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No.334 平成17年6月


『子供が輝く「金のことば」』 『わたしはイルカのお医者さん
-海獣ドクター奮闘記―』
多湖輝/著 新講社

 「ことばぐらいでいまどきの子どもが輝くかしら?」そんな疑問を持つお父さん・お母さんに贈る112の「金のことば」。
 「おはよう」「おやすみ」「よかったね」「ありがとう。助かったよ」「きっとできると思ってたよ」「だいじょう、だいじょうぶ」「いい子でよかった」など、短いことばのやり取りでも、いつも口ぐせのように言い続けたい言葉。親からのプレゼントである「金のことば」は、いつまでも子どもの心に残り、子どもはキラキラと輝き始めます。
 親の、家庭の宝である子ども達へ、この本のページをパラパラとめくって呟いてみて下さい。

 (K.K)
勝俣悦子/著 岩波書店

  カイジュウ。といっても海に住む哺乳類のことで、海の獣と書いてカイジュウ。その海獣を相手に日々奮闘しているのがこの本の著者です。
 駅で見かけたイルカのポスターとの出会いから30年余り。途中で挫折を味わいながらも、やっぱりイルカへの想いが断ち切れなかった著者は、海獣ドクターへの道を歩み始めます。まだイルカの専門医がいない頃で、飼育係から始まったその道のりは、飼育法もどんな処置も手探りの状態でのスタートでした。
 著者が体当たりで海獣たちと向き合ってきた30年の歩みです。

 (S.S)
『先達の御意見』 『小説以外』
酒井順子/著 文藝春秋

 著者が、昨年の話題作『負け犬の遠吠え』を執筆中に交わした、人生の先達たちとの対談集です。
 仕事、結婚、出産といった、女性の生き方の選択。様々なスタイルを持つ女性たちへの世間のまなざしに対する思いや、結婚しない男性たちに感じることなど。
 阿川佐和子や小倉千香子をはじめとする、著者に負けず劣らず個性派の面々と、小気味よい毒舌を交えながら鋭く語る1冊です。

 (Y.K)
恩田陸/著 新潮社

 人気作家、恩田陸さんによる、14年間の作家生活の集大成ともいえる初のエッセイ集。
 年間2000枚の小説を書くいっぽうで、200冊もの本を読む大の本好きである著者。自分が読みたいと思う、面白い物語を書きたいという強い思いが、執筆の原動力なのだといいます。
 今年『夜のピクニック』で受賞した本屋大賞での言葉は、そんな著者の小説を書くことへの真摯な気持ちが伝わります。

 (Y.K)
『鎮魂 吉田満とその時代』 『映画日本国憲法読本』
粕谷一希/著 文藝春秋

 昭和二十年四月、海軍少尉吉田満を乗せた戦艦「大和」が沈みました。大和という巨大な日本の象徴の沈没から奇跡的な生還をし、「戦艦大和の最期」を記します。
 特攻出撃からの生還、極限状況の体験を敗戦直後、記録として一気に書き上げました。
 戦後、吉田は日本銀行の一行員として、またキリスト教徒として生涯を過ごす中で、戦死した仲間たちに対して生き残った者たちの義務、意味を問い続けていきます。
 戦争犠牲の死者への鎮魂を願った戦中派の真意はどこにあるのか、また、真摯に生きた吉田満への鎮魂の一冊でもあります。

 (T.M)
ジャン・ユンカーマン 松本薫/構成 古山葉子/翻訳
フォイル


 今、日本では憲法改正の動きがあり、特に自衛隊のイラク派兵以来、憲法第9条、戦争の放棄について、盛んに議論が交わされています。
 そんな中、米国のジャン・ユンカーマン監督が、世界の人々から見た日本国憲法というテーマで、8ヵ国十数名の方々にインタビューし、「映画日本国憲法」という記録映画を製作しました。本書はその中の数名についての採録です。
 憲法改正によって、60年間維持されてきた日本の平和は守れるのか。軍事大国化の懸念、アジア諸国との関係は?など。未来の日本の平和のために、再度憲法について考えてみませんか。

 (M.H)








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