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No.465 平成23年2月
 
  
『脳の王国』
『家族の歌 河野裕子の死を見つめた
344日』
茂木 健一郎/著  小学館

 実際に著者自身が行っているストップウォッチを使った脳の鍛え方といった話から、就職予備校化してしまった日本の大学や経済成長の停滞への危惧など様々な事柄について、脳科学者として知られる著者が最新の脳科学の知見を背景にして語っています。
 日本が大好きだからこそ、今の情けない日本の現状を批判することもあるという著者。日本人の脳を、そして日本を元気にしたいという著者の思いが詰まったエッセイ集です。

 (S.S)
河野裕子・永田和宏/著
産經新聞出版

 最愛の人はガンに倒れました。歌人であり、妻、母である河野さんは、病気を宣告されてもなお、歌を詠み続けました。目に見えて衰え弱る河野さんを支えたものは、同じ歌人である夫と子どもたち、そして歌でした。
 この本は、歌人河野裕子と家族の命の物語です。最期まで見守りたいと願う家族と、あと何年この人のそばに居られるかと願う河野さん。
 一つ一つの歌にお互いを思いやる愛があふれています。

 (T.M)
『星の王子さまのことば』
『たぶらかし』
サン=テグジュペリ/著 平松 洋/訳
新人物往来者

 世界中で愛される永遠のベストセラー「星の王子さま」などサン=テグジュペリによる数々の名作の中から選び抜かれた名言集です。
 人を愛し、自由を愛したサン=テグジュペリのきらめく言葉たちは、勉強や仕事、子育てや家事、やらなければならない事に追われている日々を過ごしている中で、カラカラになった生活に潤いを与えてくれます。訳者の平松さんも、星の王子さまのことばは、まさに「こころにもいい水」と語っています。
 いやな事があった日の終わりに、そっとページをめくれば、モノの見方が変わり、心がほっと温かくなるような一冊です。

 (M.Y)
安田 依央/著   集英社

 自らの劇団を立ち上げ、演劇を続けてきたマキ。
しかし、年齢を重ねるごとに仲間がへり、劇団は解散。食べるものにも困るようになったマキでしたが彼女の窮地を救ったのは、やはり演劇でした。演劇といっても、日常生活での「代役」。死体役から、母親役までありとあらゆる代役を演じるものでした。依頼人たちの自分勝手な言い分に苛立ちながらも、淡々と仕事をこなしていたマキ。ある日、謎の男モンゾウに弟子入りされてから、マキは今まで避けていたこれからの自分の進む道に悩みはじめます。マキがだした結論とは?
 第23回小説すばる新人賞受賞作です。

 (A.U)
『ザッケローニ ~新たなる挑戦~』 『「大発見」の思考法』
セルジオ・タッコーネ/著
利根川晶子/訳
宝島社

 今年のサッカーアジアカップで優勝した日本。その日本を率いたのがザッケローニ監督。彼は90年代イタリアのサッカーリーグセリエAで活躍したことは有名ですが、それ以降の挫折の日々については余り知られていません。
 本書はザッケローニ監督の栄光と挫折に満ちた半生を綴っています。また、ザッケローニが開発した3-4-3システムをはじめ、監督としての戦術についても考察してあります。
 ザッケローニ監督をより深く理解することができ、サッカーへの興味も深まります。

 (S.Y)
山中 伸弥   益川 敏英/著
文藝春秋

 病気の原因の解明や新しい治療法の開発、再生医療の現場で期待されるiPS細胞の生みの親の山中氏。素粒子の理論で先駆的役割を果たしたことが評価され、'08年のノーベル物理学賞を受賞した益川氏。生命科学と理論物理学という異なる研究分野の二人が、自らの研究の経緯、幼少期の話や日々の暮らしぶりについて語り合っています。
 大発見への道のりの根底にある二人の純粋な好奇心と追求する姿勢を学ぶとともに、権威ある研究者の意外な素顔を垣間見ることができます。

 (Y.O)

 





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