> トップページ > 伊万里市民図書館について > 広報 としょかん通信 > 平成18年新春号
・「私と本」 ~読書の想い出~ 伊万里市助役 前田和人 ・図書館伊万里塾12月塾 暉峻淑子さん講演会 ・「私と本」 松本南帆さん ・連載第4回 お父さんもガンバってます! ・図書館の行事予定 ・寄贈ありがとうございます |
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「私と本」 ~読書の想い出~ 伊万里市助役 前田和人 読書について寄稿を求められて、いささか照れながらペンをとっている。 絵に描いたような野球少年であった私の読み始めは、やはり野球の本であった。今思い起こせば幼少年期において、勉強しなさい、本を読みなさいと強制された記憶はない。ただ、私が興味を覚えそうな本がそれとなく身の回りにあった。そんな環境を偶然ではなく意図して作ってくれたのであろうから、両親や周りの人たちに感謝しなければならない。以来いままで読書に親しむ習慣が出来た事は、今更ながら有り難く思う。 社会人になってからは、ビジネス関連の実務書を読むことが多かったが、あわせて歴史上の人物に関する伝記ものを愛読してきた。 その後独立して人材育成や経営指導の仕事をしていた期間は出張が多く、移動時間を使っての読書が楽しみでもあった。伊万里市助役としての現在は、読書にあてる時間がままならないが、政策決定の判断材料や新たなアイデアのヒントなど、図書館に頼ることが多い。 ところで、読書は推奨するわけであるが、本による知識だけでは物足りない。実行してみて実体験として知識を確認した時、その知識が本物になると思う。 また逆に、自らの行動を書物による見解と照らし合わせた時に、確かな自信につながったり、反省の材料が浮かび上がってくる。 これが読書に対する持論であり、『夢、情熱、行動』という私の人生指針は、読書と実践行動に支えられてのものである。読書は身近で大切な友達であり先生であり、私の活力源である。 最後に、伊万里が市民図書館という充実した施設を持っていることを誇りに感じるとともに、これからも大いに図書館を利用させていただきたいと思う。 ▼もどる |
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★ 2面・3面(1) |
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図書館伊万里塾12月塾 12月3日 暉峻淑子さん講演会 演題「豊かさの時代」 神様の働きの中で暉峻淑子さんと出会って 私の先祖は、和歌山県の箕島から、船で陶器を買い付けに度々伊万里を訪れるうちに、伊万里の素晴らしさに魅せられて、この地に住み着きました。 この度、図書館の10周年記念講演の講師として見えられた暉峻淑子さんは、お父様が箕島出身で私の祖母の弟にあたり、親戚になることは知っていましたが、これまでお逢いすることもなく、疎遠になっていました。 ところが、今年、1月4日の朝食時、いつものようにラジオを聞いていますと、暉峻さんのお話が流れてきたのです。「今、日本では多くの人が行き詰まり、1日100人の方が自殺しておられる。現代の殺伐とした世の中、もっと心が豊かな時代にならなければいけない」そのお話に共感を受け、何とか連絡を取りたいという思いに駆られて、すぐに手紙を書きました。そして、従兄弟から出版社に出したら届けてもらえると教えてもらい、さっそく送りました。暉峻さんも、伊万里の親戚からの便りに、びっくりされて、すぐ返事が届きました。伊万里のことをいろいろ想い出され、戦後、お母様(大串書店出身)と買い出しに来られたことなど、懐かしく書いてありました。 しばらくして、伊万里の昔話のことで、図書館ボランティア「三〇会」の会員の方にお会いし、暉峻さんが12月、伊万里に来られることを聞き、びっくりしました。その成り行きを聞くと、暉峻さんの著書『豊かさとは何か』を読んで、感銘を受けた図書館が講演を依頼したということでした。館長さんの迅速な行動力に驚きました。 暉峻さんに対する、伊万里市民図書館と私の感銘がぴったりと合い、今回、このような講演が頂けましたことを神様にお礼申し上げています。 吉富紀子
暉峻淑子さんの講演会を聞いて 「あいどん、そがんなたあ」と、電話で応対なさっていたという今は亡き母上は、本町の大串家のご出自であった。父上は、ドイツやアメリカ等海外でも研究を修められた化学者であったが、これも本町の池永家とのご縁戚になられる方である。そして暉峻先生と犬塚館長との出会い、ご講演までの不思議なご縁を思う。 ご講演は、開館10周年記念「伊万里塾」の最終講座を締め括るにふさわしい内容だった。伊万里は天然の良港に恵まれ、江戸時代後半から、明治・大正と焼物などの流通によって栄えてきた。そこでは国内外からの新しい情報も入り、そこに住む人々は真剣に自立を考え刻苦勉励されたと聞く。時代は移り、先の大戦後「新憲法」の下、「幸せ」と「豊かさ」を求め歩み出し、やがて「経済大国」といわれるようになった。しかし、誰しも「これが求めていた豊かさなのだろうか」と思うようになって来た。何か重苦しく、豊かな明るい未来が見えてこない。 先生は「本当の豊かな社会とは」について次のように示しておられる。 1.個人が自分の持っているものを発揮できる幸せのある社会(自分の価値に目覚める) 2.人間としての生活が保障されている社会 3.人間と自然が共生している社会(「私たちは地球を借りているのだ」という意識を持って) 4.支え合い・信頼のある社会 …だと。 そして、「モノ」と「カネ」は豊かさの条件では決してないと。 ますますエスカレートする「競争原理至上主義」・「格差社会」に流されないようにと。 私たちは、今ここで確かな自分を持たなければならないと思う。また、そのためには「一人ひとりが、生活の中にある問題を見逃さず、傍観者にならず、問題の根源を見極め、根気よく追及していくことが、豊かな社会をつくっていく基本である」とおっしゃる。意義深い講演であった。 前山ノブ
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「私と本」 松本南帆さん 私は本が大好きです。本は私の友達であり、心に栄養をくれます。そして、本を読んでいると、その本の世界にいるような気がして、とてもわくわくします。 低学年の頃は読むのは面倒だとか、字ばっかりでつまらないなどと思っていました。そんな時に友達から勧められて読んだ本がありました。「名探偵ホームズ」です。読み始めたら夢中になって一気に読み上げてしまいました。その時ホームズの推理と解決までのシーンが目に浮かぶほどでした。それからです。推理小説はもちろん、伝記に歴史、とにかく本を読むのがたまらなくおもしろくなったのです。 私の周りには本が苦手という人がいます。その気持ちは私もそうだったので分かります。きっと出会うはずの本とまだ出会っていないだけだと思います。その本とみんなが出会えるといいなと思います。 ※松本南帆さんは昨年11月に行われた「子ども話し方大会」で、小学校の部最優秀賞を受賞しました。 ▼もどる |
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★ 4面(1) |
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連載第4回 お父さんもガンバってます! 南波多町小麦原在住の井手勲さんは、現在伊万里市PTA連合の会長を務めています。このほど長年勤めた建築関係の仕事を辞めて、農業に取り組むべく準備をされているところです。娘さんが通う南波多小学校で読み語りのボランティアをされています。 Q.読み語りを始められたきっかけは? A.5~6年前、南波多中学校のPTA会長だった時、伊万里小学校で講演を聞きました。「本を読んで甲子園へいこう」という内容に感動し、子どもたちへの読み聞かせを思いつきました。そこで母親委員会に呼びかけて、読み聞かせグループ「おは梨(なし)の木」を立ち上げてもらいました。先生に任せっきりにするのでなく、親も参加して子どもと向き合う時間を作ることが大事だと思い、私も参加するようになりました。今では3人のお父さんが「おは梨の木」に参加しています。 Q.子どもたちの反応はいかがでしたか? A.とても良いです。シーンと静かにして、真剣な目で 一所懸命に聞いています。その姿を見ると本当に目が活きていますね。 Q.これからの目標は? A.この活動が伊万里市全体に拡がっていってほしいですね。また、読み聞かせだけでなく、様々な場面で親子のふれあいの時間が増えてほしいと思います。最近、子どもを狙った事件が増えているので、子どもを守る意味でも一緒に過ごす時間が多くなれば良いなと思います。 Q.子育て中のお父さんにメッセージはありますか? A.お父さんは誰でも忙しいです。でも、時間は自分で作らないとできません。工夫次第で読み聞かせの時間は作れます。それをするかしないかだと思います。子どもの将来の事は人の事ではなく、自分の事として考えてほしいです。いずれ自分に返ってくる事ですから。 ▼もどる |
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図書館の行事予定 ◆1月22日(日)13:30~ 大塚笑子さん(朝の読書推進協議会理事長)講演会 ◆1月26日(木)14:00~ 森田一雄さん(元伊万里市民図書館長)講演会 ◆2月26日(日)11:00~ 図書館めばえの日 ぜんざい会 (図書館フレンズいまり主催) ※会場はすべて図書館ホールです。入場無料です。 ★祝日開館日:2月11日、3月21日(10時~17時) ▼もどる |
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★ 4面(3) |
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寄贈 ありがとうございます (敬称略) ・山下徳夫 ・小島安博 ・下崎嘉明) ・西 仁美 ・原 薫 ・井上一也 ・黒川由里子 ・田浦チサ子 ・峯 佳我子 ・江頭圭子 ・森 良平 ・諸石昭寿 ・川久保寛 ・樋渡たみ子 ▼もどる |