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としょかん通信 平成24年夏号




題字は 井本 早耶さん (波多津東小 4年)



・図書館のミッション・インポッシブル
・第17回図書館☆まつり 平成24年7月7日・8日
・第13回市民俳句まつり入選作品
・「図書館のお仕事はタイヘン・・・」 市民図書館 職場体験&インターンシップ
・図書館の利用状況(4月・5月分)
★ 1面
図書館のミッション・インポッシブル

 お隣の長崎県は鎖国時代、唯一の西洋文明の窓口でした。県内には971の島々がありますが、五島列島の福江地区では、今春、図書館建設の話が持ち上がりました。伊万里のように一日中過ごせる滞在型の施設で、太陽光発電設備もあります。ところが建設費13億円をめぐって、反対運動が起こり、1万人の署名が集まりました。反対の理由は、「ぜいたくだ」というものです。また、平戸市でも新図書館の計画が進んでおり、五島の反対運動の行く末に気を揉んでいます。さらに、伊万里の隣の武雄市では民営化の動向が注目を集めています。その内容は、年中無休、1日12時間開館という、コンビニ並みの図書館が安い費用でできるというものです。
 伊万里市民図書館も17年前、高額の建設費に対し、やはりぜいたくだといわれたことがありました。古い図書館では貸出も3万冊程度で、図書館と呼ぶにはあまりに貧弱で、利用も少なく、登録者は2千人程でした。それが今では、登録者は18倍の36,700人で、年間貸出も17倍の50万点の利用があります。半数以上の市民が、常に利用する施設となっています。さらに伊万里の特徴は本の貸出ばかりでなく、4年前に「家読」という家庭での読書運動で、「文字活字文化大賞」を受賞したり、ビジネス分野では、陶製万華鏡の開発を企業化し、「図書館で夢を実現しました大賞」をもらった方や小型の風力・水力発電を図書館で研究、実用化に発展し、全国の注目を集めている方が出るなど新たな挑戦が生まれ、まさに成長する図書館となっています。そして何より大切なことは、多くの市民が「図書館フレンズいまり」に結集し、図書館を支えていることです。  6月30日には、波状的に降る雨の中、ボランティア連絡協議会の呼掛けに、古伊万里ライオンズ、黒木建設などのみなさんが60名程集まり、親子そろって図書館の草刈りや窓磨きに汗を流しました。
 図書館のそもそもの役割は、片山善博元総務大臣のいうように「子どもの心の成長を育み、市民の自立を支えること」にあります。つまり学校と同じ教育施設であり、人の成長を支えるためにあるものです。これは、人気ハリウッド映画の「ミッション・インポシブル」つまり「不可能を可能にする挑戦」のようです。そのために一番大切なことは、働く人の問題で、長年蓄積された司書の経験と能力にかかっています。これまでの市民との信頼関係こそ図書館の宝です。主人公イーサンのように熱いハートとチームプレイで、ミッション・インポッシブルにチャレンジしていきたいと思っています。(館長)


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★ 2面
第17回図書館☆まつり つながり愛・たすけ愛で17才
(平成24年7月7日・8日)

 今年の図書館☆(ほし)まつりは図書館が開館した日と同じ7月7日(土)に開幕しました。梅雨が明けず、雨の予報で心配されましたが、当日になって驚くほどの良い天気に恵まれました。伊万里中学校の吹奏楽部によるオープニングセレモニーを筆頭に、市内で活動する26団体がそれぞれの活動を行いながら、図書館の誕生日をお祝いしてくれました。翌日の8日も快晴で、啓成中学校のブラスバンド演奏で朝から盛り上がり、16時のエンディングまで続きました。
 ☆まつりの2日間、市内外から延べ4,500人が訪れました。また、今年初めてまちなか一番館とのスタンプ・ラリーを実施。両会場をつなぐ仲町観音通りやいすい通りにも人が溢れ、伊万里の街も賑やかな2日間となりました。


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★ 3面
第13回市民俳句まつり入選作品  【主催:図書館フレンズいまり】


★図書館フレンズいまり賞(選者第一席)

高お山春のかおりがしてきたね
早稲田 凛 波多津小二年
夕やけにとけこむ色の赤とんぼ
仲宗根 崚 山代西小四年
朝顔に負けじと早く起きる朝
長谷川 廉 青嶺中三年
うぐいすの声で目覚める日曜日
山口 夏帆 伊万里高一年
思ひ切り捨てて未練の更衣
山口ミツヨ 山代町


★選者賞(選者第二席)

かぶとむしせなかにのってとびたいな
川久保成将 山代西小一年
なつがきたむしかごもってやまにいく
松尾 大地 大坪小五年
虹を見て今日はいい事ありそうだ
山下 由貴 伊万里中三年
高々と響く産声鯉のぼり
脇山 拓人 伊万里高二年
街路樹の日々濃くなりて五月来る
松隈 弘子 新天町


★図書館長賞

プールでね水のなかをたんけんだ
吉田 和奏 山代西小二年
気合い込めせみのなきごえおなかから
浅井 凱貴 大坪小五年
星空に願いをこめて短冊に
山下いぶき 南波多中三年
鍋かこむ家族の笑い温かい
松村 泰知 伊万里農林高一年
夏めくや児童の列の黄帽子
深江 俊之 山代町


★国際ソロプチミスト伊万里賞

たんぽぽのしろいわたげはどこまでも
鶴 真帆 大坪小三年
いまりわんつがいでかえるカブトガニ
相良 康輝 牧島小六年
夏休み何ばしようかまようばい
田中 裕人 青嶺中二年
夕焼が水面に映る棚田かな
島田 亜美 伊万里高二年
草餅のやくる匂いや雨の昼
徳久 純一 二里町


■選評 選者・田中南嶽(ホトトギス会)

高お山春のかおりがしてきたね
 作者が住む波多津町に桜の花で有名な高尾山があります。冬から春になり、山の香りの中に新しい命が芽生える香りを感じ取られ「春のかおりがしてきたね」と詠み、正に会話がそのまま俳句になっています。

夕やけにとけこむ色の赤とんぼ
 夕焼の色と、赤蜻蛉の色が重なり「夕やけにとけこむ色の」と詠まれた。この句の発想は多く見られましたが、作者のこの一句が一番良く「とけこむ色」の発想と素直な言葉が外の句と、似て非なる句となりました。

朝顔に負けじと早く起きる朝
 いつもは少し朝顔よりも遅く起きられていた作者が、よし、今日は朝顔の花が開く前に起きて、花の開花を見てみようと、少し頑張る早起き。

うぐいすの声で目覚める日曜日
 日頃は早起きで登校されているのであろうが「目覚める日曜日」と、日曜日は特別に早く起きることは無く、鶯の声を目覚ましにゆっくりと起きられる。この句は「日曜日」が効果的に詠まれています。

思ひ切り捨てて未練の更衣
 更衣の季節に衣装棚の整理も兼ねて、不要なものを処分された。しかし、後で考えると、あの服は着られたのでは、等と後悔される。決断の早さで「思い切り捨てて」のつもりが、「未練の更衣」となりました。


★学校賞
  大坪小学校
  青嶺中学校
  滝野中学校
  伊万里高校

☆投句総数 三二八八句
  ・小学校  一二〇〇句
  ・中学校  一二九四句
  ・高校   七三八句
  ・一般   五六句


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★ 4面(1)
「図書館のお仕事はタイヘン・・・」 市民図書館 職場体験&インターンシップ

今年も図書館の仕事を体験するために、各中学校・高校から学生が研修に来ています。
慣れない作業に戸惑いながらも、みなさん真剣に頑張ってくれました。

※研修を終えた感想の一部を紹介いたします。

 初めての事が多くて、大変な2日間でしたが、
図書館の仕事の大変さ、働いていらっしゃるみなさんがどれだけ頑張っていらっしゃるかが分かりました。
 大変な事が多かったけど、 とても楽しい2日間でした。

 敬徳高校2年 Tさん 

(Tさんには3階で保存している過去の新聞を整理してもらいました。


☆今年度参加の学校
【職場体験:中学生】 【インターンシップ:高校生】
・伊万里中学校 3名 ・伊万里商業高校 2名
・啓成中学校 3名 ・伊万里農林高校 2名
・東陵中学校 1名 ・敬徳高校 1名
・国見中学校 1名 ・有田工業高校 2名
・山代中学校 3名


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★ 4面(2)
図書館の利用状況(4月・5月分)

伊万里市民図書館
利用点数(月別)
平成24年4月
(開館:24日)
平成24年5月
(開館:24日)
市民図書館 29,692点 29,137点
自動車図書館(ぶっくん) 11,064点 15,693点
全館合計 40,756点 44,830点


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