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No.386 平成19年8月
『日本の花火』 『ビザール・ラヴ・トライアングル』
小野里公成/著  筑摩書房

 夏の風物詩のひとつである花火。「日本の花火は、世界一精巧で華麗」なのだそうです。
 本書は、そんな花火の魅力に溢れた一冊です。
 全国各地の有名な花火大会や名物プログラムの紹介、また、花火の種類や名称の説明もされています。知っていれば、花火大会をさらに楽しむことができるはず。
 これから花火大会に行く予定がある人も、そうでない人も、この一冊で夜空を彩る花火の魅力を感じてみませんか。

 (R・K)                    
浅倉卓弥/著  文藝春秋

 突然の事故で妻を失い、妻の連れ子だった恭子と二人きりになった僕は、母親の提案で実家に戻り3人で暮らすことにした。それから7年、母親が亡くなり本当に二人きりになってしまった僕らは、感傷に浸る間もなく二人しかいない現実をただ過ごしていた。恭子にとっては二番目の母であった僕の母親と、恭子の母親であり僕の妻だった彼女。二人の母親を失った今、僕と恭子は二人で生きていく事を静かに感じ始める…。

 (S・S)
『ドロップス』 『長男が危ない!』
永井するみ/著  講談社

 誰が見てもうらやむ様な生活を手に入れている夏香。やさしい夫、かわいい娘、華やかな仕事。
 はたから見ると全てを手に入れ幸せそのものに見えるにも関わらず、夏香の胸のうちはどこか空虚な空気が流れているでした。
 夏香の親友の遼子、仕事関係者のリリアと科子、夏香を取り巻く女性たちのそれぞれの生き方と恋愛模様。
 一見すると何不自由なく幸せに見え、迷いが無く穏やかに思えたり…。しかし、彼女たちの胸中には様々な思いがあるのでした。
 全く違った生き方と異なった恋愛。
 4人の女性のうちあなたは誰に共感しますか?

 (Y・K)
杉山由美子/著  草思社

 “長男・はじめての子”は、育てにくい。これはよく言われることです。親の期待が大きいぶん、干渉やプレッシャーが強くなり、叱られることの多い長男は、さまざまな問題を抱えています。
 教育に熱心な母親ほど陥りやすい子育ての迷路。
 長男の子育てに悩むいくつかの例から、大人になって社会適応ができない長男にならないため、著者は各界の専門家に取材し、上手な育て方・見守り方を多数紹介しています。
 成熟した社会ならではの現象である不登校・ニート、また、軽度発達障害も男の子の方が女の子に比べて多く発症するそうです。生きにくい人生を送らないための親と子への教育指南書です。

 (K・K)
『結党!老人党』 『江戸の妖怪事件簿』
三枝玄樹/著  毎日新聞社

 小学生の頃に描いた総理大臣になる夢を思い出し、国会議員になることを決意した宮下は72歳。ごく普通の生活をしていた彼は、身体の衰えはあっても、老人にもできることがあると演説を重ね、多くの老人たちの支持を得て老人党を結党。そして国会の浄化へと乗り出します。
 老人パワーで総選挙、投票、国会へと道を切り開いていく主人公たちと、それを阻止しようとする政治家たちの人間模様の中に、涙あり、笑いありの政治小説です。

 (Y・O)
田中聡/著  集英社

 140年前の江戸時代から、妖怪や幽霊などの「妖しきもの」たちは私たちを魅了してやみません。現代とは異なり江戸時代には「化物」とのおつきあいのある生活があったといいます。
 本書には、化物から家族を守ろうと懸命に闘う人々や、化物の話を喜ぶ人、はたまたつまらない事の言い訳から化物を作り出してしまった人など、ぞっとするものから思わず笑ってしまうようなエピソードがちりばめられています。
 ほら、あなたの隣にも「妖しきもの」がいる・・・かもしれません。

 (N・M)

 





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