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No.421 平成21年2月
   
『本日サービスデー』
『NHK気になることば』
朱川 湊人/著  光文社

 世界中の人間には、それぞれに一日だけすべての願いが叶う日がある」。早期退職を言い渡された日の夜、主人公の鶴ヶ崎は、突然目の前に現れた天使ガブリエルから話しかけられます。すべての事が思い通りになる一日だけのサービスデー。あなたなら何をしますか?
 主人公の心にひそむ悪と善の揺れ動きが、おもしろく展開していきます。
 表題のほか、幸運を呼ぶ4つの小説から成る短編集です。

 (K・K)

NHKアナウンス室/編  東京書籍 

 私たちが日頃何気なく使う言葉、目にする文章。他の人は気にしていないのに自分は「あれ?」と思ってしまう言葉が時々現れます。そんな日常に溶け込んでいるふしぎな言葉や表現について、言葉のプロであるNHKが詳しく解説してくれます。
 NHKの人気番組「ことばおじさんの気になることば」が取り上げてきた悩ましい日本語の数々が一冊の本となって登場です。

 (N.Y)

『最後の冒険家』
『一日の終わりに 50の名作一編』
石川 直樹/著  集英社

 昨年一月、熱気球「スターライト号」で日本人初の単独太平洋横断挑戦、消息を絶った埼玉県川島町職員神田道夫(55歳)を追ったドキュメント。
 著者は四年前、貯水槽を改造した熱気球「天の川2号」で太平洋に挑戦したパートナーである。離陸から十二時間後、バーナーの不調で漆黒の海に着水、奇跡的に救助された。まさに「生死を共にした」経験を持つ。神田は、五十時間超の滞空時間世界記録やヒマラヤのナンガパルカット(8,125メートル)越えに成功。「2000年植村直己冒険賞」を受賞した冒険家である。彼を通して冒険とはなにか?命がけの挑戦とはなにか?を考えさせられる迫真の記録である。

 (T.K)
清水 義範/著  成美堂出版

 心と体を休める眠りにつく前に、心に浸みる文学の断片に接してみるというのも贅沢な時の過ごし方である。一晩に一作ずつ日本文学に触れ、我々が持っている日本文化の遺産を再確認してはいかかでしょう。
 そういう意味の名作短編を日本文学の歴史の中から選び出して、お休み前のひとときのためにまとめられたのがこの本である。
 心に栄養と安らぎを与え、精神のためのナイト・キャップとして枕の横にこの本を置いてみてはどうでしょうか。

 (M.N)

『弘兼憲史の大人のための「もてなし」の達人』 『希望ヶ丘の人びと』
弘兼 憲史/著  新講社

 課長島耕作」など多くの漫画で数々の賞を受賞されている弘兼憲史さんが、自らの経験から「もてなし」について語っています。
 弘兼流もてなし術でのキーワードは、「サプライズ・お得感・もてなしの心」。深刻な不況のこの時期だからこそ、もてなしというテーマで本を書いてみようと思ったそうです。
 もてなしとは、相手の時間に責任を持ち、さりげない心遣いをすること。沢山の大切なことに改めて気付かせてくれます。
 あなたも大切な人をもてなしてみませか。

 (S・I)

重松 清/著  小学館

 「希望ヶ丘」は1970年代初めに開発されたニュータウン。二年前に癌で逝った妻が大好きだったこの地に、田島は子どもたちと越して来た。新たな生活や人びととの出会いの中で、亡き妻を偲び、時には悩み、苦しみ、時には感動して涙するなど、田島ファミリーは希望ヶ丘の暮らしに溶け込んでいくのであった。
 小さな町の日常を描きながら、本当の希望とは何であるのか…そんな問いかけをしてくるような物語。

 (Y. O


 





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