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No.439 平成21年12月
   
『たましくる-イタコ千歳のあやかし事件帖-』
『ギャル農業』
堀川 アサコ/著  新潮社

 愛人と無理心中をとげた双子の姉。残された姪をあずけに姪の実の父親がいる弘前に向かった幸代は、死者の声を聞くという「イタコ」の千歳と出会います。最初はただ姪を預けるだけで、すぐ東京に戻るつもりでしたが、姉の死に疑問をもっていた幸代は、事件の真相をさぐるため、千歳に協力を頼みます。
 果たして、幸代の姉は本当に無理心中をはかったのでしょうか?いっけん超常現象にみえる事件の真相を、論理的に解明するイタコの千歳と、霊の声が聞こえる幸代のコンビが難事件に挑みます。

 (A.U)

藤田 志穂/著  中央公論新社

 茶色い髪に、ギャルファッション、通称「ノギャル」。彼女たちは、秋田県の大潟村の田んぼや、静岡県富士宮市の畑で、農業をしています。一見するとミスマッチ。とてもアンバランスな風景ですが、彼女たちの真剣でまっすぐな想いはとてもピュア。
 食の安全とは?農業への関心を持つには?自給率を上げるためには?すると周りの大人たちの意識も変化してきていきます。
 試行錯誤のシブヤ米の生産、無農薬野菜の難しさ。どれもこれも、シブヤじゃ体験できない!

 (Y・M)

『インパラの朝-ユーラシア・アフリカ大陸684日-』
『25歳の補習授業 -学校で教わらなかったこれからいちばん大切なこと-』
中村 安希/著  集英社

 45リットルのバックパックに、シュラフや薬などわずかな荷物を詰めて中村は日本を離れた。それはユーラシア大陸とアフリカ大陸への、長い旅の始まりだった。
 衛生や治安の必ずしも良くない国々へ、若い女性がわずかな所持金で旅をする。慢性的に続く下痢や入国の為の偽装結婚など、数々の苦難を越える彼女を支えたのは、それぞれの国で出会った人々の温かさだった。
 47カ国2年の旅で中村が見た、人、物、社会がこの本に凝縮されている。

 (M.H)

25歳の補習授業製作委員会/編集
小学館

 
 「私たちはなぜ働くのでしょう?これからの日々を気持ちよく生きるために、私たちは何を身につけそして私たちは何を捨てるべきなのでしょう?」この質問に各分野で活躍する7人の先輩たちが、講義する形で働くことや、生きることの意味について示唆を与えています。
 講師人によって意見がまったく異なって興味ぶかく、これから社会人になる若者にはもちろん、社会人、上司という立場の人にも、ひとつも、ふたつもスパイスを味わえる一冊になっています。

 (T・K)

『突然、妻が倒れたら』 『宇宙で過ごした137日-僕の「きぼう」滞在記-』
松本 方哉/著   新潮社

 報道局記者、特派員などを経て、フジテレビ・キャスターを務めていた著者。その彼の仕事や生活を影で支え続けた妻が、くも膜下出血に倒れ、家族の日常は一変した。妻の介護、小学生の息子との生活など、突然の出来事に翻弄されながらも、目の前に立ちはだかる厳しい現実に向き合わなければならない。やっと、一息つける状況になった時、さらなる試練が家族を襲った。
 病気の発症から2年、今なお闘病中の妻、それを支える息子と自分との暮らしの中で、今までを振り返ると共に、これから先の人生を進んでいく上での手引き書として綴られた手記。

 (Y.O)

若田光一・朝日新聞取材班/著
朝日新聞出版


 まだ記憶に新しい若田光一さんの国際宇宙ステーションでの長期滞在。予定外の滞在延期で、日本人初の長期滞在は137日にもわたりました。本書では、スペースシャトル打ち上げから帰還までの若田さんの全行動が記録されています。
 日本実験棟「きぼう」の組み立てや、尿の飲料水への再利用システムの運用開始、医学や科学の実験から腕相撲やラジオ体操のおもしろ実験など、宇宙での話が満載です。
 有人宇宙開発へ貢献し、そして子どもたちに宇宙の不思議や素晴らしさを伝えた、若田さんの137日にわたる宇宙滞在記です

 (S・S)


 





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