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おすすめの本


No.535 平成26年4月
 
  
『3・11に生まれた君へ』 『弱くても勝てます~開成高校野球部のセオリー~』
「君の椅子」プロジェクト/編  
北海道新聞社

 多くの命が失われたあの日。しかし、この日に生まれた大切な命もありました。
 激しい揺れの恐怖に耐えながらの出産。産湯も使えずミルクやおむつさえない中、ただひたすら抱きしめて赤ちゃんの体温を保つ母親と、寄り添い励まし続けた父親。わが身も顧みず母親と赤ちゃんの命を守り抜いた医師や看護師たち。新しい命の誕生は、大きな悲しみの中に光る未来への希望そのものです。
 北海道の4つの町の、地域社会で子どもの誕生を喜び、居場所を象徴する椅子を贈る「君の椅子」プロジェクト。あの日生まれた子ども達に「生まれてくれて、ありがとう」の思いを込めて椅子が贈られました。その子ども達の父親、母親による手記です。

(T.Y)
高橋 秀実/著  新潮社

 東京にある開成高校のことをご存じの方も多いのではないでしょうか?東京大合格者数は日本一を誇り、学力だけを言えば日本でも五本の指に入るほどの有名校です。だけど頭がいい学校はスポーツが不得意というイメージがついてまわります。
 ところが、開成高校の野球部が、平成17年の東東京予選でベスト16まで勝ち上がりました。もしかしたら、甲子園も夢ではないところまで勝ち上がった開成野球部に興味を持った著者は取材をすすめます。開成野球部は、野球の練習のイメージを変えるような興味深いセオリーのもと、練習を重ねていました。
 今までの野球の概念を覆すような興味深い練習の内容とは?

(A.U)
『馬琴綺伝』 『最相葉月 仕事の手帳』
小谷野 敦/著 河出書房新社

 倉蔵は旗本の家の用人をしていた滝沢家の三男坊でした。事情があって家督を継ぎますが、武士と言ってもその地位はひくく、常々、自分の性分には合っていないと思っていました。
 倉蔵は本が好きで、多くの本を読み漁り、書くことにも興味を持っていたのです。「馬琴」という俳号で俳諧を深めましたが、やがて武士としての名を捨て、戯作者として文筆業に励むのでした。
 江戸の世に28年もの歳月を費やして生み出された『南総里見八犬伝』の作者・曲亭馬琴の生涯を描いた長編時代小説です。

(Y.O)
最相 葉月/著  日本経済新聞出版社

  昭和を代表するSF作家・星新一の評伝を書くためにはどのような資料が必要だと思いますか?
 それは、江戸時代から始まる星新一年表です。
 この本は、星新一や絶対音感に関する著書を持つノンフィンクションライター・最相葉月の仕事論です。膨大な情報収集の手法や、これまでに取材した著名人との関わり方について真摯に書かれています。
 巻末の書評集もたいへん面白く、今まで興味のなかった分野の本でもすぐにでも読んでみたくなってしまいます。

(S.S)
『ひかりの魔女』 『3・11とアイドル~アイドルと被災地、ふたつの「現場」で目撃した1096日間の「現実」』
山本 甲士/著  双葉社

 遠くに住んでいたばあちゃんと同居することになった浪人生の光一は、ばあちゃんの不思議さに首をかしげる。見かけは小柄で温厚で、いたって普通なんだけど、多くの人に心から慕われているし、変な体操はするし、作ってくれるごはんはとんでもなくおいしい!!
 次々と周りの人たちを「しあわせ」にしていくばあちゃんは、魔女なのか?
 「当たり前のことを心をこめてやり続ける大切さ」を教えてくれるスーパーおばあちゃんの、心がぽかぽかになる小説です。

(K.K)
小島 和宏/著  コアマガジン

 東日本大震災前からアイドルの追っかけ取材をしている著者は、3.11を境に突然「被災者の家族」になりました。
 福島第一原発の近くに住んでいた義父・義母との同居生活が始まり、また、編集者として被災地に通い現状を伝える仕事をし、アイドルの現場にも通います。
 今なお復旧のメドが立たずに今日も「被災地」のまま日が暮れていく、という歯がゆい現実。辛い状況の中でも心の支えになるアイドルの存在。
 震災とアイドルの関係性を直に見つめてきた著者の3年間の葛藤が語られています。

(A.M)

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