> トップページ > おすすめコンテンツ (おとな向け) > おすすめの本 > No.480 平成23年10月





No.480 平成23年10月
 
  
『百歳』 『船を編む』
柴田 トヨ/著  飛鳥新社

 トヨさんは、九十歳を過ぎて詩を作り始め、初めての詩集「くじけないで」が話題になりました。今回、元気に百歳を迎えられ、新たな詩集ができました。
 東北の大震災に胸を痛め、被災者のあなたに向けての詩も生まれました。トヨさんの根っこにあるのは、ありがとうです。どんな苦しい時も乗り越えてきたトヨさんの言葉は、誰の心でもほぐしてくれるはずです。今だからこそ、トヨさんの言葉に耳をかたむけてみませんか。

 (T・M)
三浦 しをん/著  光文社

 書房営業部に勤める馬締光也は、周りから評価もされず、変人扱いを受けていました。そんな馬締に、突然異動の話が舞い込みます。異動先は、別館にある辞書編集部。新しい辞書『大渡海』を編む仲間として迎えられた馬締は、慣れない作業ながらも、持ち前の言葉に対する鋭い感覚を発揮し、着々と辞書編集部になくてはならない存在になっていきます。
 沸いて出てくるいくつもの難題をくぐりぬけて辞書作りに没頭し続けた十三年。言葉に真剣に向き合う仲間たちが一冊の辞書を編み上げるために日々奮闘していく姿を描いた物語です。

 (S・S)
『花はそっと、日常に。』 『管見妄語 始末に困る人』
平井かずみ/著  マーブルトロン

 普段花を育てたり、飾ったりしない方は意外と多いと思いますが、お祝いに贈ったり、冠婚葬祭に使われたりと、花は私たちの生活に深い関わりのあるものです。
 本書には活け方のルールや難しいテクニックなどはなく、一輪から始めることができ、花の選び方やちょっとした活け方のコツなど、著者の具体的なアイデアが満載です。
 本書に目を通すだけでも、花の写真に気持ちが和み、癒されます。花が好きな方にも、身近に感じてない方にもオススメの一冊です。

 (S・I)
藤原 正彦/著  新潮社

 西郷隆盛は、幕臣・山岡鉄舟を“始末に困る人”と評した。「この始末に困る人ならでは、艱難を共にして国家の大業は成し得られぬなり」。
 一方、現代の政治家は“始末におえない”輩ばかりらしい。今こそ必要なのは、この“始末に困る人”なのだ!!
 独自のユーモアと慧眼で、物事の本質を鋭くつく、人気エッセイ集。【週刊新潮】に好評連載中のコラム、第二弾です。

 (Y・M)
『おまえさん 上・下』 『私の遺品お願いします。』
宮部 みゆき/著   講談社

 身元不明の死体が「おとく屋」の付近でみつかり、辻斬りかと思われた事件ですが、斬り傷のするどさに疑問をもった井筒平四郎は、探索をはじめます。そんな時、今度は痒み止めの新薬「王疹膏」を売り出していた瓶屋の主人新兵衛が切り殺される事件が起こります。新兵衛の死体を検分にきた八丁堀の変わり者ご隠居源右衛門はその斬り口が、先にみつかった身元不明の死体と同じだと断言します。全く無関係と思われた二つの事件に隠された真相とは。
 ぼんくら同心井筒平四郎活躍する人気シリーズ第三弾です。

 (U・A)
吉田 太一/著   幻冬舎

 故人が使っていた物や部屋の片づけを引き受ける遺品整理業を仕事としている著者。現場で起こっている現実を『遺品整理屋は見た!』に著しました。その反響は大きく、意外にも整理作業依頼より、元気な人から自分自身の遺品整理の相談や予約をしたいという問い合わせが多く寄せられました。そこで、遺品整理の事前相談として依頼者の自宅訪問を始めて5年。
 100件近い出会いの中で知り得た相談者の境遇や思い、語られる様々な悩みや苦労話などを受け、そこから見えてきたものを著者が抱く葛藤とともにまとめられています。

 (Y・O)

 





- copyright(c) Imari Public Library Al Right Reseaved. -