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No.357 平成18年5月
『叶うことならお百度参り チベット聖山巡礼行』 『誰も独りでは生きられない』
渡辺一枝/著  文藝春秋

 幼い頃、チベットと呼ばれていた一枝さん。チベットがどこにあるのか知らない子どもは、いつしか行ってみたいと願っていました。
 初めてのチベット行から19年。旅先の風景と温かい眼差し、家族と周りの人たち。
 一枝さんのやさしさに触れる一冊です。

 (T・M)
柏艪舎/編  柏艪舎

 あなたが最も影響を受けた人は誰ですか?自分に訪れた大切な瞬間に、今後を左右するような思い出を残していった人がいませんか?また、何気ない距離でいつも側にいてくれた人が…。
 本書では、新聞や雑誌などに寄せられた446人の中の入選作品が掲載されています。その人の思い出とともに素敵な人々に出会える1冊です。

 (S・S)
『琉球ボーイズ』 『漱石の妻』
市田 実/著  小学館 

 大リーグへの挑戦やWBCでの優勝等、近年日本の野球はどんどん世界へと進出しています。今のように門戸が開かれる前、海外との野球による交流で目立ったものは戦後の、米軍慰問の理由で訪れた時で、そこから日本との交流も徐々に活発になっています。そんな外国の野球など知らないに等しい時代に日本と切り離された沖縄で大リーガー達と戦った男たちがいました。
 ノンフィクション小説という形で語られる当時の話には胸が熱くなる感覚と、少しの寂しさを感じてしまいます。賑やかな交流が行われている今だからこそ、読む意味は大きい一冊ではないでしょうか。

 (N・Y)
鳥越 碧/著  講談社

 明治の文豪漱石の妻鏡子は、本当に世にいわれるような悪妻だったのか?
 樋口一葉の人生を描いた作品を持つ著者が、偉大な夫の陰にかくれがちな「女性鏡子」を主人公として女性の立場から一冊の本を仕上げました。
 貴族院書記官長の娘として、何不自由なく成長し、10才年上の漱石に憧れて結婚したはずだったのに・・・。二人が築き上げた家庭は、憩いの場などではなく、戦場そのものでした。しかし、修善寺での大患の時、甦生した漱石が最初に発した「妻は?」の言葉には鏡子への愛情が込められていました。
 最も近くて、最も遠い存在である夫婦のあり方も考えさせられます。 

 (K・K)
『銀河のワールドカップ』 『ミーナの行進』
川端裕人/著  集英社

 子どもには、ゴールデンエイジと呼ばれる時期がある。練習でも試合でも、様々な技術を急速に習得していく。
 主人公はこの少年達と、それを指導するコーチ。世界中何処でもサッカーボールは丸い。世界最強の選手だって、足は二本だ。日本一、世界一、いや宇宙一になるのだと信じて上を目指す。そして自分の頭で考え、戦いながらしだいに見えてくるサッカーの本質とは何か。
 ワールドカップ開催にあわせて贈る、夢のサッカー小説。

 (M.H)
小川洋子/著  中央公論新社

 主人公の朋子は家庭の事情で親戚の家に預けられることになった。その親戚というのは、バラエティに富んだ家族で、髪の毛の色一つとってもそれぞれ違い、言葉もそれぞれ。また、従兄弟のミーナは病弱のためペットのカバに乗って登校するという。   そんな風変わりな家庭で1年間を過ごした朋子。いろいろな困難を乗り越え、ミーナと共に少しずつ大人になっていく様子が描かれています。

 (R・K)

 





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