> トップページ > おすすめコンテンツ (おとな向け) > おすすめの本 > No.380 平成19年5月






No.380 平成19年5月
『吉原手引草』 『KAPPA』
松井今朝子/著  幻冬舎

 江戸最大の盛り場で、社交場でもあった吉原。その吉原一と謳われた若き花魁葛城が神隠しにでも遭ったかのように忽然と姿を消した。やがて、ある人物が葛城の失踪について、廓の人々から情報を得ようとする。
 彼らが語る吉原の裏と表の世界、そして明らかになっていく事件の真相とは…。
 絢爛豪華な中に、女の悲しみが渦巻く吉原の風俗が生き生きと描かれた作品です

 (Y・O)
柴田哲孝/著  徳間書店

ブラックバスを釣りに来た男が、上半身を引きちぎられた死体で発見された。「河童に喰われた」と証言する目撃者。河童伝説が残る地元は騒然となり、警察では殺人を視野に入れた捜査が始まる。
 しかし第2の被害者が…。被害者は「河童に喰われた」と証言した目撃者だった。なぜ彼が?彼は一体何を見たのか?
 殺人か?それとも本当に河童が存在するのか?事件を聞いた宿無しルポライター、地元の老漁師、引きこもりの少年らが河童の正体をつきとめようとするが…。

 (S・S)
『この世には二種類の人間がいる』 『お父さんのための携帯電話ABC』
中野翠/著  文藝春秋

 世の中には二種類の人間がいる。「時間をムダに生きる人とムダな時間に生きる人」、「あの方をヤワラちゃんと呼べる人と呼べない人」などなど。
 私たちが思いもつかないような著者ならではのユニークな視点で世の中の人々を分析し、二種類に分類します。
 なるほど!と膝を打ったり、ちょっと強引な決めつけ!?に思わず吹きだしてしまうことも。かわいいイラストと共に、自分がどちらに分類されるのか考えてみるのも楽しいかもしれませんんね。

 (Y・K)
法林岳之/著  NHK出版

 今や話すためのものだけではなく、メールやカメラの機能などを備え、生活に欠かせないものとなった便利なツール「携帯電話」。誕生から20年を迎え、機能は日々進化し続けています。しかし、ケータイ利用者の多くはその急激な変化についていくことがきず、機能を十分に使いこなせずにいるのではないでしょうか。
 この本では、携帯電話のしくみや便利な活用法などが分かりやすく説明されています。ケータイを今よりももっと賢く使いこなしてみませんか。

 (R・K)
『あこがれの家電時代』 『長女の本―顔もいいけど心がきれいだ』
清水慶一/著  河出書房社

 冷蔵庫やテレビなど、今はどこの家庭にも当たり前にある家電。日本が活気に満ちていた昭和30~40年代を中心に、その登場と歴史が綴られています。
 産業技術の変遷をたどりつつ、そこに見えてくるのは日本人のくらしと、今よりつながりの深かった家族の姿。社会文化の変化と共に発達する家電は時代そのものを映す鏡。斬新なデザインからは当時開発した人々の意気込みも伝わってきます。
 多数の掲載写真は、子供の頃初めて見る家電に目を輝かせていた人や「三種の神器」「3C時代」を知る世代には懐かしく、若い人の目には新鮮に感じられることでしょう。

 (T・Y)
青木雨彦/著 情報センター出版局

 第一子長女というのは、父親にとっては特別な存在であるようです。
「長女というものは、父親にとって履歴書みたいなものです。」これは、松本清張さんが長女の結婚披露宴で、あいさつした中の言葉なのだそうです。
 父親は長女を見るたびに、自分の人生を回想し、長女の誕生によって父親になり、長女と共に成長してきた自分を思い出すのです。
 父親として、娘たちの幸せを願う気持ちが、文章の一つ一つにあふれている本書は、昭和のコラムニスト青木雨彦さんの作品(1984年)が復刊されたものです。

 (K・K)

 





- copyright(c) Imari Public Library Al Right Reseaved. -