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No.466 平成23年3月
 
  
『あたらしい哲学入門
    ~なぜ人間は八本足か?~』
『暮らしこそが道楽』 
土屋 賢二/著  文藝春秋

 人間の永遠のテーマである哲学について考えたことがありますか?
「空はなぜ青いのか」という科学的な問題と哲学的な問題。 
なぜ、人間は八本足か?という問題についての哲学的な回答と考え方、そこにある大きな誤解の数々・・・。
 哲学の問題はすべて、問題自体が間違っているというのです。言葉の誤解から哲学の問題は生まれるという哲学者たちの言葉に、ますます、哲学ってなんだ?という好奇心がわくユニークな一冊です。

 (Y・M)
城戸崎 愛/著  講談社

 料理研究家の城戸崎愛さんは85歳の今も現役でテレビ出演、執筆活動、講演会と活躍しています。「生きるためにはまず食べること」を身上に数々の大病も乗り越えてきました。
 そんな愛さんが自身の生活の「衣・食・健康・住・学・遊」の中で実践していることを綴った本です。
 一つ紹介すると、SMAPのファンクラブに入り、杖をついておっかけをしているそうです。

 (N.K)
『六月の輝き』
『人質の朗読会』
乾 ルカ/著   集英社

 怪我をした美奈子の傷を手で触れて、消してしまった美耶。その不思議な力が仲の良かった二人の関係を変え始め、美奈子の父親が倒れたのをきっかけに二人の間に深い溝が生まれます。
 幼なじみで特別な存在だった二人。互いを強く意識しながらも距離を縮められない二人でしたが、やがて美耶の力が起こした奇跡が、二人の絆を取り戻すことに。ただしその力には、大きな代償があったのです…。
 多感な時期を複雑な思いで過ごした二人の絆が描かれた物語です。

 (S.S)
小川 洋子/著   中央公論新社

 日本人旅行者7人と添乗員が旅先で反政府ゲリラの襲撃を受け、拉致された。山岳地帯での出来事で情報は乏しく、いつしか事件が起きていることさえ人々が忘れかけた頃、人質の命は悲しい結末を迎えた。
 二年後、事件の犯人グループの動きを探るために仕掛けられた盗聴テープが公開。そこには人質となった人びとが、自ら書き綴った思い出を朗読しあっている様子が記録されていた。
 危険な状況に身をおきながらも、穏やかに慎ましく、自分の人生を声にした人びとの存在感が、じんわりと伝わってくる連作短編集。

 (Y.O)
『ダークゾーン』 『死なないでいること、生きるということ』~希少難病 遠位型ミチパチー とともに~
貴志 祐介/著   祥伝社

 プロ棋士を目指す主人公の塚田裕史は、「ダークゾーン」という異次元の世界で目を覚まします。しかし、なぜ自分が閉じ込められたのか思い出せません。ただ1つの声だけが記憶の奥底から沸きあがってきます。「戦え。戦い続けろ。」
 本書では「ダークゾーン」と呼ばれる軍艦島をモチーフにした世界で、主人公は、自らの率いる赤軍と対立する青軍がまるで将棋のような戦略性と戦争のような残虐性を併せ持ったゲームを何者かに強要されてしまいます。最初は乗り気でなかった主人公も、生き延びるために戦略・知略を駆使して青軍と戦っていきます。果たして主人公の運命は?そして、迎える衝撃のラストとは?
 一度読んだら止まらないエンターテイメント性に定評のある著者渾身の最新作です。

 (S・Y)
中岡亜希/著   学研

 中岡亜希さんは、世界を飛び回る客室乗務員でした。しかし、22歳で手足の先から筋力が低下していく、遠位型ミオパチーというめったにない難病を発病しました。
 亜希さんは進行性の病で日々、身体の自由が利かなくなっているにも関わらず、希少難病の患者会を発足させたり、車椅子での富士山登頂を成し遂げたり、どんな困難も「笑っても泣いても一日は同じ」、「どんなに辛い現実も結局は自分次第」と笑顔で生きています。
 彼女の素直なメッセージは生きるということに感動と希望を与えてくれます。

 (M・Y)

 





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