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おすすめの本


No.506 平成25年1月
 
  
『夫婦の散歩道』 『真田三代風雲録』
津村 節子/著  河出書房新社

 作家で夫の吉村昭氏を亡くし、精神的なブランクで何も書けなかったという著者の、久しぶりのエッセイ集ができました。読み直すと夫が出てくるものが多く、その頃の暮らしや感慨、人との交わりが詰まったものばかりです。
 息子の司氏が添えた文章では、芥川賞作家の著者と筆を折る覚悟で小説を書いていた吉村氏の姿が描かれています。
 夫の小説を書く才能を信じた著者と、小説は自分の命そのものと言っていた吉村氏。何気ない日常から小説の裏側まで、ふたりの道のりが描かれています。

(T.M)
中村 彰彦/著  実業之日本社

 室町時代、将軍の権威が弱まり地方の武士が台頭、戦国時代へと突入する。日本各地で合戦が行われ、勝った者は領地を増やし、負けた者は再起を図る為、知人の元へ身を寄せるものが多くいた時代。
 真田幸隆もまた戦に敗れ、知り合いの元へ身を寄せた1人であった。その後幸隆は武田家に軍師として仕え活躍、移ろいゆく時代の中で、多くの合戦を一族とともに戦い抜き、やがて誰もが知る真田家を復興させる。
 本書は、「攻めの弾正」幸隆、「表裏比興の者」昌幸、「日本一の兵」幸村と呼ばれた真田家三代の物語である。

(Y.E)
『残り全部バケーション』 『けさくしゃ』
伊坂 幸太郎/著  集英社

 当たり屋や運び屋、脅しなど、依頼されたことをこなしていく裏稼業コンビの溝口と岡田。ある日、岡田が仕事を辞めたいと言い出し、溝口は、今から適当な携帯電話の番号に「友達になろうよ」というメールを送り、返事が返ってきたら辞めてもいいと条件を出します。
 一方、両親の離婚で家族最後の日を迎えていた早坂家。最後に父と母と娘が集まりそれぞれが秘密を言い合っている時に、父の携帯に「友達になろうよ」と知らない人からのメールがあり…。
 裏稼業コンビの溝口と岡田をめぐる5つの物語からなる一冊です。

(S.S)
畠中 恵/著  新潮社

 高屋彦四郎は若き旗本のお殿様ながら、全く出世欲がなく好きな文学を楽しみ、愛する奥方と共にのんびりと毎日を過ごす事を楽しみとしていました。そんなある日、彦四郎の元を訪ねたのが貸本屋山青堂の主人。新しく版元を始めるにあたり、戯作者として狂歌の会で出会った彦四郎に白羽の矢をあてたのでした。最初は拒んでいた彦四郎でしたが、徐々に戯作の魅力に取りつかれていきます。それと同じくして降りかかってくる数々の難題。
 彦四郎こと柳亭種彦は無事に難題を片づけて、戯作を書き続けることができるでしょうか?

(A.U)
『作家別 あの名画に会える美術館ガイド』 『悠久の時を旅する』
千足 伸行、林 綾野/著  講談社

 以前、国立西洋美術館に勤めていた筆者の千足さんは「松方コレクション」と共に日本中の美術館を巡回していました。全国各地にある西洋絵画のコレクションを見て回った経験を基にして、日本の美術館が所有する名画のガイドを作成しました。
 作家の名前を参照すると、その名画がどの美術館に所蔵しているかが分かるようになっています。掲載されているものとして、九州では、福岡市美術館にダリの「ポルト・リカドの聖母」があり、北九州市立美術館ではドガの「マネとマネ夫人像」を所蔵しています。他にも貴重な名画が日本で観ることができます。西洋名画の鑑賞に出かけてみてはいかがですか。

(K.S)
星野 道夫/著  クレヴィス

 大学1年の時にエスキモーの村の空撮写真に魅了され、1996年にヒグマの事故により亡くなるまで24年間にわたり、アラスカの大自然と向き合い、多くの写真やエッセイを遺した写真家・星野道夫さん。遺された作品は動物たちの息づかいや極地の人々の営みが伝わってきて、今もなおあせることなく、多くの人々を魅了し続けています。
 未発表作品を含む200点余りの写真と32編のエッセイで星野さんの足跡を辿る一冊です。
 母・八千代さんの息子の思い出を綴った文章が、星野さんの人となりを一層浮き彫りにしています。

(Y.O)

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