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No.436 平成21年10月
   
『阿修羅』
『キミに会いたい 動物園と水族館をめぐる旅』
玄侑 宗久/著  講談社

 結婚三年目の実佐子はある日突然夫に向かい「私は実佐子じゃない。友美よ。」と言い出しました。その顔つきや言葉使いは普段の実佐子とは全く違う別人のようでした。
 以前にも実佐子は自分が着るはずのない派手なブラウスや苦手な牛乳を買ってしまい自分でも不思議に思うことがありました。
 一人の人間に二つ以上の人格が入れ替わって現れる「解離性同一性障害」は日本でも増えつつあるそうです。その「解離性同一性障害」を三つの顔を持つ国宝、阿修羅像に重ねミステリーのように読ませる僧侶作家の小説です。

 (N.K)
吉本 由美/著  新潮社

イルカや、オオカミの子どもなど、会いたい動物や見てみたい展示を常日頃からチェックしては、動物たちとの愉快な出会いを繰り広げている著者。本書では、その中の20施設をめぐる旅が紹介されています。
その日のターゲットを決め、園内地図とイベントや食事タイムをチェックし、いかに効率よく見て回るかを考える。よく行く園の動物には「元気にしてた?」「じゃ、またね」と声をかける著者。施設の展示や動物たちの魅力はもちろん、動物たちとの出会いを心から愉しんでいる様子が伝わり、思わず動物園と水族館に行きたい!と思ってしまう1冊です。

 (S.S)

『長井健司を覚えていますか
 -ミャンマーに散ったジャーナリストの軌跡-』
『きれいな模様の描き方
定規とコンパスでみるみる描ける!』
明石 昇二郎/著  集英社

 2007年9月27日、ビルマ最大の都市ヤンゴンで、1人の日本人ジャーナリストが、ミャンマー軍の銃弾に倒れた。APF通信社の長井健司さんだ。このとき彼が撮影していたビデオの行方は、今もなお不明のままである。
 「自分の目で見たもの」しか伝えない、それが彼の最後まで貫き通した信念だった。これは、愚直で純粋な彼の生き方を、彼と係りのあった周囲の人々の語る言葉によってあぶりだした本です。

 (M.H)
おまけたらふく舎/著
誠文堂新光社


 定規と分度器、コンパスやうずまき模様をぐるぐる描いている“スピログラフ定規”で、世界の伝統文様や幾何学アートが描けるのです!
 直線が織りなす、美しい円のアート。抽象画のような不思議な世界。万華鏡をのぞいたかのような幻想的な模様・・・。
 どれも楽しくて美しい、不思議でおもしろい形。簡単に描けて奥が深い、手書き模様の世界にどうぞ。

 (Y.M)
『まずいスープ』 『日本のはてな』
戌井 昭人/著  新潮社

 サウナへ行くと家を出て行ったきり、父親が帰って来ない。もともと自由奔放な性格の父親のことだからふらりと帰ってくるだろうと、息子はさほど気にも止めなかった。しかし、何の音沙汰もなく時が過ぎていく。
失踪前に父が作ってくれたまずいスープといつになく元気のなかった様子が思い出され、息子は父親探しを始めるのだった。
 第141回芥川賞候補となった表題作を含む短編小説が収められている。

 (Y.O)
はてな委員会/編  講談社

 本書は、メカ、動物、昆虫と植物、に続いての「はてなシリーズ」の第4巻です。
 内容は歴史、制度、お金、身近な不思議、食べ物の5つの項目に分かれており、“昔の人がちょんまげだったわけ”や“電話の市外局番が0から始まる理由”、“野菜を売る店を「八百屋」というわけ”など、身近な42の不思議について図解つきで分かりやすく述べられています。
 日本について少し物知りになれる本です。

 (S.I)

 





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