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No.352 平成18年3月


『孫が読む漱石』 『メイク・ア・ウイッシュの大野さん』
夏目 房之介/著  実業之日本社

 「吾輩は漱石の孫である」で始まる本書は、『坊っちゃん』誕生から100年、夏目漱石没後90年の今年に出版されました。
 父親が9歳の時に漱石が他界し、著者にとっては姿すら見たことのない祖父。その偉大さに押しつぶされそうになりながらも、漱石が遺した名作と向き合って、祖母の鏡子や父たちを通した孫の目からしか描けない作品を創り上げています。まんが批評家らしく楽しいイラストも満載です。

 (K.K)
大野 寿子/著 メディアファクトリー

  「メイク・ア・ウイッシュ」とは、重い病気と闘う、子どもの夢をかなえるボランティア団体です。その実現に向けて、応援する大野さんが語る、子どもたちのこと、夢のこと。
 限られた時間の中で、病気の進行と対峙している子どもと家族に、すてきな思い出を作ってあげたい・・・。その一心で、活動は広がります。そして夢の実現が終わりではない、むしろそれからが、子どもたちの夢の始まりなのだと気づきます。感動の一冊です。

 (Y.M)
『ニッポン・プロダクト ~デザイナーの証言、50年!』 『経産省の山田課長補佐、ただいま育休中』
日本インダストリアルデザイナー/監修  美術出版社

 戦後、私たちの生活を彩った数々の工業製品。それらをデザインした工業デザイナーたちが、プランから製造にいたるまでの様々な過程を語っています。
 「キッコーマン卓上しょうゆびん」「ヤクルト」、「ソニーウォークマン」や「無印良品」など、いまでもたびたび目にすることのある製品に込められたデザイナーたちの工夫が伝わってきます。
 また、50年間のデザイン動向をまとめた年表もあり、カメラや車などのデザインの変遷を知ることもできる一冊です。

 (R.K)
山田 正人/著  日本経済新聞社

 働き盛りの著者が、3人目の子どもの育児休暇をとることに!女性ばかりの世界への戸惑い、社会から隔絶されるような心細さ。そんな様々な不安の中、「無理しない育児」をモットーに試行錯誤する、育児休暇の1年間の記録です。
 育児パパの毎日は大変だけど、驚きと発見、そして楽しみに満ちています。日本の子育て環境について、また少子化や男女協働についても、ちょっと考えさせてくれる一冊です。

 (Y.K)
『語りべの海』 『恋をしよう。夢を見よう。旅にでよう。』
森崎 和江/著  岩波書店

 昔から命や文化を育て、人と人との交流の要だった海。その海に生きる海女たちの話を聞き歩いた日々。それから何十年もの時が流れた今、海や村は昔と姿がすっかり変わってしまいましたが、海に対する思いまで変わってしまったのでしょうか。
 人々の海に対する記憶と思いをたどった一冊です。

 (A.I)
角田 光代/著  ブルームブックス

 角田さんは愛飲家である。故にいつも二日酔いに苦しむ。その著者がついに最終兵器を見つけた。その名も「アミノバイタル乾杯いきいき」。ただしおびただしい量を飲めばそれなりに二日酔いはあるらしい。
 本書はブルームブックスのホームページに連載されたコラムをまとめた物。2003年から2年間の日々の暮らしが、著者独特の視点で切り取られ、楽しく語られている。

 (M.H)








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