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平成24年春号

・「知の地域づくりを考えるin東京」に参加して
・地域ぐるみの子ども読書活動推進事業
・『めばえの日』ぜんざい会にて交流会
・花盛りの図書館に
・図書館短歌教室
・祝日開館のお知らせ
・寄贈ありがとうございます

★ 1面
「知の地域づくりを考えるin東京」に参加して
               図書館フレンズいまり  盛 泰子

 1月23日(月)、国会議事堂の向かい側にある憲政記念館において開催された全国リレーシンポジウム(主催:文字・活字文化推進機構)にパネラーとして参加しました。
 鳥取県知事時代に図書館など「知」を大切にする地域づくりをされた片山善博さんは基調講演で「子どもたちが社会に出てから必要な知識を自分の力で獲得するためのトレーニングの場が学校図書館であり、学校司書がいて利用者の求めに応じるレファレンス(調査相談)機能が欠かせない。書店も地域の読書環境を整える役割を担ってほしい。総務大臣として光をそそぐ交付金制度を創設し、また新たに小中学校に学校司書を配置するための予算として約150億円を次の大臣に引き継ぎ実現した。これが予算化されるか否かは自治体の首長の判断となるが、積極的な活用を。図書館は万人に知的な面での自立度を高めてもらうための施設である。」と言われました。
 続いて、肥田美代子・同機構理事長のコーディネートで、片山さん、西川・荒川区長、水越・町田市学校図書館指導員と私によるパネルディスカッション。荒川区長は柳田邦男さんからのアドバイスで「うらぶれた」学校図書館の予算を10倍に増やし、区内の全小中学校に学校司書を配置されています。「公共事業に比べ図書館関係の予算はささやかなものだと思う」との発言には会場から盛大な拍手がありました。肥田理事長は「学校図書館を見れば地域の教育力がわかると言っても過言ではない。次世代を担う人材を育成する上で自治体の責務は大きい。」と発言されました。
 私は、学校図書館に対する市民図書館の支援に絞って話しましたが、自動車図書館ぶっくんの貸出13万冊のうち11万冊は子どもの利用なのです!この数字を知ると「子どもの活字離れ」などと軽々に言うのは間違いではないかと指摘すると同時に、市民図書館ホールに並んだ約1万5千冊の本から学校図書館の担当者が実際に手にとって選ぶ「共同購入」によって、学校図書館の資料に血が通い、配置された人の努力で魅力的な場所になっていることも紹介しました。その他、ブックスタート、おはなし012、幼稚園・保育園や図書館での読み聞かせ、小中学校での朝読み、家読…と続く一連の活動が伊万里の子どもたちの知的好奇心を刺激していることをお伝えし、パネラー各位へは黒川町の皆さんが作成された家読テーマソング「こころつないで」のCDをプレゼント。外はうっすら雪景色でしたが、心がほっこり温まる会でした。(このシンポジウムは各地で開催、来年3月には福岡である予定です。)



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★ 2面
地域ぐるみの子ども読書活動推進事業

今年度、伊万里市は独立行政法人国立青少年教育振興機構の「地域ぐるみの子ども読書活動推進事業」を受託し、子どもの読書の大切さについてさらに理解を深めるべく、さまざまな講演会を開催しています。

・『桂文我さん講演会』

 昨年10月から市内の小・中学校や高校、図書館を会場にして、読書や本に関わる著名な方をお招きし、「地域ぐるみの子ども読書活動推進事業」を展開してきました。そして、最後に落語家の桂文我さんに来ていただきました。桂さんは子ども向け落語「おやこ寄席」を行いながら全国各地を回り、落語の面白さを伝える活動を続けています。この「おやこ寄席」は、小学生とその保護者が一緒の会場で別々に座り、それぞれ集中して落語を楽しめるように工夫されています。
 講演会は1月14日(土)の10時から、図書館のホールで行いました。演題は「おやこ寄席の魅力 ~落語で伝える物語のおもしろさ~」です。この日の朝は冷え込みましたが、落語ファンを始め、読み語りボランティアの方達など、子どもの読書活動に関わる大人の方が大勢詰め掛け、熱気にあふれました。
 いざ講演会が始まると、落語特有の語り口調で次から次へと話が飛び出し、真面目な話まで面白く聞こえてしまうほどでした。落語の起源などの歴史の話。落語家を目指した学生時代の話。そして、子ども向けの落語を始めるにあたり、絵本作家や児童文学作家から意見を聞き、試行錯誤しながらアレンジを加えて、「おやこ寄席」の形に至ったことなど。また、その縁で絵本作家との交流が続いているという話もあり、普段では聞けないような興味深い話もたくさんありました。
 まさに「真打ち登場」といった、素晴らしい内容の講演会でした。今回参加していただいたみなさんが今後、それぞれ読書活動の推進に役立てていかれることを期待いたします。

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・むかーし昔は合言葉
  
 子どもゆめ基金助成事業
 
 1月22日(日)、山代町にある本光寺の魅塾において、「伊万里の民話を学ぶ」と題しておはなし会が行なわれました。山代地区で昔から語り継がれている話を中心に、三○会(さんわかい)の皆さん方にバリバリの伊万里弁で語っていただきました。
 鬼に連れて行かれるおじいさんの話「白仏さんみぃしけた」、美味しい料理を食べた帰り道にその料理の名前を忘れてしまう話「すじゃあこん」、なぜそらまめには黒い線があるのかの「とうまめの話」。これらは笑い話で、身振り手振りを交えた三人の演者の熱演に、会場は笑いの渦に包まれていました。江戸時代の鍋島藩の史実に基づいた名馬を育てる話の「駒とい」。三○会が浦ノ崎の伝説からおこした『きものタペストリー「さよひめ」』は、着物を着た演者が語り手にあわせて、8つの場面に着物を展開させながら舞い、ものがたりの世界を創り出していくすばらしいものでした。
 休憩の後には、参加者全員が4つのグループに分かれて、ワークショップ。たった今学んだお話を親子、小学生や中学生が発表し合って、わきあいあいとした楽しい会になりました。
 この会が、家庭でもまた昔話が語られるきっかけになるのではないかと、講師の先生方も喜んでいました。


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★ 3面
「めばえの日」ぜんざい会にて交流会
    市民ネットワーク「いまり」支援サポーター  古瀬 久美子

 「2月26日伊万里市民図書館にて、図書館フレンズいまり主催の「めばえの日」ぜんざい会が開催されました。
 同時に市民ネットワーク「いまり」2月交流会を開催しました。
 市民ネットワーク「いまり」とは伊万里市内のCSO(市民社会組織)のネットワーク化を目的に設立した中間支援組織です。現在25団体の会員で構成、毎月1回交流会を開催しています。交流会を開催する度に、顔見知りが増え、PRタイムで情報発信・交換をすることで、お互いの活動内容を知り、団体同士の活動に協力(協働)しあえる良い関係となっています。
 2月の交流会のホスト(担当)は「図書館フレンズいまり」(以下フレンズ)でした。そこで、今回はいつもの伊万里市民交流プラザの会議室とは場所を変えて、「めばえの日」 ぜんざい会・古本市に合わせ伊万里市民図書館での開催となりました。
 最初に、古瀬図書館長さんに、図書館のいろんな場所を案内していただきました。
 ホールや和室、創作室などどれも図書館を利用するボランティア団体の意見を取り入れながら設計・建設されたと聞き大変驚きました。例えば、創作室はミシンとアイロンをたくさん使えるようにコンセント口を増設、水回りが使える小さな庭には小雨や日差しの強い時でも利用できるように日よけのテントを付けたりと細やかな配慮がありました。このような細やかなことは、実際利用している人にしか気づくことができないことです。利用者が使いやすい施設、また利用したいと思う施設だとうなずけます。
 玄関から入ってすぐの場所にフレンズの拠点スペースがありました。これは図書館がフレンズの活動を大事に思っている証拠で、玄関から一番近く活動しやすい場所を選んだとのことでした。
 市民ネットワーク「いまり」会員には、フレンズのように、本や図書館を通して活動している団体、老人介護に関すること・子育て・自然環境・まちづくり・国際交流など様々な専門知識を持っている方々がいらっしゃいます。この図書館を利用して各団体の専門知識を深め、情報収集に活動すれば、さらに各団体の活動や市民ネットワーク「いまり」の活動もさらに活発になるだろうと今さらながら感じました。図書館はまちづくりの情報拠点だからです。
 市民図書館との関係でフレンズは、「協力と提言」を合言葉に、フレンズの役割として、図書館のためにできる限りの協力は惜しまないが、気付いたことは伝え、市民みんなのための図書館が利用しやすくなるように常に努力しているそうです。
 フレンズの活動紹介の中で、代表の平松伸子さんは「図書館とフレンズの関係は、自動車で言うならば車輪の関係であり、離れすぎず近づきすぎず、同じ方向に向かって距離を保って進んでいるそうです。現在もいい関係が保たれていて、これが本来の協働の姿です。」と説明されました。
 私たち市民ネットワーク「いまり」も、このような協働の形を築いていけたら、さらなるネットワークの構築の実現、そして、もっと素晴らしい中間支援組織になると確信しました。
 フレンズの皆様、図書館長はじめ職員の皆様、お世話になりました。ありがとうございました。



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★ 4面(1)
花盛りの図書館に

 2月26日、図書館の起工式を記念して行われる「めばえの日」に、図書館に2件の花木の寄贈がありました。北の庭では、当日の朝8時、古伊万里ライオンズのみなさんが集合し、ツツジの苗木26本の植栽をしていただきました。古伊万里ライオンズは、平成15年以来、毎月、草刈や剪定作業に汗をながしていただいていますが、ツツジの植栽は、会員が丹精を込めて育てられた苗を昨年も植えていただいていております。そして同じ日の10時頃、松浦町にお住まいの杉原豊樹さんが来館され、南の庭に6年物の枝垂れ桜を1株植えていただきました。杉原さんは、市内の学校や公園に以前から枝垂れ桜を寄贈していただいており、山梨の慈雲寺の糸桜の美しさに感激され、市内に植えたいと始められたとのことです。この春、図書館では、この桜とツツジの競演が見られるのではないかとたいへん喜んでいます。みなさんも花盛りの図書館をお楽しみください。


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★ 4面(2)
図書館短歌教室 生徒募集中

 市民図書館では、月に1回、図書館短歌教室を開催しています。
 短歌は小さなドラマ。日常のふとしたひとこまを、五・七・五・七・七のリズムで綴ってみませんか?
 興味のあるかたは、一度見学にお越しください。

日時:毎月第3水曜日 午前10時~
場所:市民図書館 会議室
講師:小嶋一郎先生
(元 市民図書館長 コスモス短歌会会員)
参加費:無料
対象:原則として市内にお住まいの方



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★ 4面(3)
4月23日は子ども読書の日。

4月30日は図書館記念日です。


祝日開館のお知らせ
4月29日(祝・日)と5月5日(祝・土)は開館します(10時~18時)。
なお、5月5日は図書館フレンズいまり主催の古本市もあります。



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★ 4面(4)
寄贈 ありがとうございます
              (敬称略)
・松﨑 由紀子
・八尋 忠利
・吉澤 淳
・山下 徳夫




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