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No.365 平成18年9月
『少し変わった子あります』 『あなたにもできる悪いこと』
森博嗣/著  文藝春秋

 主人公の小山は同僚の大学教授荒木から、とても不思議な店を紹介される。場所も名前もわからない高級料亭。
そして、小山はそこを訪れる間の静寂で上品な時間に魅せられ始める。毎回違う場所での満ち足りた会話と料理。
 しかし、徐々に怪しげな世界へと・・・・。
 “森博嗣ワールド”に引き込まれる一冊です。

 (K・K)
平安寿子/作  講談社

 自称トラブル・コーディネーターの檜垣と里奈。ひょんな事から手を組むことになった二人は、人には言えないトラブルをネタにして、出しても痛くない程度の和解金を手にしていく。いわば地道なカツアゲである。檜垣の巧みなセールストークと、里奈の冷静な判断。金のなる木がそこにあるなら、とりあえず揺すってみなければ…
 今日も、人には言えない訳ありのお金、ちょこっと頂戴いたします。

 (S・S)
                  
『他諺の空似』 『ドラゴンハンター』
米原万里/著  光文社

 「寄らば大樹の陰」と同じ意味を持つ諺が世界各地にもある。例えば、コートジボワールの「トウモロコシの種は鶏と議論しない」、コスタリカの「良い木に近づけば、良い日陰」などです。
 歴史も地理的気候的条件も、そして文化も全く異なる場所で同じ意味をもつ諺が使われているのです。
 本書は、今年5月に亡くなった著者が生前、雑誌に連載していたエッセイをまとめた遺作です。「世界は諺で連帯する」という持論の著者が、さまざまな物語とともに30の諺について詳しく解説しています。外国語に堪能だった著者だからこその発想はユニークで、米原節が冴え渡る1冊です。

 (R・K)
チャールズ・ガレンカンプ/著
技術評論社

 インディ・ジョーンズは魅力ある映画の中の冒険家ですが、そのモデルになったと言われる人物が存在していたのです。
 様々な未知に挑戦した冒険家の名前はアンドリューズ。彼の最大の冒険は、ゴビ砂漠での恐竜の化石発掘でした。発明されて間もない車を使った探検隊の編成など、挑戦的な姿勢は好奇心の強さが伺えます。この好奇心こそがインディ・ジョーンズに繋がる最大の魅力ではないでしょうか。
 小さな頃、家の裏山に好奇心を持った時のような気持ちを、そのまま持ちつづけた探検家の伝記。冒険と恐竜の発掘という、心躍る二つの要素が一度に楽しめます。

 (N・Y)
『ラビリンス  上・下巻』 『聖なる土地の力』
ケイト・モス/著
ソフトバンク・クリエイティブ 


 2005年7月、南フランスの山で、不思議な迷路の文様が刻まれた、一つの洞窟が発見された。しかしその直後、洞窟に眠る遺骸の指から、同じ文様の刻まれた指輪が何者かによって盗まれる。
 一方この地では、遥か1200年代ローマ教皇によって、異端キリスト教徒カタリ派に対して、迫害と惨殺が行われていた。
 史実を基に、800年の時を越え、幾多の人々の運命を翻弄した迷路の歴史が、今解き明かされます。

 (M・H)

マーティン・グレイ/著  バジリコ

 世界各地には神秘的な魅力をもつ場所や建造物が多く点在する。例えば、日本では富士山。日本最高峰であり、神が創ったという話や山の神々の霊的な力などにまつわる数々の神話が語り継がれてる。 そういう何かしら不思議なエネルギーを持つ“聖地”を研究し、写真に残すとう活動に専念しているのが著者。
 自らを地球を愛する巡礼者として、25年の歳月で約1000ヶ所もの聖地を旅した。その経験と、そこで得た自然の教えを多くの人々と分かちあいたいという思いが綴られている。

 (Y・O)
         

 





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