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No.376 平成19年3月
『挫折し続ける初心者のための最後のジャズ入門』 『苦情こそ我が人生 窓口職員奮闘記』
中山康樹/著  幻冬舎

  今まで「ジャズは難しい、怖い」と思っていた方々に向けたジャズの入門書です。
 なぜジャズが難しいのか、なぜ怖いと感じてしまうのか、という問題を著者が自分の経験を交えながら解き明かしていきます。
 初心者がはまってしまう誤解と、マニアが宣伝する謳い文句のような偏見を取り除いて、ゆっくり、じっくりジャズを楽しむ方法を書き綴っています。
 後半には、おすすめのアーティストやアルバムも紹介していますので、挫折した方もこの本を読んで、もう1度ジャズの世界に挑戦してみてください。

 (K・S)
関名ひろい/著  文芸社

 窓口対応のベテラン山口さん。今日も出張所で3人の同僚と一緒に公文書の発行を行う毎日。様々な人がそれぞれの理由で公文書を受け取るために出張所を訪れます。普段公文書に触れることなんてあまりない市民からは手続きの煩雑さにクレームが!
 実際に公務員として働いていた著者だから書けるリアリティと、人情あふれる日々の一コマ。一人一人にとっては大事な公文書にまつわる事件を、法の知識と経験で解決していきます。
 私達が普段は良く知ることのない、市役所での文書や戸籍に関する知識も盛り込まれていて、楽しく読みながら手続きに強くなれるという二度美味しい本です。

 (N・Y)
『お雇い外国人―明治日本の脇役たち』 『ラスト・イニング』
梅渓昇/著  講談社

 日本が鎖国を続けていた江戸時代から開国へと踏み切った明治新政府は、「日本の近代化」のために数多くの外国人を日本に招き入れました。そして、当時、才能を持った数多くの若い人々を、経済・法制・外交など多岐にわたって教育することで、国内から沸きあがるエネルギーと共に日本の繁栄の礎を築いたのです。
 本書では、フルベッキー、モースなど多くの「お雇い外国人」の足跡を興味深く紐解いています。

 (K・K)
あさのあつこ/著  角川書店
 

 名作「バッテリー」で、主人公の巧と豪のライバルとして登場した強豪、横手二中。その中でも、主砲門脇と並んでチームを陰で動かす頭脳派、瑞垣俊二は人気のキャラクターでした。
この「ラスト・イニング」は、卒業と共に一旦は野球を離れた瑞垣が、再び野球の世界へ戻るまでを描いています。

 (M・H)
『からだのままに』 『もう一度会いたい』
南木佳士/著  文藝春秋

 内科医として多くの患者の死と向き合ううちにパニック障害になり、苦しい日々を過ごした筆者。「人生の関所」を通り抜け、50代になってようやく見えてきた己の自然なる「からだ」、「いのち」、「生」。
「生」に思いをめぐらすのは他ならぬからだであり、生きていればこそ…。
自身も病苦を経た筆者ならではの視点で綴られた「人がただ在ること」への想い。言葉が静かに心にひびくエッセイ集です。

 (T・Y)
小杉健治/著  日本放送出版協会

 数年来引きこもっている青年。アルツハイマーを患っている老人。そんな二人がひょんなことから出会い、「初恋の人にもう一度会って謝りたい」という老人の願いを青年は知る。
 老人の少しばかりの記憶をたよりに、老人のために、そして自分を変えるためにと動き出す青年。老人の脳が死んでしまわぬうちに願いを叶えようとするが、女性の消息を探っていくうち、意外な方向へと話は展開する。
世代を超えた出会いをきっかけに起こる感動的な一冊。

 (R・K)

 





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