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No.384 平成19年7月
『お母さん社長が行く!』 『クロスカウンター』
橋本真由美/著  日経BP社

 専業主婦から一部上場企業の社長になった橋本さん。
 最初は子どもの学費稼ぎの為にパートとして始めた仕事でしたが、いつのまにか仕事のおもしろさにはまってしまいます。
 本書では、現場でたたき上げた経験を買われ社長に就任するまでの道のりが描かれています。
 一つ一つ工夫をこらし楽しく仕事をする姿は読んでいて気持ちがいいもの。こんな人と一緒に働きたいと思うような一冊です。

 (Y・K)
井上尚登/著  光文社

 企業や産業界の動向を調査・分析して、投資家に役立つ情報を提供するアナリスト。投資をするかどうかの判断に大きな影響を与える仕事だけに、アナリストの仕事にやりがいを持っていた恵子。しかしある事件をきっかけに恵子はフリーの金融探偵に転身する。
 会社の派遣社員や清掃員、時には代理店になり金儲けを考える成金おばさんになりきり、数々の潜入調査をするなかで、次第にひとりの天才詐欺師の存在に気づく恵子。巨大詐欺事件の真相とは・・・?

 (S・S)
『ワーキングプア―日本を蝕む病』 『新編 戦後翻訳風雲録』
NHKスペシャル「ワーキングプア」取材班/編  ポプラ社

 マンガ喫茶を住まいとする若者、睡眠時間4時間で働き続けるシングルマザー、貧しさを受け継ぐ子どもたち・・・。TV放送だけでは伝えられなかった現場の記録を取材班が本にしました。
 夢さえ持てず、人間の尊厳までも奪われてしまう社会。
残酷な未来が迫って来ていることを、取材班は警告しています。

 (K・K)
宮田昇/著  みすず書房

 翻訳出版の編集者、翻訳権エージェントの両方からかかわりあいを持った著者が、人間的な魅力のあった翻訳者たちの逸話をまとめた一冊です。
 挙式日や場所より花嫁が最後に決まった詩人、敵を作る天才と自称する男、マイナーな翻訳出版の世界で誇りを持ち組合づくりを始めた社員達など。
 一冊の本を生み出すのは著作者の力だけではないことを宮田さんは伝えてくれます。

 (T・M)
『2011年7月24日 テレビが突然消える日』 『アンデス ミイラ』
岡村黎明/著  朝日新聞社

 2011年7月24日というのは、放送界にとっても国民にとってもとても大切な日。なぜなら、その翌日から日本中のテレビが地上波デジタル放送に変わってしまうからです。これまでのアナログテレビが映らなくなり、現在使用中のテレビが、デジタル対応のもの以外使えなくなってしまいます。
 本書は、「地デジ」のしくみや「地デジ」が生活にあたえる影響、放送改革の動きなど、テレビ放送界出身の著者が‘視聴者'の視点に立ってテレビを見つめなおしたものです。大きな変化を目前に控えたこの時期にぜひ読んでおきたい一冊です。

 (R・K)
恩田陸/著 NHK「失われた文明」プロジェクト/著  NHK出版

 中南米で栄えたインカ、マヤ文明。本書はその魅力と謎が沢山ある文明の中でも「ミイラ」に注目して書かれています。死者ではなく、生ある者として扱われたアンデスのミイラは私たちがイメージするミイラの姿とは大きく違った物になっていますし、ミイラが文明にどう関わってきたのかも興味深く検証されています。
 カラーで見易い写真で、まるで生きているかのように現在も存在しているミイラの姿は驚きの一言に尽きます。小説家としても有名な恩田陸の紀行エッセイも入っているので一緒にお楽しみ下さい。

 (N・Y)

 





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