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No.367 平成18年10月
『風が強く吹いている』 『立派な飼い猫になる方法』
三浦しをん/著  新潮社

 「十人の力を合わせて、スポーツの頂点を取る」、清瀬の言葉に引きずられ、陸上部員となった竹青荘の住人たち。挑むのは大学長距離界の頂点、箱根駅伝。だが彼らの前に、箱根の山はあまりにも厳しい。
 駅伝は十人が襷を繋ぐ集団のスポーツだ。しかし同時に、走っている間は個人の孤独な戦いでもある。「早く」ではなく「強く」あることを目指す、彼らの戦いの行方は。
 直木賞受賞後第一作。渾身の書下ろし500ページ。

 (M・H)
高柳英子/著  未知谷

 妙に人間臭い猫たちによる猫生模様?ご町内の猫たち、例えば暴れん坊で手のつけられなかった野良猫は、避妊手術を経て謡いの先生の元で性格が一変。ある猫は普通の飼い猫だったのにいじめが原因でひきこもりになったりと波乱万丈。
 様々な猫と飼い主達による事件の数々。猫たちが大して広いわけでもないご町内を縦横無尽に闊歩します。

 (N・Y)
『和を継ぐものたち』 『サラリーウーマン幸せ研究所 WORK編』
小松成美/著  小学館

 人物ルポライターとして多数のスポーツ選手や歌舞伎役者にインタビューを行っている著者が、日本の伝統芸能・工芸に携わっている22人に話を聞きました。和蝋燭職人、釜師、扇職人、刀匠といった技を引き継ぐ職人だけでなく、三味線奏者の上妻宏充、書道家の武田双雲、落語家の柳家花緑などTVにも出演している著名な人物も含まれています。
 道に入るきっかけや、入ってからの苦労など興味深い話が綴られていますが、それぞれ継ぐべき形を持ちながら、新しい事にも積極的にチャレンジしている様子がこの本から読み取れます。

 (K・S)
小林由紀子+日経ウーマン/編
日本経済新聞社

 今の職場にいてもいいのか、また、上司と上手につきあうコツは?など、仕事を持つ女性たちの悩みは尽きないもの。そんな悩みに答えてくれるのがこの本です。
 サラリーウーマン歴31年の幸せ研究所々長と、大林素子氏や篠田節子氏など、ビジネス界だけでなく各界で活躍中のゲスト講師陣が、経験をもとにアドバイスしてくれます。道を究めた人だからこその的確な助言は、あなたの悩みを軽くしてくれることでしょう。働く女性を応援してくれる一冊です。

 (R・K)                         
『小説の一行目』 『月に恋』
小説の一行目研究会/編
しょういん 


 本書は芥川賞と直木賞304受賞作品の一行目を、ランダムに並べただけのものです。
 「石山の臑には子供の時に鉄条網で怪我をした痕がある」この文章で始まる小説が何かわかるでしょうか。(「柔らかな頬」)
 小説の一行目というのはやはり、どの本でも興味をひく言葉で始まっています。次に不気味な出来事が起きるのか、明るい小説になるのか、一行目を読むと展開が予想できそうです。
 また、二行目からを自分で書いてみようという試みが、本書のおもしろい使い方としても紹介されています。

 (K・K)
ネイチャー・プロ編集室/編
PHP研究所


 「私たちの星のたった一つの衛星」
 太古の昔から人間は、月の満ち欠けに生命のリズムを予測し、暮らしを営み、絵や歌に描いて月を愛でてきました。
 月旅行も夢ではなくなった現代でも、人の月への憧れは尽きません。
 この本では、月にまつわる世界中の伝記、呼び名をはじめ、短歌、俳句、「田毎の月」「鏡花水月」といった美しい言葉が紹介されています。
 また、月の虹やオーロラと虹など珍しく美しい写真も多数掲載。神秘的な月の姿を眺めるだけでも充分楽しめます。
 凛と冴えた夜空に月が映える季節、この本で始めての素敵な月と出会ってみませんか?

 (T・Y)

 





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