> トップページ > おすすめコンテンツ (おとな向け) > おすすめの本 > No.427 平成21年5月






No.427 平成21年5月
   
『魔欲』
『秘境添乗員』
山田 宗樹/著  角川書店

 広告会社の敏腕ディレクター佐東は、突如自殺衝動に駆られる。脳はその衝動に抗うのに、体が勝手に動いてしまうのだ。しかもきまって電車のホームに立っている時に。
 不倫相手の夫が自殺したことへの自責の念が原因か、それとも何十年も人生を生き抜いてきたことのストレスなのか。
 主人公の視点と、それを治療する主治医の視点が微妙に交錯する緊迫の医療サスペンス。

 (M.H)
金子 貴一/著  文藝春秋


 世界の秘境専門のツアーコンダクター。灼熱の砂漠で迷子になり、アジアの密造酒で酩酊し、バザールにお客を忘れてきて!。
 エジプト留学中に「異文化交流」の大切さを実感。そして学んだ文化人類学。これが、秘境添乗員の基礎となったのです。
 オモシロ半分ではない、真剣な秘境への旅。宗教や民族を超え、理解するための出会いをプロデュースします。

 (Y.M)
『自然の野菜は腐らない』
『頭のよい子が育つ食卓』
河名 秀朗/著  朝日出版

 汚染米など「食」の不信が続く中、著者は「安全な食」「本物の味」を求め、自ら自然栽培による野菜作りを実践。又、遺伝子組み換え、農薬、化学肥料、食品表示等々の危険性や問題点など様々な角度から分かりやすく解説しています。
 自然栽培の「生きた野菜」は、自然を尊重し、自然の摂理にあった、自然を規範として誕生しています。たとえば、木村さんの(奇跡のりんご)などがその代表です。
 本書は、実践の経験から学んだことを、私たち消費者や生産者に、自分の暮らし方を提案した一冊です。

 (T・K)
四十万 靖/著  朝日新聞出版

 自然と家族が集まる場所「食卓」の風景とはどんなものでしょうか。本書では、実際に有名中・高から慶応義塾大学に進学した8家庭の食卓の風景が紹介されています。父親と一緒に食事をとれない家庭で決められた、父親が帰ってきてからのコーヒータイムや、一番年長の人が最優先というルールなど、家庭によってさまざまな工夫がされています。忙しい中でやりくりする知恵や家庭の味を継承したいという母親の思いと、そんな母親たちを見て育つ子どもたち。食卓を通して深まる家族のコミュニケーション術の生の声を聞くことができる一冊です。

 (S・S)
『植物園の巣穴』 『名文で巡る阿修羅 天平の国宝仏』
梨木 香歩/著  朝日新聞出版

 歯痛に悩まされている植物園で働く主人公が、やっと重い腰をあげて出かけた歯医者。そこでは摩訶不思議な出来事が。その後もおこる不思議な出来事。それは現実なのか?それとも椋の木の巣穴に落ちたときから続いている夢なのか?
この世でもなく、あの世でもない世界でおこる不思議な異界譚のはじまりです。

 (A.U)

梅原 猛 ほか/著  青草書房

 三つの顔、六本の腕(三面六臂(さんめんろっぴ))という形相の阿修羅像、現存する世界最大の金銅仏といわれる東大寺の盧舎那仏など、国宝級の仏像は長い歴史を経てもなお、多くの人々を魅了し、賞讃を得ています。その素晴らしさは、梅原猛、高村光太郎、白洲正子など名立たる作家たちの名文にも著されてきました。
 天平時代から1300年の時を生き抜いた131体の仏像の魅力を文士たちが紹介しています。

 (Y.O)


 





- copyright(c) Imari Public Library Al Right Reseaved. -