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おすすめの本


No.496 平成24年7月
 
  
『感じて歩く』 『女性だけの便利屋繁盛記』
三宮 麻由子/著  岩波書店

 4歳で聴覚障害となった著者は、右手に白い杖、左手に超音波歩行補助具を持ち、全身の神経を使って毎日歩いています。常に危険と隣り合わせの歩行ですが、一番怖いのは駅のホームだそうです。
 点字ブロックは白線の位置にあるので、点字ブロックに沿って歩くためには危険ゾーンを歩かなければならない。車両の連結がいつもより少なく、電車のない線路に乗り込もうとしてしまったこともあるそうです。まわりの人の声で危いところを救われたことも何度もあり、どんなに介助器具が進歩してもやはり周りの人の声が何よりもありがたいと語っています。 

(N.K)

安倍 真紀/著  ポプラ社

 著者は外資系会社の事務や美容会社の営業を経験するうちに、働くことの意味に迷いを感じました。そんな時、師となる人との出会いによって、人の気持ちをよく考えて人に接していくことの大切さを学び、「心」を提供するビジネスの起業に乗り出しました。それが、女性だけの便利屋「株式会社クライアントパードナーズ」です。
 女性との関わり方がわからない男性、夢を抱きながらも引きこもりがちな女性など悩みを持つ多くの人々の心に寄り添い、できることを精一杯やるという姿勢で働く女性たちの記録です。

(Y.O)

『神渡し』 『パパは金属博士
~身近なものに隠された金属の秘密』
犬飼 六岐/著  角川書店

 瓦版売りの才助の同業者であり、幼馴染でもある利吉が不可解な死に方をした。友の死を書きたてた瓦版に腹を立てる才助だが、今度は自分が何者かに命を狙われてしまう。
 瓦版書きの武士の孫四郎、恐ろしい絵ばかり描いえしまう絵描きの市麻呂と共に事件の真相を追う才助。
 三人は徐々に事件の真相に近づいていくが、事件は江戸城大奥にまで繋がって行く。躍動感のあるキャラクターが江戸に渦巻くミステリーに挑みます。

(N.Y)

吉村 泰治/著  技報堂出版

 フライパンやスコップ等の日用品から精密機械に不可欠なレアメタル等、我々の生活で欠かすことができない金属の数々。その中でも身近な金属の秘密を解説します。
 ダイヤ以外の宝石(ルビーやサファイヤ)はアルミニウムが主成分で色も酸化の違いだけ。豪華な料理に乗っている金箔、これは国が認めた食品添加物です。錆びない金属ステンレス、でも本当は錆びている。他にも缶詰の缶やケータイ電話等、用途別に使用されている金属を紹介した1冊です。

(Y.E)

『50とよばれたトキ』 『終活ファッションショー』
小野 智美/著  羽鳥書店

 戦後の佐渡島で人間の手で育てられるトキのうち、50番目にあたるトキが「50」と呼ばれています。飼育員の中川さんが飼育員になって初めて迎える春に、「50」は奇跡的に誕生しました。つがいのトキがいるケージに入った中川さんが目にしたのは、生まれる寸前の卵。母親が木に止まっているため、そのまま落ちれば卵は割れてしまいます。中川さんが、咄嗟にかぶっていた帽子で受け止めた卵から孵ったのが「50」でした。
 「50」の家族を中心に、誕生から結婚、出産など、様々な出来事を共に過ごしたトキと飼育員たちとの日々を綴った一冊です。

(S.S)

安田 依央/著  集英社

 市絵は司法書士。事務所は近所のお年寄りの集いの場となり、遺言相談にのっているうちに『終活ファッションショー』の開催を思いつきます。死ぬときに着たい服を発表するというもので、そこには年齢や職業もばらばらのいろいろな人が集まってきました。義母の希望どおりの葬儀をあげられなかった主婦。離婚寸前の夫婦から元警察官で今はオカマバーのママまで。
 死荷装束を選ぶことで見えてきたそれぞれの人生。市絵自身もファッションショーのお世話をすることで今までの自分の人生を振り返ることになります。参加者は無事に自分の人生の終活を考えることができるでしょうか。

(A.U)


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