『緑金書房午睡譚!』
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『それいゆ』
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篠田 真由美/著 講談社
アチラとコチラの世界。この古本屋はいったい、どこにつながっているのだろう?
高校に通うのをやめた比奈子は、父のイギリス行きをきっかけに遠縁の古本屋「緑金書房」に、居候することになった。
待っていたのは、あまり歓迎していないようすの青年と不思議な気配や視線。ナゾの暗号やいつまでも現れない大叔母様に、比奈子はますます不信感をいだくのだが・・・。
古本にまつわる、ファンタジー。本を愛するみなさんにおすすめの一冊。
(Y・M)
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生田 紗代/著 角川書店
高校時代のクラスメイトの影響で、南友夏は演劇に興味を持ちます。大学生になった彼女は、「劇団森の人」という演劇サークルに入るのですが、そこは一癖も二癖もある変人ぞろい。なんとか部の雰囲気に馴染んできた矢先、友夏は初めての舞台公演の主役に抜擢されます。
隅のほうで控えめに生きてきた少女が、サークルの仲間たちとの交流によって、少しずつ歩を前に進める姿を描いた青春小説です。
(Y・O)
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『宮沢賢治』
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『みんなの自然をみんなで守る20のヒント』 |
宮沢 賢治/著 高橋順子/選・鑑賞解説 小学館
生きとし生けるものすべてを慈しみ、人の魂の深みを詩に描いた宮沢賢治。
この本は賢治の詩の一つ一つに高橋順子氏が解説を加えるスタイルを採っています。また、現代人にも読みやすいように現代仮名遣いで表現してあります。
詩人の高橋順子氏をもって魅力的な謎の中を踏み迷っていると言わしめる宮沢賢治の詩の世界をあなたも感じてみませんか。
(S・Y)
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竹内 純子/編 山と渓谷社
尾瀬保護活動担当として活動する著者と、著名人19人との対談が収められた本書。
アルピニストや冒険家、登山インストラクター、作家、養殖業、林業家・・・など、様々な分野で活躍する著名人と著者が、対談形式でそれぞれの立場で考える環境への思いや自然との向き合い方などを語っています。
尾瀬では「できる立場の人が、できることを、できるかぎりやっています。」と語る著者。様々なかたちで自然を守ろうとしている人がいることを知り、改めて自分ができることを考えるためのヒントが詰まった一冊です。
(S・S)
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『おじさんとおばさん』 |
『幸せをはこぶ天使のパン』 |
平 安寿子/著 朝日新聞出版
四十数年ぶりに再会した小学校時代のクラスメート男女六人。
あの頃の悩みの種は、宿題や給食のミルク、そしてどうしてもできない逆上がり。そんな子どもたちもそれぞれの道を生きて、今では五十代後半のおじさん、おばさんです。独身を貫き通してきた人は将来の不安に悩み、子どもがいれば子どもの就職や結婚問題、そして孫の問題と悩みはつきません。けれども五十代もなってみたら、想像していたよりも若く、初恋の相手には再びときめいたりするのです。
どこかにありそうな、同級生たちの物語です。
(N.K)
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宇佐美 総子/著 主婦と生活社
鎌倉市に、夫婦二人三脚で営む小さなパン屋さんがあります。
パンを焼くのは元競輪選手の夫。包装や発送、手紙を書くのは妻の担当です。
レース中の事故で生死の境を彷徨った彼は、奇跡的に回復し、リハビリの一環としてパン作りを始めました。そして人々に幸せと生きる勇気をもたらす彼のパンは評判になり、いつしか“天使のパン”と呼ばれるようになりました。
現在も後遺症を抱える彼が一日に焼けるパンは4つか5つ。それでも注文は後を絶たず、予約は4000件にもなり、3年待ちの状態だそうです。
テレビや新聞で大反響を呼んだ感動のドキュメントです。
(S・I)
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