『浅草のおんな』
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『新聞で学力を伸ばす』
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伊集院 静/著 文藝春秋
浅草で暮らして四十年余り、夢中で生きてきた志万。十七歳で天草を出てきましたが、さまざまな悲しい別れが待っていました。
五年前、連れ合いを亡くし小料理屋「志万田」を一人で切り盛りしてきました。一見の客が滅多に来ない小さな店は、女将の人柄と料理に惚れた常連客で賑わいます。
下町情緒あふれる浅草を舞台に、助け合っていく人々の物語です。
(T.M)
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斉藤 孝/著 朝日新聞社出版局
子どもの学力低下の要因として、自分で考えて答える力の低さをあげ、それが子供たちの無気力さ、社会性の無さにつながっていると著者は懸念しています。
そこで、社会に飛び交う様々な情報の内容を理解し、分析し、さらに取捨選択しながら自分の意見をまとめて表現する能力を磨くことが必要であることを説き、その手段として「新聞」の活用を薦めています。
(Y・O)
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『昭和質店の客』
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『3Dの時代』 |
佐江 衆一/著 新潮社
養護老人ホームの介護ベッドで、92歳の柳田保男はあの日のことを語り始めました。
満州開拓団に参加し大陸に渡り、終戦直後、自決命令により三人の幼子と妻と父親に銃を向け、自分だけが捕虜となり生き延びたのです。あれから65年、その日のことを夢に見ない日は一日たりともありませんでした。
昭和の初め、それぞれの夢を描いて浅草の質屋を利用していた人々が、戦争によって運命を変えていく姿を描いた小説です。
(N・K)
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渡辺 昌宏・深野 暁雄/著
岩波書店
2010年1月、3D映画「アバター」が成功を収めたことで、3D映像への関心が高まりました。そのため、2010年は3D映像の元年だと言われています。では、3D映像はどのような仕組みなのでしょうか。また、3Dはどのような可能性を秘めているのでしょうか。
本書は、私たちの生活に浸透する可能性の高い、3D映像、3DCG、AR(拡張技術)、3Dインターネットについて、その仕組みと今後の可能性を展望しています。
あなたも本書を読んで、3D技術について学んでみませんか。
(S・Y)
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『使う!論語』 |
『ファーブルが観た夢-地球生命の不思議な迷宮-』 |
渡邊 美樹/著 三笠書房
居食屋「和民」などで知られる、ワタミ株式会社会長の渡邉美樹さんが、「論語」について本を著しました。
論語を座右の書とし、論語に学び、論語で生きてきたという著者。孔子により論語の言葉が語られたのは2500年以上も前であり、その後科学は進歩して人間の生活は大きく変化しましたが、“人”の根本は全く変わっていないと著者は述べています。
本書は論語の翻訳でも解説でもなく、ただ自らが読むままに感じたことを書いたそうです。論語は堅くて難しいという先入観をこわして、論語の真価を知ってほしいという思いが込められた一冊です。
(S・I)
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森 昭彦/著
ソフトバンククリエイティブ
オトシブミは葉っぱを巻いた揺りかごの中で卵が孵化する不思議なむしで、丸まった葉っぱが枝にぶらさがっているのを見かけます。
本書では、オトシブミの死んだふりをするかわいらしい姿や、吟味を重ねた葉っぱ選びから地道に葉っぱを巻いていくまでの産卵の様子なども紹介されています。
この他センチコガネやトックリバチなど、身近なむしたちの不思議な行動が、観察の失敗談も交えながら紹介されていて、むしたちのユニークな暮らしぶりを知ることができます。
(S・S)
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