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No.461 平成22年12月
 
  
『現代日本を読み解く200冊』
『数学に恋をしたくなる話』
佐高 信/著  金曜日

 私たちのまわりでは、日々いろいろな事件や問題が取り上げられ、報道されています。報道の宿命として、次から次と事件を取り上げ、一つの問題を追い続けることは難しく、自分が関心をもっていても、その事件や問題をいつの間にか忘れてしまうという事が多いのではないでしょうか?
 そんなひとつの事件や問題を深く掘り下げたものがノンフィクションというジャンルです。
 この本では、数々の問題を取り上げたノンフィクション200冊が紹介されています。
日本の闇の部分を鮮明に浮かび上がらせる一冊です。

 (A・U)
秋山 仁・松永 清子/著
PHP研究所

 文句のないようにケーキを分けるには?山の木を全部で何本か数えるには?多数決には罠がある?といった日常生活と数学の話や日本の昔からの職人さんと数学との関係、またお金や音楽やスポーツと数学との関係など、実は身近に溢れている数学にまつわる話が満載の本書。
 数学者である秋山さんは、数学をやるのにもともと能力差はなく「才能より努力!」といいます。数学が嫌いだったあなたも、この本で数学の魅力や面白さに触れてみてください。

 (S・S)
『歌うクジラ』 上・下
『共謀』
村上 龍/著   講談社

 舞台は22世紀の日本。徹底的な住み分けが行われ、裕福な者とそうでない者の差がはっきりとついた世界で最下層に生きる少年。およそ1世紀昔の2022年にハワイ沖の海底で発見された「歌うクジラ」と名付けられたザトウクジラから採取された不老不死の遺伝子を巡って果てしない旅にでます。
 本作は書籍化される前に電子書籍としてインターネットで先に販売された事でも話題を呼びました。iPADを持っておらず読めなかった方に嬉しい一冊です。

 (N・Y)
大村 友貴美/著   角川書店

 パート従業員から大企業の広報室長となった唐沢泉は、自社が建設している巨大モールで焼死体を発見する。殺人事件として捜査が開始された頃、社長令嬢の誘拐騒動とさらなる殺人事件が起こる。会社に恨みを持つ者の犯行なのか…。事件の裏に潜む泉の悲しい過去によって、彼女は翻弄されていくのであった。
 人の命の価値を問うたミステリー作品。

 (Y.O)
『廃院のミカエル』 『子ども虐待』
篠田 節子/著   集英社

 商社現地社員の美貴は、ギリシャで口にした蜂蜜にビジネスチャンスを見出し、通訳の綾子や偶然知り合った壁画修復士の吉園とともに産地の村を目指します。しかし、その村に向かう途中偶然立ち寄った修道院に迷いこんでからというもの、次に立ち寄った村での村人の相次ぐ死など、美貴のまわりに不気味な現象が起こり始めます。果たしてその原因とは?また、修道院に隠された秘密とは?そして、迎える衝撃のラストとは?
 直木賞作家、篠田節子の魅力が詰まったホラー・サスペンス巨編です。

 (S・Y)
西澤 哲/著   講談社

 最近では子ども虐待のニュースが毎日のように取り上げられています。その度に心が痛みます。
 本書は臨床心理学の視点から、虐待の最前線を紹介してくれます。「虐待」の定義を心理学的に整理する第1章から、「DVと虐待」の関連をみていく第3章、それからアタッチメントの概念で新しいケアの在り方を提唱する第6章まで、著者の豊富な臨床経験に基づいて議論が整理されているだけではなく、先駆的な試みも紹介してくれます。 子ども虐待のいまを原因から具体的対策までを知るために大変役立つ一冊です。

 (M・.Y)


 





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