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(今月の記事) ◆ 市民図書館と読書への思い ◆ 読書で輝くまちづくり~第1回 家読サミットin伊万里~ ◆ クリスマスおはなし会 ◆ コンサート&ダイエット講演会 ◆ 年末年始休館のお知らせ ◆ 寄贈ありがとうございます |
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市民図書館と読書への思い 前伊万里市教育長 岩永憲一良 伊万里市民図書館は、名のとおり市民のための図書館であり、行きたくなる図書館、温かみがありそこでゆっくり過ごしたくなる図書館として市民に愛されています。行政と市民とが一体となっての活動が温かみを生んでいると思います。伊万里市民図書館を利用して、世界初のやきものの万華鏡つくりに成功された石川慶三さんは「仕事や人生で困った時は、その答えは図書館にある」と言っておられます。図書館は知恵の宝庫であり、心に活力を与えてくれます。 「第一回家読サミットin伊万里」での基調講演で、柳田邦男さんは、良い本と出会って自分を振り返る機会の積み重ねがいかに心を豊かにするかという話をされ、とても感動的でした。子どもたちが良い本に出会い、それが心の財産となって心豊かに成長することを願っています。 今、学校は、市民図書館と連携し、研修の充実を図って、子どもたちをひきつける魅力ある図書館づくりに努めています。さらに調べ学習や授業もしやすい体制づくりがなされています。今、市民図書館は、伊万里をつくる図書館として発展しています。水を飲む時は井戸を掘った人に感謝せよという意味の言葉がありますが、図書館芽生えの時から今日まで市民図書館の活動と読書推進に携わってこられた皆様に深く感謝いたします。 退職後は自由時間が増えるので、再読する度に新しい発見の喜びを与えるという古典をはじめ、子どもたちとの心を通わせるためにも絵本や子ども向きの本も読んでみたり、何かテーマを定め、市民図書館で調べ解決する楽しみも味わいたいと思っています。 稲盛和男(京セラ名誉会長)さんが、「人間は生まれたとき以上に魂を磨いて一生を終えるべきで、これが人生を生きる意味である」と言っておられますが、そのためには大いに読書をして心を磨き、自然や人とのふれあいを大切にし、感謝の心を忘れない過ごし方を心がけたいと思っています。 (平成21年11月9日退任 教育長として6年4ヶ月の任期の間、図書館行政には特に力を入れていただきました) ▼もどる |
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読書で輝くまちづくり ~第1回 家読サミットin伊万里~ 10月31日(土)『第1回家読サミット』in伊万里~読書で輝くまちづくり~が、市民センターで開催されました。家読を通じてまちづくりを推進している、茨城県大子町、青森県板柳町、そして絵本のもつ力について著書も多いノンフィクション作家の柳田邦男さんをお招きし、全国に向けて家読の情報発信をしました。 ☆オープニングセレモニー 黒川小学校の児童30人が、家読の歌「こころつないで~read and talk~」を元気に発表してくれました。この歌は、家読推進のモデル地区になった黒川町の羽柴良重さんが作曲、元黒川小学校の中島進先生が作詞をされたものです。家読の風景や、家族の様子が目に浮かぶステキな歌詞とメロディ、そしてかわいらしい歌声に会場は温かな雰囲気になりました。 ☆基調講演 「幼き日の読み聞かせが人生を決める」柳田邦男さん 子どもの心の発達には、絵本は力強い影響を与えます。今、子ども達は携帯電話やゲーム、ネット社会の普及で、孤独な世界を生きています。親子や兄弟、友人たちとのふれあいや共通体験が不足している現状からは、命の感覚や相手を思いやる感覚が育たないと歎かれました。だからこそ、幼い日の読みかせは、子どもの心の成長と豊かな感情を育てるのに必要であり、どんな壁にぶつかっても、逃げずに立ち向かう土台を育てる、そんな子どもたちのために絵本がどんなに大切な役割を持っているかということを話されました。 また、お薦めの絵本を紹介し、それを読んだ子ども達がどう読み取り、感じ取ったのか紹介されました。それは、自分が自分であること、世界に一人しかないということ、かけがえのない存在に気がついたということだったのです。 ご自身の体験や子ども達の手紙などを紹介され、とても感動的な内容の講演でした。 ☆家読事例発表 伊万里市が「親子の心をつなぐ『家読』のすすめ」を展開しはじめた平成19年度に市内で初めてモデル地区に指定された黒川町。教育現場と家庭、それぞれの取り組みを黒川幼稚園と黒川小学校の先生と保護者の方から発表してもらいました。 ☆シンポジウム「読書で輝くまちづくりをめざして」 シンポジスト:大子町長 綿引久男 板柳町副町長 福田幸盛 伊万里市長 塚部芳和 アドバイザー:柳田邦男 コーディネーター:富吉賢太郎(佐賀新聞論説委員長) <家読に取り組み始めた理由> 家読発祥の地である茨城県大子町では、3年前、小学校6年生が開いた「子ども会議」から家読という言葉が生まれました。そして子どもたちが考えた五つの約束を基に、町全体で家読に取り組んでいます。青森県板柳町では平成20年度に「板柳町読む読むフェスティバル」を開催、『読書のまち』を宣言しました。「家読ノート」の配布や家読標語コンクールの開催、「ノーテレビ、ノーゲーム、家読デー」を定めるなど、町民一体で家読に取り組んでいます。伊万里市では平成18年度「いじめなし都市宣言」をしました。いじめの一因は家族のコミュニケーション不足ではないか、家読で家族の会話が増え思いやりの心が育ち、いじめがなくなるのではと考え平成19年度から取り組みを始めました。これに対しアドバイザーの柳田氏から、これからは自治体の長が決断し、何かを始めることが大事ですとの意見がありました。 <家読を柱にしてのまちづくり> 大子町ではブックスタート、保育所での読み聞かせ、小中学校での朝読、家読など読書運動を体系的に推進しています。板柳町ではまちを活性化させるためには何よりも人づくりが大切。小さい頃から読書に親しみ、想像力が豊かで優秀な人を育てることが、やがてまちの財産になると考えています。伊万里市では家読を広める中で家庭力を強めていきたい、家庭力の向上が住民力の向上につながり、やがて市全体が活性化していくまちづくりが語られました。また柳田氏からは「自分なんかどうでもいい」など、自己肯定や自尊感情が希薄な時代に、親と子が会話をする時間を持つことがとても大事な意味を持っているとの話がありました。 <わが町の家読のキーワード> 大子町では、読書の街づくりを通じた人材育成と、子育て世代が住みたくなる街づくりを目指しています。板柳町は家庭での読書を定着させるには長い時間と根気が必要だが、まちの未来を担う子どもたちに想像力や文章力が養われることを願っています。伊万里市では、読書は頭と心に栄養を摂取する源。学校と地域と家庭が三位一体で家読によって思いやりの心を醸成し、いじめのない社会をつくりたいと語られました。結びに、コーディネーターの富吉さんは、景色十年、風景百年、風土千年という言葉がありますが、私は家族みんなで本を読む家読運動というのは、本のある景色作り、本を読む風景作りではないかと述べられました。最後に塚部市長から来年はぜひ大子町で家読サミットを開催して欲しいとの提案があり、綿引町長もこれを快諾、家読の波が全国へ広がっていくことが期待される大会となりました。 ☆共同宣言 三市町の首長が壇上の中央に歩み出て、以下のような宣言文を読み上げました。
そして、硬い握手がかわされ、「第1回家読サミットin伊万里」は盛会のうちに幕を閉じました。 ▼もどる |
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クリスマスおはなし会 ☆日時 12月12日(土) 14:30~15:30 ☆場所 市民図書館 ホール 毎年恒例の「クリスマスおはなしかい」。今年のおはなしは、ペープサート「はしのうえのおおかみ」、歌パネル「赤鼻のトナカイ」、さらに絵本やエプロンシアターなど、盛りだくさんの内容となっています。サンタさんもやってきますよ!ぜひ、ご家族おそろいでお出かけください。 ☆サンタさんの絵を描いてきてね! ▼もどる |
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コンサート&ダイエット講演会 ☆日時 12月13日(日) 13:30~15:00 ☆場所 市民図書館 ホール 伊万里市健康づくり大学の事業として、心が癒されるコンサートとダイエット講演会を開催します。演奏してくださるのは、市内外で音楽活動をされている愛詩子のみなさん。そして、ダイエット外来で有名な市民病院の松永和雄先生にお話をしていただきます。お気軽にご参加ください。 ▼もどる |
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年末年始休館のお知らせ 年末年始の休館は、12月28日(月)~1月4日(月)までです。 また、《ぶっくん》の巡回も12月28日から1月4日までお休みします。巡回の開始は来年1月5日からです。 休館中の図書の返却は、ブックポストをご利用下さい。また、CDやDVDなどの視聴覚資料につきましては、破損のおそれがありますので、開館時に、デスクまでお返し下さい。 休館中は何かとご迷惑をおかけします。来年も、今年以上にご利用下さいますようお願いいたします。 ▼もどる |
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寄贈 ありがとうございます (敬称略) ・尾崎知子 ・永渕ルミ子 ・大平美穂子 ・南里和子 ・山口五美 ・野津手恒雄 :香月邦子 ・大村正 ・志賀正昭 ・麻生良子 ・力武泰子 ・図書館フレンズいまり ・九州産業大学 ▼もどる |