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No.391 平成19年10月
『その向こう側』 『有頂天家族』
野中柊/著  光文社

 大学生の鈴子は母と二人家族。
 母は一人で鈴子を産んで育ててきました。
 その母は長い間、敏史という男性と恋人関係にありました。
 鈴子にとって、もの心ついたときから家に出入りしていた敏史。その敏史が母と結婚することになり・・・。
 鈴子は敏史にたいしていつの頃からか恋心を抱いていたことに気づきます。繊細で切ない物語です。

 (Y・K)
森見登美彦/著  幻冬舎

 これは狸の名門・下鴨家の話である。
 名門とはいえ、長男は生真面目だが土壇場に弱く、次男は蛙になって井戸暮らし、三男は阿呆の面白主義、四男は未熟者…。狸界を治めていた偉大な父に先立たれ、父から阿呆の血を受け継いだ4兄弟。阿呆だが、雷が鳴ると母を守ろうと集まってくる母思いの兄弟だった。これを利用したのが、かねてよりの宿敵・夷川一族。狸と天狗と人間が入り乱れて化かし合うなか、今こそ4兄弟が力を合わせる時がやってきた!

 (S・S)
『それでもピサの斜塔は倒れない 知れば誰かに話したくなる地中のこと』 『暴走老人!』
応用地質株式会社/編著  幻冬舎

 この本の主人公はジオドクターと言われる地球のお医者さん。孔を掘って地下を調べたり、地震に強い街づくりを計画したりと、私たちの生活に大きく関わる調査を続けています。
 ここ数年の間に、日本では大きな地震が相次いで起きていますが、それでは安全な場所というのはあるのでしょうか?ジオドクターたちの知られざる活動とともに不思議な日本の地盤・地質について学ぶことができる一冊です。
 「日本の大勢の皆さんに足元の地盤にもっと目を向けて欲しい」というジオドクターたちの思いが込められています。

 (R・K)
藤原智美/著  文芸春秋

 突然キレる老人がふえている!
 著者が続けざまに「突然に怒鳴り始める老人」を見たことから、老人=おだやかというイメージが変わりつつあるのではないかと感じ、現代社会の分析が始まっています。
 半世紀前のゆるやかな時間の流れ、ゆるやかなテリトリー感がきゅうそくに変化し、スムーズに適応できない孤立した老人たちが暴走するのではないか。社会の深層で大きく変わっている人と人とのかかわり方。
 誰もが進む老人への道。不安を取り除き、穏やかな生活を営むためにも、現実を見つめてみましょう。

 (K・K)
『10年後のあなた』 『やってられない月曜日』
「日本の論点」編集部/編
文芸春秋

 日本の政治、経済社会などあらゆるジャンルの問題について、専門の執筆者が書き下ろした本です。
 「少子高齢化」と「格差社会」がこれからどのように進み、私たちの身にどのようにふりかかってくるのか。リストラを拒否した人の10年後、転職に勝負を賭けた人の10年後など8のシュミレーションを試み、人生の岐路を迎えた人達の様々な予測を具体的に描き出しています。充実した人生を送ることになったケース、苦難の人生を歩むことになったケースなど、現在の私たちの生活と照らし合わせると、色々な教訓を与えてくれます。

 (T・K)
柴田よしき/著  新潮社

 高遠寧々はどこにでもいる平凡な28歳のOL。コネで大手出版社に入ったばかりに、なんとなく肩身の狭いOL生活を送っています。
 唯一の趣味といえば、ちょっとオタクな模型作り。そんな毎日にもちょっとした事件は起こります。下着泥棒の被害にあったり、同僚の不倫現場を目撃したり・・
 すごく身近な話に、思わずあるあるとうなずいてしまいます。ちょっとコミカルで元気がもらえる作品です。

 (Y・K)

 





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