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No.470 平成23年5月
 
  
『ふるさと再生』
『駅長さん!これ以上先には行けないんすか』
坪田知己/著  講談社

 著者は日本経済新聞社に長く勤め、定年退職後は著述業やメディアデザイナーとして活動しています。2004年から2009年までに実施された「地域再生マネージャー事業」にも携わりました。
 この事業では地域再生を目指す42の市町村に、3年間マネージャーが住み込み、地域おこしの協力を行いました。この本では12の市町村を取り上げて、現地の取材とマネージャーへのインタビューを元にして、それぞれの取組を紹介しています。都会のノウハウと地域の活力の架け橋を創り、地域おこしを成功させた各自治体の再生の様子が興味深く描かれています。

 (K・S)
北尾 トロ/著  河出書房新社

 「線路は続くよ、どこまでも」誰でも聞いたことのあるこの歌に、真っ向から逆らうこの一冊。路線の終着点ではなく、そこで線路が途切れている「いきどまりの駅」を目指して、筆者とそのお供が乗り歩いています。
 日本に散見するローカル線の終点を目指して急ぐことなく、「テツ」と呼ばれるような鉄道好きのように情熱を燃やすこともなく、電車に揺られる二人組。足尾銅山へ向かう「間藤駅」を目指す旅では、鉄道のことはソコソコに足尾銅山の記念館の話になり、停車した土地での料理に興味が向く。鉄道エッセイとしては、ファンには物足りないかもしれませんが、読んでいると著者達の隣で電車に乗っているような身近さを感じる一冊です。

 (N・Y)
『いと~運命の子犬~』
『声に出して読みたい論語』
原田マハ/文 秋元良平/写真
文藝春秋


 介助犬を目指して訓練をする「いと」。
パピーホームで一年間一緒に過ごした主人も「いと」が介助犬として、活躍することを期待していたが、日本介助犬協会から残念な知らせが入り、主人は自分の育て方が悪かったのではないかと自分を責めてしまいます。
 しかし、家庭犬になった「いと」は「体」の介助犬にはなれなかったものの、人懐っこい性格から「心」の介助犬として、周りの人々を助け、活躍します。人間の周りにある「いきもの」たちは人と人とを繋げてくれる存在だと感じさせてくれる物語です。

 (A・N)
齋藤 孝/著  草思社

  『声に出して読みたい日本語』の著作で日本語ブームを起こした著者が、生きた言葉で弟子たちに語りかけた孔子の「論語」に注目して、その中から100の言葉を選び出し音読を勧めています。
 今に生きる教え、人生を生き抜く知恵が詰まった孔子の言葉を声に出して読むことで、体の中に言葉が吸収され、「心の健康」にも効果があると語っています。
 現代語訳と著者の解りやすい解説もついているので、楽しく論語に親しむことができます。

 (Y・O)
『野球の神様がくれたもの』 『モーツァルトのむくみ~歴史人物12人を検死する』
桑田 真澄/著 ポプラ社

 日本での活躍後、著者はメジャーへの挑戦や現役引退後の早稲田大学への入学など、チャレンジを続けて夢を叶えてきました。
 アメリカでは怪我に見舞われ、マイナーリーグからのスタートとなりますが、自分の経験を、野球をやっている子どもたちに伝える準備や勉強ができたと著者は言います。また、早稲田大学では今後の野球界を担うアマチュア野球の指導理念について研究し、その内容が本書で紹介されています。
日本の野球をさらに素晴らしいものにしたいと願う著者が、引退後に考えていたこととは?

 (S.S)
フリィップ・マコウィアコ/著 小林 力/訳
中央公論社


 歴史上に名前が残る人は、その生涯でおこなった偉業や、生み出した作品などは現代まで語り継がれていますが、死亡の原因は、はっきりとわからず、うやむやのままという事も多いようです。
 この本では、エジプトのファラオからモーツァルト、アメリカの文豪にいたるまで、いまだにその死因があきらかになっていない偉人たちの、その死因に現代最先端の臨床医がせまっています。
 最先端の医療は、私たちにどんな真実を伝えてくれるのでしょうか。

 (U・A)

 





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