
 10日のオープニングを飾ったのは、大坪保育園のみなさんによる勇壮な太鼓の演奏。前の晩に雨が降り、開会式前もどんよりした曇り空で心配したのですが、園児のみなさんの素晴らしい演奏が雲を吹き飛ばしてくれました。そういえば、この日は伊万里の梅雨明け宣言の日でした。

 図書館☆まつりも今年が9回目になります。参加していただいているボランティア、団体の数も年々増え、また多彩になっています。たとえば、音楽一つをとってみても、太鼓をはじめ、ピアノやヴァイオリンのクラシック演奏、声楽、琴・尺八の邦楽、合唱団によるコーラス、ブラスバンドの演奏、ロックバンドなどジャンルは様々です。市民のみなさんが普段接する機会の少ないイベントや催し、出し物が多いのも、この☆まつりの特長です。風船を使って色んなものを造形する「バルーンアート」の実演には珍しそうに眺める人の行列が続いていました。ニンジンやナスなどの野菜を自分で工夫して人形を作り、作った人形でユーモラスに劇をする「人形劇であそぼう」のコーナーでは終始子ども達の歓声が絶えませんでした。「自転車紙芝居」では、配られた風船や水飴を持った子ども達が、熱心に聞き入っていました。また、「お茶席」「押し花体験」「俳句まつり」など会場に来られた一般の方が気軽に参加・体験できるコーナーや、恒例の古本市、手作りの日用雑貨・お菓子・たこ焼きなどの販売コーナーも人気でした。

 このように今年も盛り上がった第9回図書館☆まつり。暑い中お越しいただきました市民のみなさん、ありがとうございました。そして何ヶ月も前から準備いただきました各団体、ボランティアのみなさん、本当にご苦労様でした。
 いよいよ来年は節目の10回目を迎えます。七夕の短冊に願いをこめて、また来年会場で会いましょう。

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★ 2面(1)
古川康・佐賀県知事来館

 ☆まつり2日目に、ちょっとしたハプニングが起こりました。古川康・佐賀県知事が、塚部市長とともに、突然会場にお見えになったのです。お2人はお茶席に臨まれ、その後知事からは折からバンドのライブ演奏に集まった市民のみなさんを前にお祝いのコメントをいただきました。そして、知事そっくり(失礼!)のアンパンマンバルーンをプレゼントされ拍手を浴びながら会場を後にしました。



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★ 2面(2)
☆まつりの日に想う
 図書館フレンズ伊万里代表 中島公江

 梅雨明けも間近な7月上旬、あちこちの地域で被害をもたらした強い風雨は、☆まつりの当日明け方迄残りました。が、9歳の誕生日を迎えた「図書館☆まつり」は、2日間共お天気の回復に恵まれました。
 年毎に参加グループも増え、例年、両日のオープニングセレモニーとして好評のブラスバンドが伊万里・啓成の両中学生に代わり、今年は大坪保育園児と伊万里高校生の出番となったことは異色でした。
 初日に御挨拶を戴いた塚部市長さんが、翌日も再度来館され、ちょうど来伊中の古川知事さんをご案内して「花」を添えて下さったことも感動でした。
 よく耳にすることで、「伊万里の図書館は日本一」という言葉があります。これは「市民と行政がお互いの立場を理解しながら、うまく協働で関わって成功している」 からであって、人の問題、資料費の問題となると全く違ってきます。逼迫財政の中で、理解を頂いていることを感謝しながらも、これが少しでもマイナス方向に動くと他所の図書館の失敗例と並ぶ、ぎりぎりのところであることに私たち市民は常に危機感を持っておくことも必要だと思います。
 ☆まつりの御協力ありがとうございました。

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★ 3面
第5回 市民俳句まつり 入選作品


★図書館フレンズ賞(選者第一席)
さくらんぼゆびわにしたいあかいいろ
中尾彩子 大坪小2年
帰り道蛍の光道しるべ
江里芽恵 南波多中1年
薫風を部屋いっぱいに畳拭く
高添すみれ 大川町 (一般)


★図書館長賞
五月晴れほしたふとんが笑ってる
山口ちひろ 大川内小六年
炎天に飛行機雲の走りけり
川上志穂 東陵中三年
偕老(かいろう)の恙(つつが)なきこと豆の飯
松尾進一 大川町 (一般)


★国際ソロプチミスト賞
なつのうみざぶんざぶんと元気だな
下野原文佳 黒川小二年
風りんの音でめざめる夢の中
井手吏唯 啓成中三年
お茶畑摘むごとに香る自分の手
吉永昇平 滝野中二年


■選評(選者 田中南嶽)

さくらんぼゆびわにしたいあかいいろ
 さくらんぼは、櫻の実のことで、一般にさくらんぼと言えば西洋種のチェリーの事。彩子さんは、さくらんぼの赤い色を、指輪にしたいと素直に詠み、素晴らしい一句と成った。

帰り道蛍の光道しるべ
蛍の光を頼りに帰宅する芽恵さんの姿が、また、自然の美しい里の風景までも詠まれている。この蛍の光は何時までも作者の心に残る故里の光景となる事でしょう。

薫風を部屋いっぱいに畳拭く
 薫風とは、南風が緑の草木を渡って、すがすがしく匂うように吹いて来るのをたたえた言葉。この句、部屋いっぱいと、薫風を捉えた作者の感性が、畳み拭く動作と共に読者に共感を呼ぶ句。

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★ 5面
懐かしい日本の言葉 講師:藤岡和賀夫さん
文化講演会を聴いて 6月16日


 「ごはんだよー」という言葉で、夕焼け空、子供の声、湯気の立った食卓、そんなものがぱぁーっと目に浮かび心が温かくなったのは、先日の図書館での講演会の時のことです。
 「懐かしい日本の言葉」という演題で今、話題の人である藤岡和賀夫さんがお話しされたのですが、この懐かしい日本語とは、こんな風景をもった言葉の事だそうです。「お平らに」「お膝送り」など自分のなかでも、懐かしいから知らないの域に入ろうとしている言葉、そして風景…。
 「死んでしまったら生き返らない」という藤岡さんの言葉は、生活の中で生き生きと使われることでしか子供達に風景を持った言葉は残せない。そして、それをするのはあなただというメッセージに聞こえました。
 最後に、いつも聴けて良かったと思える素敵な企画をありがとうございます。
渡辺きよめ(二里町)




 日常の会話で懐かしい日本の言葉を理解できない人が多くなり、若者達は、言葉をよく知らないのではないか。藤岡和賀夫氏はそのことに危機感を持ち、現在の45歳以上の人々から、懐かしい言葉を聞き取り2000語を集めた。そしてその中から18歳から30歳までの若い人達になじみのある360語を絞り込み、それを面白く楽しく、多くの人達に読み親しんでもらえるように平易な形で本にまとめたのである。元電通PR局長として「ディスカバージャパン」や「いい日旅立ち」など広告史に残る企画をプロデュースした藤岡氏ならではの発想・企画力である。著書を読んでみるとセピア色の風景が目に浮かび、懐かしい想いとゆったりした時間を感じる。
 テレビなどでタレントや若者が使う「汚名挽回」(汚名返上)や「夜もすがら」(よもすがら)などのように誤った言葉が多く見られる中、氏は、著書にある懐かしい言葉の7割を理解できる年齢の境目が27歳であることを発見したそうだ。そこには1つの断層があり、理解できないと言っている若者達の親は、団塊の世代である。このことは、我々日本人が豊かさを求めて走り出し、競争の中でうっかり落とし忘れてしまった大切な何かを暗示させてくれているようだ。
 氏は「ごはんだよ」という母の呼び声に郷愁を感じると言っている。そこには現代社会において生活に根ざした、人と人とをつなぐ心の絆というべき言葉が失われつつあるからかも知れない。
岩橋 誠(大坪町)
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★ 6面・7面(1)
ブックスタート事業開始

 伊万里市でもいよいよブックスタート事業が始まりました。これは市制50周年の記念事業の1つで、毎月市民センターで実施されている3ヶ月児健診に併せて行います。対象となるのは今年4月以降に生まれた赤ちゃんと保護者の方全員です。

 ブックスタートは赤ちゃんとその保護者が絵本を介して向き合い、あたたかくて楽しいことばのひとときを持つことを支援するものです。この日は図書館の職員やボランティアがその事を説明しました。また、「家庭で心豊かな時間をもつことの大切さ」を伝え、『ブックスタート・パック』を手渡しました。パックには図書館の利用案内やおすすめの絵本を紹介したリーフレットなどと絵本2冊が入っています。



 3ヶ月児健診をひととおり終えて、最後にブックスタートの受付。時間もだいぶ経って、お母さんも赤ちゃんも少し疲れ気味かな…と思いながら待っていましたが、それでもお母さんは話をじっくり聞いてくださるし、またお母さんの温かい腕の中で赤ちゃんは絵本を広げて読んであげると、じっと見てくれる。やっぱり3ヶ月の赤ちゃんにも、内容はわからなくてもしっかりと伝わるものがあるんだと実感しました。そして、そんな我が子を見るお母さんはニコニコと穏やかな表情で、2人の姿に私もそれまでの緊張もほぐれて、ほんわかいい気分、嬉しくなりました。
 それぞれの家庭に帰って、赤ちゃんを抱いて一緒に絵本を広げているニコニコ顔の2人の姿を想像します。またまたいい気分。そんな心穏やかな気持ちになれるブックスタートボランティアをさせていただきありがとうございます。
武富美穂子(大坪町)



 一番印象に残ったのは、ブックスタートのお部屋から出てこられる大人の皆さんが、豊かで幸せそうな表情だったことです。「3ヶ月児では反応がどうかなー」とちょっと心配していましたが、絵を目で追ったり、笑った(と周りが思った)り、ちょっとした可愛い仕草にたくさんの感動を頂きました。これまでに茅野市や諫早市への視察や、講演会を行って学ぶ機会を持ち、準備を重ね、県内では後発になりましたが、ブックスタート支援センターが掲げる5つのポイントをかたくなに守って、理想的なスタートが切れたことを誇りに思います。
 西有田の新米ママから、「いいなー、伊万里は!」とうらやましがられました。「孫は伊万里で生まれたらいいなー」と思ったのは私だけではなかったことでしょう。絵本を媒体として、赤ちゃんと大人が幸せな時間を共有するブックスタートが、全ての自治体で始まりますように…。
盛 泰子(立花町)

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★ 7面(2)
夏休みでも頑張ります!職場体験真っ最中

★中学生:職場体験学習 3校 9名
★高校生:インターンシップ(就業体験学習)3校 14名

合計23名が、2~4日間ずつ図書館員の仕事を体験します。

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★ 8面(1)
特別整理休館のお知らせ

9月15日(水)から9月27日(月)まで特別整理のため休館いたします

 蔵書点検(資料の状況把握作業)や書架の整理などを上記の期間に行います。これは行方不明の資料を捜索したり、より利用しやすい配架を構成するための作業です。そのため、この期間は資料の貸出・予約や貸出期間の延長、また資料に関するお問い合わせには対応できない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

◆期間中の図書や雑誌の返却は「本のポスト」をご利用ください。駐車場側と子ども玄関横の2ヶ所に設置されています。なお、CDやビデオ・カセットなどの視
聴覚資料は破損するおそれがありますので、特別整理休館後に直接窓口へお持ちください。
◆自動車図書館「ぶっくん」は通常の巡回を行いますので、どうぞご利用ください。

市民のみなさんにはご迷惑をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いいたします。

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★ 8面(2)
寄贈 ありがとうございます
(敬称略)

・牧瀬敏則
・西日本文化協会
・松尾泰比己
・小嶋一郎
・諸岡 均
・金子良子
・山下秀夫
・中村悠美子
・ウェルサンピア伊万里
・久保田正敏
・馬場秀明
・山﨑 裕
・木島 寛
・池田隆司
・金武源二
・前田青地

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