> トップページ > 伊万里市民図書館について > 広報 としょかん通信 > 平成20年春号
(今月の記事) ◆ 子どもの読書にかかわる大人の役割 ◆ この一年を振り返る ◆「本は世界を開くドア」~長田弘さん講演会 ◆「食と農のゆくえ」~山下惣一さん講演会 ◆ 6万人のブックリレー №11/60000 ◆ 本を 翼を 夢を ◆ 子どもの読書週間 ◆ 寄贈 ありがとうございます |
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子どもの読書にかかわる大人の役割 平成19年度の社会教育研究大会が、2月17日伊万里公民館で開催された。今年のテーマは「広げよう!子どもの読書の輪」。長い歴史を持つ社会教育研究大会で、読書がメインテーマとして取り上げられたのは初めてではなかろうか。大会は、伊万里市子どもの読書推進委員会会長の前田和茂氏の基調講演に始まり、黒川町での家読の取り組み、松浦小学校の学校図書館の取り組み、牧島小学校PTAの副島さんの家庭での取り組み、おはなしキャラバンのブラッククシアター実演とそれぞれ意義深い発表が相次いだ。 その中で副島さんの家庭での取り組みは次のような内容だった。「娘は保育園のときに<ぶっくん>で図書館デビューをした。2年生になったときパソコンで市民図書館の本が予約できることを教えた。また学校の推薦図書「どんどんノート」で紹介された本を読破した。そのことが学校で褒められ励みになったようである。そして自分から市民図書館に行こうと言い出し、今では週末の我が家の過ごし方のひとつになっている。図書館ではどんな本を読んだらいいのか分からないとき相談にのってくれるし、リクエストにも応じてくれ、所蔵していない本は他所の図書館から借りてくれる。私自身は幼少の頃には本を読まない子どもだったが、娘は時間があるときは本を読む子どもに育っている。これからも家族全員が読書の習慣をつけるため図書館へ足を運びたい」。 子どもの読書をすすめるには①読む本があること ②本と子どもを結びつける大人がいること ③本を読む場があることといわれている。副島家ではその3つが両親の努力で実現した結果であろう。つまるところ、子どもの読書は大人の問題だとも言えそうである。 伊万里市の家読はまだ途についたばかり、この大会を機に広く全市で実践されることを願っている。 ▼もどる |
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この一年を振り返る ◆4月1日~ 視聴覚資料のネットでの予約開始 視聴覚資料(CD、ビデオ、DVDなど)がインターネットや館内の利用者端末から予約できるようになりました。(1人1点) ◆4月21日~5月6日 絵本フェスティバル 子どもから大人まで誰もが楽しめる絵本をいくつかのテーマに分けて展示しました。また、伊万里養護学校高等部の生徒のすばらしい絵画もあわせて展示しました。 ◆7月7・8日 第12回図書館☆(ほし)まつり開催 図書館の12歳の誕生日を、市民のみなさんと一緒にお祝いしました。 ◆10月27日 片岡繁男・犬塚堯文学館 オープニングセレモニー 伊万里出身の二人の詩人の生原稿や愛用の品などを展示した文学館が、多くの方の浄財でオープンしました。 ◆10月31日~11月1日 佐藤凉子さん アニマシオン 市内の3中学校(滝野中、東陵中、山代中)で、「全日本語りのネットワーク」佐藤凉子先生を迎えて「読書でアニマシオン」という授業が行なわれました。 ◆11月7日 図書館フレンズいまり 講演会 現在、NPO「図書館の学校」常務理事の小川俊彦先生をお迎えし、「図書館は今」というテーマでお話していただきました。 ◆11月22日~25日 市民交流団 中国・大連訪問 図書館関係者11名を含む市民76名が大連市を訪れ、様々な交流活動を行ないました。 ◆1月11日 長田弘さん講演会 詩人の長田弘さんに、中学生を対象に「本は世界を開くドア」という演題でお話していただきました。 ◆2月8日 さわやかいまり健康づくり大学講演会 伊万里市民病院の松永和雄先生に「メタボリック症候群の予防‐心臓病検査の最前線」と題してお話していただきました。 ◆2月10日 山下惣一さん講演会 唐津市在住の農民作家・山下惣一さんに「食と農のゆくえ」と題し、今話題の食の問題について語っていただきました。 ▼もどる |
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「本は世界を開くドア」~長田弘さん講演会 1月11日(金)、詩人の長田弘さんを迎え、伊万里中学校2年生を対象に講演会を行ないました。これは文部科学省からの委託事業「子どもの読書意欲を向上させる取組に関する調査研究」の取り組みのひとつです。当日、参加した中学生の感想を紹介します。 ☆講演を聞いて本を見る目が変わりました。本の形、デザイン、薄さ等、長田先生の本を見る目はぜんぜん私達と違っていて、とても驚き、感心しました。そして僕が一番覚えているのは、「本を書くことは知らない他の人に話しかけること」という言葉で、本を読むということが何かとてもおもしろいことのように思えました。 ☆私は本が嫌いだけど、長田先生の話に興味を持ちました。講演を聞く前には「本は世界を開くドア」という演題はどんな意味なのかなと思いました。でも話を聞いた後、何となく話の意味がわかってきました。本は読むだけでなく、そこからいろいろ考えたら、いろんな人が工夫して本を作っているのだと思いました。本を読むときは、読むだけでなく考えたいです。 ▼もどる |
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「食と農のゆくえ」~山下惣一さん講演会 2月10日(日)、唐津市在住で作家の山下惣一さんを迎え講演会を行ないました。当日は、多くの人が会場に詰め掛け、改めて山下さんの人気の高さを感じました。 ★農業問題の難しさをつくづく思いました。時間を使って頑張っているのに見返りがない…地場の野菜をたくさん消費できる魅力のある農業を続けていかれるよう、全国で講演頑張ってください。 ★ユーモアを交えた話、たいへんおもしろかったです。餃子の薬物問題が取りざたされ、良いチャンスですので若年層の人にこの話がもっと通じるように願っています。 ★消費者の立場かで聞かせてもらいましたが、、共感する内容が多く、楽しく傾聴することができました。 ★これからの農家の行く末が心配です。非農家ですので、日本産を食べることで少しでも手伝えるならそうしたいです。自然環境を守ることが大変と思いましたが、農家を守ってください。 ▼もどる |
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6万人のブックリレー №11/60000 「声に出して読みたい日本語」 草思社 斉藤 孝/著 最近、詩や名文を朗読したり、暗誦することがすくなくなった。暗誦文化は絶滅の危機にある。 かつては、暗誦文化は隆盛を誇っていた。自分の好きな漢詩を大きな声で朗読したり、芝居の名ゼリフを生活の中で口にしたり、ということは、とりたてゝ珍しいことではなかった。 現在では、小学校の授業でも、暗誦や朗読の比重は低くなっている。しかも、詩や名文を暗誦したり、朗読したりすることがあたり前ではなくなった。詩の授業の中で、詩の解釈に時間が割かれることが多くなり、声を出して朗読したり、暗誦したりすることが少なくなった。詩は朗読したり、暗誦したりすることにこそ魅力があると著者は指摘する。 本書は、朗読・暗誦読本である。とくに学術的な専門書ではなく、子供から大人まで声に出して読める朗読・暗誦がしやすい名句名文を採録したテキストである。 歴史の中で吟味され鍛え抜かれた滋養にみち名文名文句を声に出してみると、そのリズムやテンポのよさが身体に染み込み、そして身体に活力を与えてくれる。たとえ、しみじみたるものであっても心の力につながる。美しい日本語を朗読・暗誦するのも一興である。 池田 留雄さん(脇田町) 次は松島町の中村智子さんにお願いします。 ▼もどる |
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本を 翼を 夢を 2月24日(日)に、図書館で石造モニュメントの序幕式が行なわれました。 子どもが二人並んで座り、楽しそうに本を読んでいる像です。 この像は、ニッコロ会(昭和25・26年生まれの伊万里市出身者で構成)が、会の発足30周年を記念して、図書館に寄贈くださったものです。 台座には、テーマとして「本を翼を夢を」と刻まれています。 これから伊万里を築いていく子ども達に、ニッコロ会から託したいメッセージを書いたとのことです。 当日は、ニッコロ会会長の岡田政昭さん、前会長森力松さん、図書館フレンズ代表鈴山幸子さん、伊万里市長、教育部長、図書館長がくす玉を割り除幕しました。 子ども達が好きな本を自由に読み、夢を抱いて、翼を広げて夢に向かって飛び立つことを願っています。 本を仲良く読んでいる子ども達の像が、これから皆さんをお迎えします。 ▼もどる |
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こどもの読書週間 昭和34(1959)年にはじまった、「こどもの読書週間」は今年で第50回を迎えます。2000年は「子ども読書年」でしたがこれを機に、現在の4月23日~5月12日の約3週間に期間が延長されました。この期間、図書館ではさまざまなイベントで皆さまの来館をお待ちしています。 ☆《布の絵本展》 「てんとう虫の家」のみなさんが作られた作品を展示コーナーに展示します。 ☆《わが家オススメ本》 「子どもに読んだ絵本」「親子一緒に読んだ本」など、家庭で話題になった本をみなさんに教えてもらいました。 ☆《大人も子どもも!!》 「宮沢賢治」「ターシャ・デューダ」など、大人向けに書かれている本と児童書をくらべて読んでみませんか。 ☆《子ども上映会》 「トムとジェリー」 5月5日(月) 午後2時30分~ 場所:ホール ▼もどる |
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寄贈 ありがとうございます (敬称略) ・岩田健治 ・出雲賢二 ・鶴田キヌエ ・樋渡たみ子 ・前田勝吉 ・小山恒彦 ・麻生良子 ・坂本由佳 ・新天町誌編さん委員会 |