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No.429 平成21年7月
   
『僕たちの好きな東野圭吾』
『足みじかおじさんの旅』
宝島社

 今、発表する作品がすべてベストセラーになるといっても大げさではない作家の一人、東野圭吾。
 映画化やドラマ化された作品も数多くあり、中でも無冠の帝王といわれた彼が直木賞を受賞した「容疑者Xの献身」をはじめとしたガリレオシリーズは、昨年ドラマや映画となり大ヒットしました。
 果たして、東野作品のどこに読者は魅力を感じているのでしょうか?
 多彩な角度から読み解きながら、その魅力にせまっています。

 (A・U)
やなせたかし/著  新日本出版

 「足みじか」それだけでなんだか、親近感がわいてくる。
 謎の人物「足みじかおじさん」は、現実と幻想の境目にいる。困っている人や苦しむ人の心の叫びを聞きつけて不思議な力で助けに現れる。
 本書は、アンパンマンで知られる著者が、大人向けに心温まる物語をショートショートに書き上げたおはなしです。
 心やさしいヒーロー「足みじかおじさん」が、あなたに生きる勇気をくれます。

 (T・K)
『かあちゃん』
『勝ち続ける力』
重松 清/著  講談社

 夫の死とともに、大きな罪を26年もの間 独りで背負ってきた母、認知症の祖母を優しく懸命に介護する母、過ちを犯した子とどう向き合えばいいのか狼狽する母、学校現場を去ってもなお教育者としての威厳を持ち続ける母など、子どもの目に映った様々な「母親」の姿が描かれている。
 8章からなる物語は連鎖していて、そこには、力強くて、温かくて、時にはうっとうしく感じることもあるけれど、そっと包み込むような「かあちゃん」の優しさが溢れんばかりに漂っている。

 (Y・O)
羽生 善治・柳瀬尚紀/著  新潮社

 中学3年でプロ棋士となり、19歳で初のタイトル竜王を獲得した羽生氏は、棋士生活20年を過ぎた今もなお、将棋会の頂点に立ち続けています。
 あまり重要でないことは忘れる努力をした方がいいという羽生氏。選択肢が増えて迷うことも増えるなか、最後の決断で無難な手を選ぶのではなく、突飛なことができるように忘れる努力をするのだといいます。また、闘争心を前面に打ち出す必要はなく、何かを閃いたりすることに喜びを感じるという羽生氏。翻訳家・柳瀬尚紀氏との対談のなかで見えてくる勝ち続ける力とは?

 (S・S)
『ことば美人の日本語手帖』 『旅するノラ猫』
季節のことば研究会/編  ナツメ社

 春、夏、秋、冬、四季のある日本では昔から、季節を表す美しいことばがたくさんあります。「衣更」「青簾」「青田」「緑陰」などの言葉には、忙しさの中にも日々の暮らしを楽しもうとした、人々の気持ちが込められているようです。
 もうすぐ七夕、笹に吊るす飾り、五色の短冊や、吹流し、紙子などにも様々な意味があります。
 この本で日本人の大切にしてきた美しい言葉の感性に触れてみませんか。

 (M.H)
嵐山光三郎/著  筑摩書房

 猫の名前はノラ。マツモトさんちの飼い猫で子猫を三匹産みました。
 猫は貰われ、マツモトさんはノラだけを連れて引越しました。けれどノラは十キロ以上離れた引越し先から、子猫を捜しに帰ってきたのです。            
 子どもおもいのノラは嵐さんちに住みつき、みんなに可愛がられました。 
ノラと周りの猫仲間が巻き起こす摩訶不思議な世界に、時間を忘れてほっこりできるお話です。

 (T・M)

 





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