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No.339 平成17年8月


『波に座る男たち』 『ツリーハウスをつくる』
梶尾真治/著  講談社

 福岡に縄張りを持つやくざの一家・大場会は、資金が底をついたのと、家に幽霊が出るという理由で福岡をでることになった。行き先は熊本の天草。鯨を捕って闇のルートで肉を流せばいい金になる。やくざだった連中がいきなり海の男に転身し、捕鯨に乗り出すことになったのだ。伝説のスナイパーも船に乗り込み、後は鯨を捕るばかりと思いきや、そこに思わぬ敵が現れる…。
 映画化されて話題になった『黄泉がえり』の作者の新境地が楽しめる一冊です。

 (S.S)
ピーター・ネルソン/著 二見書房

 今世界中でひそかにブームとなっているツリーハウス。子どもの頃誰もが憧れた木の上の家です。この本はツリーハウスに憧れ続け、今ではその第一人者となっている著者が、世界中のツリーハウスを紹介します。木そのものを活かした様々な工夫。雄大な大自然に隠された宝石のような美しい家。夢と冒険心に溢れたツリーハウスの世界に迫ります。眺めてみるのはもちろん、木の上に住むのも夢じゃないかも?…そんな気持ちが味わえる1冊です。

 (Y.K)
『ジェネレーションY
-日本を変える新たな世代』
『我が子をニートから救う本』
日本経済新聞社/編
日本経済新聞社


 団塊の世代の子どもたち「団塊ジュニア(新人類とも呼ばれている)」に次ぐ、1970年後半以降生まれの子ども達を米国では「ジェネレーションY」といっています。日本では「経済成長を経験していない最初の世代」と呼ばれ、今までとはちょっと違う感性を持った若者が出現しています。アテネ五輪で躍進した若者たちは目標を持って自覚し、自信にあふれていました。ゴルフの宮里藍さん、卓球の福原愛さん…。自分を客観的に見つめプレッシャーに決して負けない姿は、これまでの日本人にないたくましさを感じさせてくれます。
 「ニート」や犯罪の低年齢化など問題は山積みですが、「近頃の若い者は…」と言わず、これからの日本を背負って立つY世代を知るために是非読みたい一冊です。

 (K.K)
小島 貴子/著  すばる舎

 「ニート」とは、職に就いていず、学校機関に所属もせず、そして就労に向けて具体的な動きもしていない若者のことです。ニートの人口は現在60万人を超え、社会問題として国も社会的対策を講じています。
 彼らは決して労働意欲が無いわけではなく、人や社会との関わりが上手くできず、自信を失っている、と多くの若者のカウンセリングをしてきた著者は言います。では、どうすればニートを救えるのか、どうしたら自立できるのか…。当事者だけでなく誰もが危機意識を持ち、ニートへの理解を深めていかなければならない状況にあるのです。
 本書ではニートと向き合う具体的な方法を交えて、ニート本人と家族へのメッセージが綴られています。

 (Y.O)
『命の終りを決めるとき』 『アイヌ・暮らしの民具』
朔 立木/著  光文社

 3年前に亡くなった担当患者の死をめぐり、警察から呼び出し状を受ける女医。彼女はなぜ、致死量の筋弛緩罪を打ったのか。患者の死は尊厳死か、殺人か?法曹界に在る著者が、実際にあった事件をもとに描く「終の信託」。
 他に、結納を済ませた婚約者を殺した女性の、心の問題を描いた「よっくんは今」を収録。

 (M.H)
萱野 茂/文  清水 武男/写真
クレオ


 アイヌ文化の伝承に尽力している著者が、アイヌの衣・食・住、そして神々への祈りについて分かりやすく説明しています。
 北の大地で生まれた暮らしの民具は、ひとりの神から授けられ、伝えられてきた、アイヌ民族の生きた証なのです。国指定先住民族重要文化財である多くの民具が写真で紹介してあり、アイヌの暮らしの知恵をうかがい知ることができます。

 (R.K)








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