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No.422 平成21年3月
   
『池上彰の「世界が変わる!」』
『謙信びいき』
池上 彰/著  小学館

 中国の食品問題、中東情勢、パレスチナ問題、世界的な経済危機、アメリカの政権交代など激動の2008年の出来事を振り返り、今後世界がどう変わっていくのか、フリージャーナリストの著者の見解がわかりやすくまとめられている。
 危機的状況を海の向こうの出来事として捉えるのではなく、「新たな世界」をどう築き、そこで日本は、我々は何を成すべきかが問われていると述べてある。

 (Y・O)
火坂 雅志/著  PHP研究所 

 歴史上、世間にあまり名が知られていない人物を小説に多く書いてきた著者。著者が興味を持った人物たちは、たとえ表舞台に立つことはなくても、おのれにしかできない仕事をしっかり残した男たちでした。本書では直江兼続をはじめ、著者が発掘した異才達の魅力がたくさん紹介されています。 またNHK大河が決まった時のエピソードや旅先での話、そしてぬか漬けのすすめといった、日々の何気ない話までが詰まった著者初のエッセイ集です。

 (S・S)

『レジェンド 伝説の男 白洲次郎』
『珈琲屋の人々』
北 康利/著  朝日新聞出版社

 100年に一度の危機にあると言われている今、敗戦、占領の日本を吉田茂首相の片腕となって、陰から支えた白洲次郎さんが、取り上げられています。
 戦前にケンブリッジへ留学し、英国紳士のエレガントさと武士の魂を併せ持った「カッコイイ」男。
 世間の常識に流されず、自分なりの確固たる美学を持って生きた熱い男。
 83年の生涯を妻の正子さん共々、たくさんの方から取材したエピソードで紹介しています。

 (K・K)

池永 陽/著  双葉社

 町の商店街の一角に『珈琲屋』という小さな喫茶店がある。主人は過去に罪を犯した男だったが、彼の淹れる特製のブレンドコーヒーに誘われ、悩める商店街の人々が訪れる。
 夫の浮気に悩むクリーニング屋の女房、家計の苦しい事情を知った女子高生、妻の介護をしながらもある女性に恋心を抱く男など。彼らは、ぽつり、ぽつりと心に秘めた思いを語り始めるのだった。
 ほろ苦くも、心が温かく感じる七つの連作短編集。

 (Y・O)

『中高年一貫指導 平成オトナの勝手塾』 『エンバーマー  遺体 衛生保全と死化粧のお仕事』
ジェームス 三木/著  社会評論社

 「教育論的エッセイ」こう書くと取っ付きにくい感じがしますが、一週間の授業という形式でまとめられた本書は、それぞれの“授業”のタイトルから興味を惹かれるものばかりです。
 例えば、二日目第5時限目、化け学の授業としての「知顔度」。これはテレビに出る機会のある著者が、名前ではなく顔だけを知られている事を“知名度”ならぬ“知顔度”と言い、そこから表情、化粧にまで内容を広げ、ユーモアたっぷりに書かれています。その他にも「世渡り体操」「男の哀愁」など、笑える部分もあり、でも思わず納得してしまう1つ1つの“授業”が待ちどおしいエッセイ集です。

 (K・I)

橋爪 謙一郎/著  詳伝社

 「エンバーミング」とは、故人が病気や事故によって失ってしまった「その人らしさ」を取り戻し、元の安らかな姿に戻すための処置です。同時に、遺族が故人と向き合い、納得した状態でお別れできる機会を提供するための処置でもあります。
 この本では、エンバーミング普及に関して、知識とアメリカでの実務経験を持つ、日本における第一人者である著者が、なぜこの職業を選んだのか、資格取得までの経緯、これまでに心とご遺体を修復するためにしてきたことについて述べています。
 100人いれば100とおりのおくりかたがある…これはひとつの「おくりかた」の提案です。

 (S・I)


 





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