> トップページ > 伊万里市民図書館について > 広報 としょかん通信 > 平成19年新春号
(今月の記事) ◆ あけましておめでとうございます ◆ 微光の佐賀路 ◆ 6万人のブックリレー ◆ ありがとうございました ◆ みやにしたつやさん講演会 ◆ 寄贈ありがとうございます |
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あけましておめでとうございます 今年の干支は亥です。亥は、一年に12匹の子どもを産むといわれるほど多産な動物ですが、それ故、昔から豊饒のシンボルとされてきました。 それとは無関係でしょうが、今から六十年前の亥年に生を受けた人たちは団塊の世代と呼ばれています。学校の教室はすし詰め状態、受験戦争、就職戦争を潜り抜けてきました。そして今年定年を迎えます。 企業等ではベテラン社員が一度に定年を迎えることに危機感をおぼえ、2007年問題と称して対策が立てられているようですが、これから定年を迎える方に対しては、様々な指南書がブームになっています。「10万時間の自由」「定年後に住みたい町」「夫の定年」「定年後はパソコンで」「定年釣り師」「60歳からの生き方」等など。やっと仕事から開放され、さて何をしようかと夢を描きライフプランを立てている人も多いことでしょう。 11月号の雑誌「図書」には鷲尾賢也氏がこんな記事を書いていました。『最近、友人が次からつぎへと定年退職していく。(中略)特別な古書趣味はなくても、彼らの何人かはデーバックを背負ってときおり神保町などに出陣している。そして、べらぼうに古書が安いと眼を輝かす。掘り出し物を見つけては、背中に納め、帰りにコーヒーやビールを片手に、本を読みながら時間を過ごす。こんな時間の使い方は最高だろう』。 作家の島尾敏雄は、しばらく奄美の図書館長をしていましたが「むかし、私は新刊書扱いの本屋に行きさえすれば、いつの時代のどんな本でも売っているのだと錯覚していた。しかし、すこし時期を外すと、どうしても古本屋に行かなければ入手することができない。図書館はどちらかといえば古本屋の書棚に似ている」といっています。つまり図書館は新刊本屋と古書店とを併せた機能に加え、レファレンスにも対応する市民のための知的インフラなのです。 団塊世代が大量にリタイアする亥年には市民図書館にデーバック姿が増えたらいいなと思っています。 亥年の豊穣のシンボルは多産だけではありますまい。景気もよくなるように、そして精神的にも豊かな年でありますようにと祈ります。 ▼もどる |
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微光の佐賀路 ~ 先日、北海道石狩市の市長さんが伊万里市民図書館に来られました。突然のプライベートでの来館に驚きつつも嬉しく思いました。 そこで、感想をとお願いしたところ、快く引き受けてくださいましたので紹介します。 ~ エアーポケットのような休みが突然とれた。嬉しいもので、この時ばかりは子ども心とたいして変りはない。何もしないのはもったいないと、訪ねてみたかった『伊万里市民図書館』へと決めるには、そう時間はいらなかった。 『石狩市民図書館』は、市民により親子二代にわたる建設活動の結果6年前開館した。その際、大きな影響をうけたのが『伊万里市民図書館』であった。故にいずれはと思っていたのだ。 季節の変り目なのか不安定な空模様、それでも雲間からの漏れ日差す庭先は、戯れる子らと、母親にとっては満足のいく空間であろうことは容易に察しがついた。中に入り、まず開かれた書架の列が目に入った。幾何学的でなく、あちらこちらに配された椅子が微妙にアクセントの役となっている、実に素晴らしい。恐らく訪れた石狩市民の印象もそうであったと思う。同行の女房は『あったかい雰囲気ねー。』とつぶやいていたが、そこに人ありと思わせる十分なる仕掛けと訓練と心があるからだろう。 突然、館長にお会いしたくなり、自分の出で立ちに躊躇したもののお願いしたところ、快く時間をいただいてのご懇談。大勢の市民ボランティアによって運営されているとのこと。ここには利用者ニーズを見つけ、提供し、変革する最も大切な仕組みができているのであろうと感じた。館長の専門性高い見識と図書館経営者としての自信の一端を伺い知ることもできた。帰り際、中学生の男子グループが調べ学習なのか、分厚い図書を開き覗き込んでいた。石狩にもある風景でとても楽しそう。そこには自由で自らの意思による行動があるからだ。図書館がその役割と空間を提供し、市民は認めてくれているからなのだと思った。 北海道石狩市長 田岡克介 ☆石狩市とは… ・位置と広さ 札幌市の北側に隣接し、石狩湾に臨む水に恵まれた環境にあります。 ・地勢・面積 総面積は721.86平方キロ。東西に28.88キロ、南北67.044キロに広がっています。西側一帯は石狩湾に接しています。 ・人口 男性29,941人 女性31,490人 61,431人(平成18年11月末現在) (石狩市役所ホームページより) ☆石狩市図書館とは… 平成12年6月3日開館。敷地面積9009.43㎡、延床面積3,826.24㎡。今後の図書館運営に生かそうと、図書館の利用者と意見交換をする「利用者懇話会」を開催するなど、図書館を市民に身近に感じてもらうための取り組みが行われています。また、平成18年度からブックスタートにも取り組まれています。 ▼もどる |
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6万人のブックリレー № 2,3,4/60000 心に残る一冊や最近読んで是非他の人にも薦めたいと思う本を紹介していただく企画です。 友人の輪によって、次々と伊万里市6万人のブックリレーが広がっていきます。 「佐賀のがばいばあちゃん」 島田 洋七/著 徳間書店 「これを読んでホッとせよ」と娘より、「がばいばあちゃん」の本を渡されました。 おばあちゃんの何事にも前向きでこの考え方の発想が実に面白く、やはり“がばいばあちゃん”だと思いました。この頃はみんな貧乏で大変だったけどそんな事はあまり気にせず、この作者のように山に川に海にと、遊びと食べ物を求めて走り回り、何か充実した日々を送っていたよねとなつかしく思いおこしました。先生のさりげない弁当の取りかえ方も笑ってしまいました。 人と人とのあたたかいふれあい今一番ほしいものです。私もあまりくよくよはしませんが、これからもおばあちゃんのように何事にも気持ちをきりかえ、前向きに面白おかしく楽しい日々を送っていきたいと思います。 (山代町 金子弘子) 「ゾウの時間ねずみの時間」 本川 達雄/著 中央公論社 体の大きなゾウは100年生きる、体の小さなネズミは5~6年しか生きない。しかし両方とも生きている間に20億回心臓を動かす。寿命が100年と5~6年と大きく違っても、共通点があることに驚いた。私たちが日常なんの不思議も感じずに過ごしている中にも分析、研究していくといろんな決まりや法則が発見できることがわかり面白かった。これらはすべて宇宙の大原則に結びついているのではないかと思われ、なぜかロマンを感じました。 (大川内町 小野原保子) 「老人力」 赤瀬川 原平/著 筑摩書房 タイトルに引かれて、ページを繰った。 歳をとると、耳が遠くなったり、視力が衰えたり、物忘れがひどくなったり・・・・と、老人特有のマイナス現象が現れる。そんなとき、それを歎くのではなく、「老人力がついてきた」と捉えようというのである。老人力は、若いときにはなかった、歳をとって身についてくる新しい力だと考えよう、そうすると歳をとることに積極性が出てくるというのだ。 野球選手がバッターボックスに立つとき、「リキむな」「肩の力を抜け」と声が掛かる。これは「老人力でいけ」と言っているのだと、いう。 老人力は、ありのままを素直に認める現状肯定の考え方であり、発想の転換だと思う。 永平寺の宮崎管主(106歳)は「悟るとは死を恐れない心ではない。今を平気で生きることだ」と諭されている。老人力は今を平気で生きる力であり、前向きに生きる知恵だと思う。 (松島町 前田和茂) 次は立花町の平山幸彦さんです。 ▼もどる |
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ありがとうございました ・図書館フレンズいまりから、伊万里市出身の作家犬塚堯氏、片岡繁男氏コーナーの施設整備のため、ご寄付いただきました。 ・伊万里青年会議所から、伊万里防災マップの展示にあわせて、防災関係の子どもの本をご寄付いただきました。これは伊万里河畔屋台村での収益金を活用されたものです。 ・曹洞宗佐賀県第十九教区護持会(教区長瀧道学氏)から、結成30周年を記念し、心の図書『仏教説話体系』『仏教コミックス』(合計129冊)をご寄付いただきました。 ▼もどる |
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みやにしたつやさん講演会 図書館では、今年度文部科学省の委託事業として、絵本作家の宮西達也さんを学校に招待して、お話をしていただくことになりました。お楽しみに! 演題「ティラノサウルスのきみはほんとうにステキだね、絵本もほんとうにステキだね」 1月25日(木)松浦小学校体育館 ① 9:35~10:20 ②10:35~11:20 1月25日(木)山代東小学校多目的ホール ① 14:05~14:50 ②15:00~15:45 1月26日(金)青嶺中学校視聴覚室 ①9:40~10:30 ※松浦小学校では一般の方も参加できます。 主催:伊万里市こどもの読書活動実践委員会 問い合わせ先:伊万里市民図書館 TEL 23-4646 IP.050-3541-3518<OCN.Phone> ▼もどる |
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寄贈 ありがとうございます (敬称略) ・ 西山一史 ・ 片峯初代 ・ 武野直美 ・ 柴田次郎 ・ 松尾登美子 ・ 山下徳夫 ・ 石井清子 ・ 南里和子 ・ 永島和歌子 ▼もどる |