『軍神の血脈 楠木正成秘伝』 |
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『いつも彼らはどこかに』 |
高田 崇史・著 講談社
14世紀の南北朝時代、わずかの兵で多大な戦果を挙げた武将楠木正成。その生き様から太平洋戦争では軍神として崇められていました。
そんな彼を研究していた早乙女修吉はある日、正成に関する恐るべき真実を発見します。
その直後何者かに毒を射たれ修吉は瀕死の重傷を負ってしまいます。
修吉を助けるため孫の瑠璃と同級生の京一郎は正成の謎を追うことになります。
(Y・E)
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小川 洋子・著 新潮社
人気アーティストDが描いた表紙の可愛らしさに惹かれ、この本を手に取りました。
兎、馬、犬等動物の短編集ですが、いったいいつ動物が出てくるのだろう?と首を傾げつつ読み進めると、まさに「いつも彼らはどこかに」といったさりげなさでひっそりと顔を出して来ます。
その中の1話「ビーバーの小枝」ではビーバーの骨なんて不気味なものが主人公に贈られるのですが、とても素敵な意味が!?
動物と人間の優しくて少し悲しい物語です。
(C.Y)
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『水の日本地図 東京大学総括プロジェクト機構 「水の知」』 |
『大泉エッセイ 僕が綴った16年』 |
朝日新聞出版
私たちが日常で使用している水。日本の主要農業である米作りも水耕栽培で大きな恩恵を受けています。水は日本人にとって欠かすことの出来ない資源です。本作は水に関する様々なデータを日本列島の地域ごとに色で表していて、直感的に読む事が出来ます。上下水道の現状や各地の貯水量も見て取れます。他には東日本大震災での津波による被害等の水害も記されています。
水を特に身近に感じる梅雨に入った今、その有難さと恐ろしさ双方の知識に触れてみてはいかがでしょうか。
(N・Y)
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大泉 洋/著 メディアファクトリー
著者は出身の北海道で、学生時代から演劇をはじめそれが縁でタレント活動をはじめました。
その時出演した「水曜どうでしょう」が、ローカル番組としては異例の全国的な大ヒット。今では、主演映画も大ヒットする人気タレントの一人です。
そんな著者が、北海道で活躍していた時から雑誌に連載していたエッセイが、一冊の本となり出版されました。
タレント活動を始めたばかりの勢いのある文章から、最近の思いを綴った描き下ろしの文章まで、人間大泉洋がたくさんつまった一冊です。
(U.A)
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『原田正純の道』 |
『富士山百画』 |
佐高 信/著 毎日新聞社
1956年に熊本県水俣市で、有機水銀による環境汚染によって発生が確認された「水俣病」。医師の故・原田正純さんは妊娠中の母親が汚染された魚を食べたことにより、おなかの中の赤ちゃんが「胎児性水俣病」となることを突きとめました。
水俣病との50年にも及ぶ関わりの中で、原田さんは常に患者に寄り添った立場から、水俣病の研究や問題に取り組み、企業や国の後ろ向きな対応に警鐘を鳴らし続けたました。
そんな原田さんの生い立ちから、確固たる信念を持って歩んできた足跡が綴られています。
(Y.O)
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富士山世界文化遺産登録推進両県合同会議/編 美術出版社
いにしえより、霊峰として人々に仰がれ、名勝として旅人に親しまれ、そして芸術家にインスピレーションを与え続けてきた、日本人の心のふるさと、富士山。
富士山が世界遺産になるわけは、こうした芸術作品の数々が、国際的な広がりをもって多くの人々から愛されていることも重要な要素の一つです。
襖絵から屏風絵、掛け軸、絵巻などなど。北斎や広重が描いた富士や日本最古の現存する富士山の絵巻。賛嘆と崇敬の富士山の百の姿をぜひ、ご覧ください。
(Y.M)
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