『世界で一番美しい森への旅』 |
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『写字室の旅』 |
エクスナレッジ
自然信仰が強く、神々が宿る祈りの地として知られる熊野に広がる森、世界最大級のブナの原生林がある白神山地をはじめ、ヨーロッパからアジア、アメリカなどの世界の美しい森が紹介されています。
何千年もの時を無言で生き続ける巨木、豊かな水と熱帯の気候がつくりあげた密林、妖精や魔女が現れそうな森、そんな環境に暮らす野生の動物たちの生き生きとした姿などの写真が満載です。
ページをめくるごとに体のコリがほぐれて、心が開放された気分になります。
(Y.O)
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ポール・オースター/著
柴田 元幸/訳 新潮社
謎めいた密室に老人はいた。彼の名前はミスター・ブランク。部屋にはいくつか物があり、それぞれの表面には白いテープが貼ってあって、机には机、壁には壁と書いてあった。
失われた記憶、怪しい薬、いったいここは何処なのだろう?次々と現れる不可解な人達と会話をしながら物語は進みます。
ポール・オースター作品のオールスター自身が登場する本書は、今までに彼の作品を読んだことのあるファンはニヤッっとする、少し不思議な自伝的小説です。
(C.Y)
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『不変』 |
『お父さんと伊藤さん』 |
上原 浩二/著 技術評論社
メジャーリーグに移籍して5年、昨年のワールドシリーズの優勝がかかったマウンドで最後のバッターを三振で打ち取り、胴上げをされた上原選手の事を覚えている方も多いのではないでしょうか。
日本球界で1年目大活躍した上原選手は、2008年メジャーリーグへ移籍します。しかし、1年目に右ひじの怪我で引退の危機を迎えてしまいます。その怪我を乗り越え、レッドソックスに入団してからはクローザに転向。26試合無失点記録と34人連続アウトの記録を打ち立て優勝に貢献しました。
この本は上原選手の当時の心境と、野球への熱い思いが詰まった1冊です。
(Y.E)
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中澤日菜子/著 講談社
34歳の綾は、アルバイトをしている54歳の伊藤さんという彼と一緒に暮らしていました。
ある日、綾の元に母の一周忌以来会っていなかった兄から急に連絡があり、父親を引き取ってほしいとお願いされます。もともと父親が苦手な事や、同棲中ということで断った綾でしたが、74歳の父親が連絡もなしでいきなり綾の家にやってきてしまいました。
その日から綾と父親と伊藤さんという3人での同居生活がはじまります。意外と順調にいくかと思えた同居生活でしたが、父は心に大きなひみつをかかえていたのです。
(A.U)
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『本当にあった奇跡のサバイバル60』 |
『未解決事件の戦後史』 |
ナショナルジオグラフィック
期せずして放り込まれてしまった絶望的な状況。
それでも、生き残ることに全力をかけた人たちの多くの記録です。
臨まざる極限の状況で、人間は一体どんな選択をするのか。生きるための様々な決断から目が離すことが出来ません。
掲載されている事例の中には、映画「大脱走」や小説のモデルとなった事件もあります。
事故で、災害で、内戦で、あらゆる状況で生存を諦めなかった人たちの絶体絶命からの生還が記されています。記載されている地図をなぞりながら読んでいくと、さらにおもしろいですよ。
(N・Y) |
溝呂木 大祐/著 双葉社
激動の昭和。日本をどん底に落とした戦争、そして終戦。その後焼け野原からの驚異的な復興。今では世界屈指の大国としての地位を築いた日本ですが、昭和の時代は一方で真相が謎のままの未解決事件が多く存在しています。
いまだに取り上げられる事の多い「三億円事件」を始め、今現在も裁判が継続されている「名張毒ぶどう事件」や「グリコ・森永事件」など、マスメディアをにぎわせた事件を再検証し、その事件に隠された謎をあげています。
戦後日本が抱えてきて、解決できなかった闇にするどくせまった一冊です。
(U.A)
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