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No.450 平成22年6月
 
  
『<中東>の考え方』
『画集 赤羽末吉の絵本』
酒井 啓子/著   講談社

 2001年の9.11同時多発テロ以降、国際政治では中東情勢が最大の関心を集めるようになりました。しかし、中東情勢はテレビや新聞などの情報だけでは理解しにくい部分が多くあります。
 本書は中東情勢をわかりやすく解説するだけでなく、パレスチナ問題やアメリカの対中東政策、イスラーム主義の台頭について論じており、中東情勢を本格的に学ぶ上で欠かせない一冊です。

 (S・Y)

赤羽 末吉/絵   講談社

 赤羽さんの絵本を一冊と言えば、『かさじぞう』を挙げるでしょう。ほとんど墨色だけで表現した赤羽さん50歳のデビュー作です。
 独学で絵を学び、80歳で亡くなるまでに90冊の絵本を残されました。この本は、次世代へ受け継がれていく数々の名作の原点を教えてくれます。
 原画やスケッチ、写真など、初公開資料を含む赤羽さん初めての画集です。古き良き日本の伝統を感じる一冊です。

 (T・M)

『レンタルチャイルド』
『ニッポンの大発明』
石井 光太/著   新潮社

 インドの商都ムンバイ。
 路上のあちこちに体の不自由な人の姿があるという。そして、その中には故意に体を傷つけられ、時には手足を切断されて物乞いをさせられている子ども達がいるというのだ。
 本当にそんな事が行なわれているのか確かめるために、著者は現地の通訳とともに長期取材を行なった。
 そこには私たち日本人には想像を絶する現実があった。

 (N・K)
グレイン調査団/編   辰巳出版

 普段私たちが何気なく使っているシャープペンシルやカメラ付き携帯。実は日本人が最初に作ったものであることをご存知でしょうか。
 他にも缶コーヒーやインスタントラーメン、留守番電話やビデオデッキ、カーナビや自動改札機など、世界を驚かせた製品がたくさんあります。
 涙なしでは語れない開発の苦労話やすごい発想、その製品の仕組みなど、どうやって“世界初”が生まれたのかを教えてくれる一冊です。

 (S・I)
『死にゆく者の礼儀』 『植物はヒトを操る-人と自然をとらえなおす-』
遙 洋子/著   筑摩書房

 著者は両親の老いと死を通して、老いて何もできなくなった時に襲いかかる不安と恐怖を目の当たりにした。さらに、大切な人の死を受け入れ、悲しみから立ち直るためには看取りが重要であることを知った。そして、何より親の老いを看ることで、自分の老いへの心構えをもらったと語る。
この世に生を受けたものは、どのように老いを感じ、死を意識するのか。著者自身が経験したことから、人より先に、自らの老いに気づき、直視すること、そのために、今をどう生きるかということを説いている。

 (Y・O)

いとう せいこう・竹下 大学/著   毎日新聞社

 本書では、身近な存在でありながら知らないことが多い植物の世界が、世界的な花の育種家(ブリーダー)である竹下さんとタレント作家いとうさんとの対談形式で語られています。
 イギリスの王様の庭で異種間の新種の植物が作られたとされる話や、江戸時代の園芸は世界のトップレベルで、観葉植物などでもよく見られる白っぽいまだら文様の「斑入り」は日本で好まれていたのが、ヨーロッパでもブームになった話など、植物と人との深い関わりを知ることができる興味深い一冊です。

 (S・S)


 





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