『こんなにも優しい、世界の終わりかた』 |
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『政と源』 |
市川 拓司/著 小学館
青い光に覆われると人も動物も何もかもが動きを止め、永遠にその場に佇むことになる、そんな現象が起こり、世界の終りが近づいていると知った優は、愛する雪乃に会うために旅立ちます。
彼の一番の理解者だった父との別れ、旅の途中で出会った青年や老夫婦との交流が優を強い人間に成長させるのでした。雪乃との再会を信じ、様々な人たちの愛によって、ひたすらに前へと進む優の姿に心打たれます。
(Y.O) |
三浦しをん/著 集英社
元銀行員の有田国政と、現役のつまみ簪職人の堀源二郎。性格は真反対の二人ですが、幼馴染の腐れ縁なのか文句や喧嘩をいいながらも付き合いが続いています。
奥さんと別居中で寂しいのに、素直になれない国政と、奥さんに先立たれながらも今は弟子の徹平とにぎやかに暮らす源二郎。喧嘩しながらも互いを心配しながら過ごす二人に起こる事件の数々。
東京の下町を舞台に合わせて146歳の幼馴染が巻き起こす人情物語です。
(A.U)
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『太平洋戦争はこうして始まりこうして終わった』 |
『ハロルド・フライの思いもよらない巡礼の旅』 |
宝島社編集
今年で太平洋戦争が終戦して65年がたちました。あの戦争の始まりとなったものとは、そして戦争中の日本軍の作戦行動と戦闘はどのようなものだったのか?開戦当初、優勢とされた日本はどこで劣勢となり敗戦してしまったのか。
真珠湾攻撃をはじめ、ミッドウェー、ガダルカナル、硫黄島、沖縄等、様々な場所で行われた日本軍の動きと、敵国の動きを地図と写真で年ごとに紹介。
開戦前から終戦までの流れを1冊にまとめた本となっています。また、巻末には経済状況や、将軍などが紹介されています。
(Y・E)
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レイチェル・ジョイス/著 講談社
主人公のハロルドは定年退職をしてから単調な日々を過ごしていました。
そんなある日、20年前に突然姿を消した同僚の女性から癌で余命いくばくもないという手紙が届きます。ハロルドは返事を書きポストに向かいますが、ポストを通り過ぎ、このまま歩いて見舞いに行こうと思いつきます。
ポケットにはカード入りの財布だけ、旅の支度もなく日ごろ何の運動もしていない体で三か月に及ぶ1000キロの旅が始まります。
(N.K)
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『タモリ論』 |
『家族はわかり合えないから面白い』 |
樋口毅宏/著 新潮社
気付けば子供の頃から知っていて現在でも平日の正午にチャンネルを合わせれば必ず会えるタモリ。
「笑っていいとも!」放送開始から30年以上経っても何一つ変わらぬ出で立ち、力まない司会ぶり、料理好き、音楽知識も豊富、安産祈願など、なんとなく知ってるタモリのこと。
そこに、圧倒的スケールや達人ぶりに気付いたり、絶望の深さを知る時が来たら『ファーストタモリブレイク』という現象らしいです。
長年のタモリウォッチャーと自負する著者の愛情満載、でも熱すぎない程良い温度で「一旦CMでーす」の間を入れつつ楽に読めてタモリの奥深い魅力に迫っています。読み終える頃には“タモさん”と呼ぶようになってたりして?
(A.M)
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三浦朱門・三浦暁子/著 三笠書房
家族なんだからわかり合えているのが当然…そう思っていたりしないでしょうか?
この本では、作家・曽野綾子さんのご主人でもある舅・三浦朱門さんと息子の嫁・三浦暁子さんが、それぞれの立場から「家族というもの」について語り合います。
「建前はいらないものでも嘘でもなくて、本音を満たすもの」など、目からうろこの言葉も。不完全だから変化があり心地いい、と思えるか…いいこともそうでないことも受け入れながら、一緒に乗り越えていく「家族」とは。
そんな家族づくりのヒントが見つかるホンネトークです。
(T・Y) |