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No.435 平成21年9月
   
『ぶらぶらヂンヂン古書の旅』
『あした咲く蕾』
北尾 トロ/著  文藝春秋

 ネット専門の古本店主である著者が、全国各地へ計画なしの古本を求めて、仕入れの旅をします。そこには古書店主のこだわり本や、古本店の現状・新しい形の古本屋と、実に色んな古本屋がありそれを著者の軽妙な文章で紹介していて、読み物としても十分面白い。 
 本好きの人の本について本を書いていて、本を読むことは、今書のような古本屋紹介は当然役に立ち楽しい。「すごい本屋を見たい」「見たことのない本を見たい」と掘り出し物を探しに出掛けたくなる一冊です。

 (T・K)
朱川 湊人/著  文藝春秋

 僕のおばさんは、バリバリの大阪弁、煙草を吸い、何かにつけて人の神経を逆撫ですることを言うのが好きな人。でもおばさんは正真正銘の天使だったのです。愛するものが命を失おうとする時、おばさんは自分の命をわけてあげることができました。
 赦されることと受け入れられることをテーマに、世界一うつくしい物語と語る朱川さんの新作です。

 (T・M)

『みんな、絵本から』
『占い屋重四郎江戸手控え』
柳田 邦男/著 石井 麻木/写真
                  講談社


 ゲーム、テレビ、ケータイ、ネット、超たのしい。
 でも、ほんとは恐い。時間はどんどん失われ、子どもの声が消えていく。知って欲しい、子どもの目を見て、抱きしめて、絵本を読み、語りかけると「心のへその緒」が繋がリ、3歳まで消えないことを。
 大人が変わらなければ、子どもは変わらない。この本の写真のような、子どもたちの笑顔を無くさないために、「今、大人こそ絵本を!」と著者は呼びかける。

 (M・H)
池永 陽/著   徳間書店

 天眼通の占いで生計を立てる重四郎。脳髄に浮かび上がる像の解釈の仕方によっては当たる確立は5度に1度の重四郎のもとに、失せ物や勝負の行方を知りたいという客がやってきます。さらには同じ長屋に住む少女、おみつに暗くて不吉なものをみた重四郎は、少女の未来を案じるのですが・・・。
 一つ一つの依頼には隠された背景があり、重四郎は占うだけでなく、隠された問題を解決できないかと奮闘します。

 (S・S)

『冤罪 ある日、私は犯人にされた』 『ココ・シャネル~時代に挑戦した炎の女~』
菅家 利和/著  朝日新聞出版

 1990年5月、栃木県足利市で起きた女児殺害事件(足利事件)の犯人として逮捕され、無期懲役の刑が確定していた著者。強硬な取調べとDNA鑑定結果の証拠に、「自分がやりました」と発した言葉が悲劇の始まり。待っていたのはさらに過酷な獄中生活だった。
 しかし、弁護士や多くの支援者の励ましに自分を奮い立たせ、「自分はやってない」という信念を訴え、今年6月に釈放、再審を勝ち取った。
 逮捕から取り調べの様子、塀の中での17年半に及ぶ生活を克明に綴り、著者の62年間の人生を包み隠さず語っている。

 (Y.O)
エリザベート・ヴァイスマン/著 
深味 純子/訳  阪急コミュニケーションズ 


 世界有数のブランド『シャネル』。 そのシャネル・ブランドを立ち上げた女性、ココ・シャネル。
 女性がコルセットにしばられ、男性の庇護の下でなければ生きていけなかった時代に、女性の身でありながらブランドを育てあげた彼女は、その華やかさとは裏腹に、少女時代を孤児院で過ごすなど、その生涯には数々の試練が彼女を待ち受けていました。
 ココは試練をいかに乗り越えて、ブランドを作り上げていったのでしょうか?
 華やかな『シャネル』の裏に隠された、ココの波乱にみちた人生に迫ります。

 (A・U)


 





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