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No.476 平成23年8月
 
  
『我が家の問題』 『戦国業師列伝』
奥田 英朗/著  集英社

 互いに悩みを抱える新婚夫婦や、仕事のできない夫を持った専業主婦、お互いの実家に初めて里帰りする若夫婦、両親が離婚しそうな雰囲気に気付いてしまった高校生、ジョギングに熱中し始めた妻を見守る作家の夫など、身近な家族の中に問題を抱えた主人公達の短編小説が6話収められています。
 家族の間には解決のためのマニュアルがないので、それぞれの家族が悩み、苦しみながらも問題に立ち向かっていく様子を、コミカルに描いている作品です。


 (K・S)
津本 陽/著  世界文化社

 武士が活躍した戦国時代。有名な信長・秀吉・家康だけではなく、他にも武士を筆頭に、全国に名をとどろかせた人たちが多数あらわれました。その選りすぐりの人物の中でも、特にぬきんでた一流の業をもち、戦乱の世を渡った人たちがいました。
 まさに『業師』とよばれるにふさわしい戦国時代の異端児10人の生涯を振り返りながら、その生き様にせまります。


 (U・A)
『永遠の一球』 『はるかなる甲子園』
松永多佳倫・田沢健一郎/著
河出書房新社


 甲子園で優勝したチームの中で一番注目されるのが投手。「甲子園優勝投手」として注目を浴びる彼らの挫折や苦労を描いた一冊になっています。
 テレビや雑誌などで取り上げる内容は、汗と涙の感動エピソードを中心とした内容で、地を這い蹲るような話は出てきません。
 プロに入るまでマスコミに追い掛けられ、甲子園で通用した球が、なかなかプロに通用しないと分かった瞬間に世間には出てこないようになります。注目を浴びていた時の華やかさとは裏腹に、誰にも知られず、野球界を去っていく選手も・・・。彼等の第二の人生とは?


 (A・N)
栗山 英樹/著 日刊スポーツ出版社

 毎年この時期は「残暑」という言葉を吹き飛ばして、夏の甲子園大会で日本中が盛り上がります。今年も第93回大会が開催され、球児達が全力のプレーを見せてくれています。
 そんな今、読んで欲しいのが本作です。2010年の大会での甲子園を巡る選手と監督の話を第一部、過去に甲子園を沸かせた出来事を第二部に収めて、今と昔の甲子園を教えてくれます。球場以外での取材内容も含めた話は、試合を見るだけでは味わえない感動を与えてくれます。お家で野球観戦をした後に是非お読み下さい。


 (N・Y)
『東日本大震災 心をつなぐニュース』 『マグマという名の煩悩』
池上 彰/編 文藝春秋/編
文藝春秋


 3月11日以降、あらゆる震災のニュースが各地をかけめぐりました。その中でも、地域に密着した地元新聞だからこそ伝えられた記事がいくつもありました。そこには被災地で起きた本当のことが伝えられています。
 そうした新聞記事を読者に届けることで今の日本を勇気づけたいという思いから完成した本書。地元新聞の中から心温まる記事が集められました。
 あの日、被災地で何が起こったのか。本書には地元新聞が伝えた心をつなぐニュースが詰まっています。


 (S・S)
鎌田 浩毅/著   春秋社

 火山の多い日本列島には、「活火山」と呼ばれる火山が108個あります。科学的には偶然かもしれませんが、この108という数字は仏教でいう「煩悩」と同じ数です。人間が持つ“喜怒哀楽”がもたらす様々な苦悩や願望を、仏教は「煩悩」と呼びました。
 科学の伝道師として有名な火山学者の著者が、 火山の下に蠢いているマグマを人間の煩悩に見立て、激しいマグマを抱えた歴史上の個人や組織を自然の火山と比べながら説明しています。そのようなエピソードから私たちが自分の煩悩とどのように上手く付き合っていくのか、そのヒントがこの本に書いてあります。


 (M・N)

 





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