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おすすめの本


No.494 平成24年6月
 
  
『すべては今日から』 『死命』
児玉 清/著  新潮社

 俳優、司会、切絵など多彩な活躍をされていた児玉清さん。大の読書家で、翻訳を待てずに洋書を原書で読まれる程でした。司会をされていた本の紹介番組や、様々な書評などで、児玉さんを唸らせた新刊だからこそ、目を通す人たちも多かったと思います。
 この本は、児玉さんが書き遺した文章より、単行本に未収録のものを集めたものです。亡くなる直前まで本を愛しみ、日本、日本人のあり方に歯がゆい思いをし、市井に棲むごく普通の常識人になることを望まれました。今、新しい書評が読めないことが残念ですが、児玉さんの思いが一人でも多くの人に伝わって、読書の楽しさを知ってほしい、そこには、心を豊かにしてくれる魔法がかくされているということを。 

(T.M) 
薬丸 岳/著  文藝春秋

 大学時代、同郷で恋人同志だった榊信一と山口澄乃は、澄乃の離婚後、サークル仲間との集まりで再会します。深く愛し合っていた二人でしたが、信一が自分でも抑えきれない衝動で澄乃の首を絞め殺そうとした事が引き金となり、別れていました。
 澄乃との再会後、以前より体調不良が続いていた信一は進められ病院を受診し、自分が末期癌で、余命が数ヶ月であると告知されます。それを聞いた信一がだした結論は、抑えていた自分の欲望を実行にうつすことでした。繰り返し罪を重ねていく信一。そんななか、信一が起こした事件を追う刑事の蒼井凌も自分が末期癌に侵されていることを知ります。
 余命を知り、1人は欲望に忠実に生き、1人は刑事という使命に忠実に生きる。この2人の行きつく先とは?

(A.U)
『日本野菜ソムリエ協会の人たちが
本当に食べている美人食』
『悲しむのは、悪いことじゃない』
日本野菜ソムリエ協会/著  祥伝社

 日本人の食事が肉食中心となった現代、皆さんは1日にどれだけの野菜を食べていますか?野菜の栄養はサプリメントで摂っているから大丈夫と言う方も多いのではないでしょうか。
 しかし、人間やっぱり食べることが大事。本書では、野菜のプロ「野菜ソムリエ」の皆さんが普段に食べている野菜料理の調理法を紹介しています。
 これでアナタも野菜が好きになる!

(Y.E)
香山 リカ/著  筑摩書房

 私たちは大切な人やモノをなくした時、悲しみの底に陥ります。そこから立ち直る術は誰も教えてくれるわけでもなく、その人自身にしか分かりません。だからといって、周囲の人はただそっと見守るだけでよいのでしょうか。
 精神科医の著者は、父親の死と直面した経験から、どうしようもない悲しみの最中にあるとき、私たちができることは何かを導きだしています。

(Y.O)
『屋上ミサイル -謎のメッセージ-』 『大道具で楽しむ日本舞踊』
山下 貴光/著  宝島社

 高校の屋上に集まるアカネたち4人で結成された「屋上部」。ある日、校内で起きた事件が4人の関係を不安定にしていきます。校内で油彩画が切り裂かれ、現場近くで目撃された「屋上部」の国重が疑われることに。続いて校内で起きた暴行事件も国重が疑われ、屋上へ姿を見せることが少なくなります。
 アカネたち他の3人が国重の無実を信じる中、自分がやったと国重が言いだし…。
 仲間を信じ、真相をつきとめようと動き出す3人。謎のメッセージを追って見えた真相とは?

(S.S)
中田 節/著  新典社

 日本舞踊では出演者の他にスタッフが大勢いますが、客に直接関わる表方と、幕の後側で働く裏方に分かれています。裏方にも様々な役割があり、中でも一番大掛かりなのが大道具の仕事です。松や桜、海や波に代表される背景は、大道具担当の裏方が制作しています。
 背景に描かれる松の木の仕上げ方も色々あり、葉を一本ずつ書いたり、苔をつけるかどうかでも雰囲気が変わってきます。また、上方(関西)と東京でも異なる描かれ方をする時があります。
 他にもお決まりの形である「定式」の解説や、客から見えない所での工夫などを長年大道具に携わってきた著者が紹介しています。

(K.S)

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