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No.395 平成19年12月
『長生き競争』 『ホームシックシアター』
黒野伸一/著  小学館

 この本は、高度高齢化社会をやさしい希望の光で照らすヒューマンエンターテイメントです。聡、弘、アキオ、マサテル、ヒロオ、ノリコの6人は、小学校時代からの幼馴染で76歳。全員ヒマな上、比較的元気なので、時折同窓会を開きますが、どこの誰が認知症だの、病気で死んだだの暗い話ばかり。そんなある日、6人のなかで、最も明るいアキオが「誰が一番長生きするか賭けをしよう」と提案します。
 老人の日常のささやかな幸せを描く、センスとユーモアに心が温かくなる本です。

 (M・I)
春口裕子/著  実業之日本社

 自分の住むマンションの隣室で、去年、殺人事件が起きた。その後、そのマンションに住むほとんどの人が退去していったが、全く引っ越す気がなかった女性。そんな隣室へ新たに入居者が。どんな人が来たのか興味を持った女性は…。 
 表題作の「ホームシックシアター」を含む6つの短編が収録された本書。それぞれに違った生き方をしている6人の女性たちの胸に殺意という感情が芽生えます。

 (R・K)
『日記をのぞく』 『国家百年の計 
   ―未来への先行投資のために』
日本経済新聞社/編
日本経済新聞社

 本書は平安の時代の歌人から現代作家の52人の日記に注目し、書き手の生き様や時代を映す事項を取り上げている。
 1856年10月、日米修好通商条約締結のために来航したタウンゼント・ハリスは2年間余の日本での生活を『日本滞在記』に著している。外交交渉のことから庶民の入浴についてなど。平戸藩主・松浦静山の『甲子夜話』は鼠小僧の事件、風俗や行事について書かれ、隠居後20年間に及び毎夜書き続けた日記として残っている。
 本来「日記」はその人だけの秘め事ではあるが、時代を経ることによって、一史料としての役割を担う物と言える。

 (Y・O)
文部科学省未来研究会/編
ぎょうせい

 文部科学省中堅・若手職員のなかの数十人が自主的に集まって「文部科学省未来研究会」を作り、新しい時代の教育、科学技術・学術、文化、スポーツなど30の政策について、それぞれ個人の立場から提言したものをまとめた本です
 日本の未来を担う人材を育成することこそが、文部科学省の使命であるという熱い思い、より良い政策を進めていくための夢が随所に読み取れ、混沌とした現在の教育行政を抜け出し、明るい未来を感じさせる一冊となっています。

 (K・K)
『黒いマナー』 『カレンダーボーイ』
酒井順子/著  文藝春秋

 私たちは日常生活の中で様々なマナーに直面します。この本は一般的に言われるマナーの作法を説いたものではなく、マナーの背景に潜む人間の様々な気持ちを述べています。
 食事、贈答、年賀状などにまつわるマナーを著者ならではの鋭い観察力と独特の世界観で語っています。ユーモアに富んだ視点は、読み手の興味を誘います。
 あなたもマナーについて考えてみませんか?

 (Y・K)
小路幸也/著  ポプラ社

 ある朝目覚めたら記憶と精神は48歳のまま小学5年生にタイムスリップした二人の男。二人は寝て起きたら過去と現代を行き来するという不可思議な日々を送り始め、ある作戦を思いつく。1968年の3億円強奪事件をきっかけに一家心中で亡くなった里美ちゃんを助けようと、48歳の知識を持って過去を変えようというのだ。事件の起こる日時も方法も分かっている二人が、その日に向けて準備を進める。強奪された3億円をさらに二人が盗み出すという、とんでもない作戦の結末は?

 (S・S)

 





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