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No.407 平成20年6月
   
『砂漠で見つけた夢
      アボリジニに魅せられて』
『優しくしたいのにできない』
内田 真弓/著  KKベストセラーズ

 「幸せというのは、自分のハートが決めるものではないだろうか?自分の人生のシナリオを自分で書いてみてはどうだろう?」これは著者が自分に問いかけた言葉です。
彼女は日本初のアボリジニ・アートプロデューサー。キャビン・アテンダントという、安定していた生活を捨て、偶然出会ったアボリジニの世界に魅せられてから、まだあまり知られていない日本へその魅力を伝え続けてきました。
文字を持たなかった砂漠の住民がコミュニケーションの為、また砂漠で生きていく知恵を伝える手段として描いてきた絵。自分の心に正直に生きる彼らの世界に、魅力を感じずにはいられません。普段忙しい人にこそ読んで欲しい一冊です。

 (S・I)

アール&シャロン・グロルマン/著  
               春秋社

 この本は、親の「老い」に直面した時にどのように対処したらよいか、自分の感情や親の気持ちを、単なる精神的な面からだけでなく、広く家族、地域、医療、更に経済の面もあわせて考察している。複雑な事柄のなかで、最も大切と思われる6つの指針をかかげ、親と子が互いに慈しみ助け合い、人生の晩年を明るく有意義なものにするための方法を具体的に説いてわかりやすい。
 体が不自由になった時、目が見えなくなった時、在宅ケアや訪問サービス、施設の紹介、同居するための具体的な取り決めや、金銭、食事など、日常に起こりうることを想定しているので、大変参考になる一冊。

 (T・K)

『心臓に毛が生えている理由』
『あの星はなにに見える?』
米原 万里/著  角川学芸出版

 2年前の5月、癌のために51歳の若さでこの世を去った米原万里さん。
本書は、最期の数年間で彼女が書いた71篇からなるエッセイ集です。ロシヤ語同時通訳者・エッセイスト・ノンフィクション作家・小説家と多才な著者のウィット・ユーモアや毒舌が光る一冊です。
 なぜ彼女の心臓には毛が生えているのか?読み進むうちに、笑いと共に謎が解けていくでしょう。

 (K・K)

出雲 晶子/著  白水社

 星・星座の本は多数でていますが、そのほとんどは実際の夜空と星座のことがのっています。しかし、この本には正倉院や法隆寺に残されている北斗七星が刻まれた国宝級の七星剣、陰陽道の星、七夕祭りなど、人類と星との歴史的かかわりあいと、天体に関連した天文民俗学が述べられています。
 人は星に何を想い、何を託したのか、これまで読んだことの無いような、古今東西の地上の星の物語を楽しんでみませんか?

 (K・I)


『不惑の手習い』 『前世療法』
 島田 雅彦/著  集英社

 子どもの頃憧れた事を大人になって習う、いわゆる「大人買い」のお稽古事版がブームとか。
 「習う」は「倣う」、形から入ったっていいじゃないか、とジャンルを問わず習い事にトライする。書道、生け花、天ぷら修行などなど。
 人生の甘酸を噛み分けながらも惑いの尽きぬのが大人。そんな大人だからこそ解る手習いの醍醐味、 
あなたもちょっぴり味わってみてはいかが…?

 (T・Y)

セバスチャン・フィツッェク/著  
     赤根洋子/訳  柏書房


 敏腕弁護士のシュテルンのもとに、10歳の少年ジーモンから弁護依頼が舞い込む。脳腫瘍に冒された少年は、催眠術による「前世療法」を受け、前世で殺人を犯したという過去の記憶を語り始める。半信半疑ながらシュテルンは、不可解な出来事の渦に巻き込まれ、さらに、怪しい影の男に脅かされる。彼らの運命の結末は…。
 『治療島』『ラジオ・キラー』という二作品で、本格スリラー作家の地位を不動のものとしたと言われる著者の最新作。

 (Y.O)


 





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