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おすすめの本


No.554 平成27年3月
 
  
『インスタントラーメンが海を渡った日』 『十二月八日の幻影』
村山 俊夫/著 河出書房新社

 敗戦からめざましい経済成長を遂げようとしていた日本で、明星食品を立ち上げた奥井清澄はインスタントラーメンの開発に奔走していました。同じころ、韓国で保険業界にいた全仲潤(チョンジュンユン)は朝鮮戦争が休戦し、不安定な政情にある今こそ自分がやるべきことは、誰も飢えることなく安心して食べることを可能にする事業だと食品業界へ転身しました。海を隔てた二人の男の出会いは、韓国初のインスタントラーメンの誕生へと実を結びました。
 幾多の困難に合いながらも、果敢に挑戦し、自分が信じる道をまっすぐに生きた二人の経営者の姿がまぶしく写ります。
(Y.O)

直原 冬明/著 光文社
       
 時は昭和16年。戦艦の艦長になって武功を立てることを夢見る海軍少将・潮田は、ひょんなことから軍令部総長直属の特別班に配属されます。特別班の仕事は、軍の情報を敵国に流すスパイを見つけ出すこと。戦艦に乗る夢を捨てきれないまま、切れ者の少佐・渡海のもとで、潮田は次第にスパイたちの目論見を暴いていきます。潮田たちが絶対に守らなければならない情報…それは真珠湾基地を日本軍が奇襲するという情報なのです。
 幾重にも仕掛けられたスパイたちの仕掛けを見破り、さらに彼らを出し抜くべく潮田たちは奔走します。太平洋戦争前夜という暗い時代を舞台にしつつも、意外にも読みやすく書かれた痛快小説です。
(S.S)

『杏のふむふむ』 『主夫になろうよ!』
杏/著 筑摩書房

 2013年9月より放送された朝の連続ドラマで主演を務め、一躍国民的人気女優となった著者。
 歴史が大好きな通称『歴女』として知られ読書家としても有名です。そんな彼女が今までの人生で出会ってきた人たちとの交流を描きました。女優ではなく、エッセイストとしての才能も垣間見られます。
 また、本人が書かれた可愛らしい挿絵にも注目してください。 
(U.A)

佐川 光晴/著 左右社

 主夫という言葉を聞いたことがありますか?
 字は違えど読み方と意味は主婦と同じです。
 今まで女性の役割とされてきた、炊事、洗濯、子育て等を行っている男性をさす言葉です。
 作者の佐川さんは、主夫としての経験が長く、お母さんが子供に聞く「今日何が食べたい」というセリフもご自身が言ってきたそうです。そんな佐川さんの実体験を綴った1冊となっています。
 男性の皆さんも、仕事だけではなく家事等に少し携わってみてはどうでしょう。
(Y.E)

『朽ちないサクラ』 『裏が、幸せ』
柚木 裕子/著 徳間書店

 県警広報課の事務職員である森口泉は、ストーカー殺人への苦情の対応に追われていました。所轄署の生活安全課が、慰安旅行のため被害届の受理を先のばしていたことが新聞にスクープされたのです。
 慰安旅行の話がどこから漏れたのか、その出所が新聞記者である親友の千佳ではないかと疑った泉。自分ではないと否定した千佳が、数日後遺体で発見されることに。
 ストーカー殺人、警察の不祥事、千佳の死。全ての事件はどう関係しているのか。事務職員という立場でありながら、泉は親友の死の真相を突き止めようと動き出します。
(S.S)

酒井 順子/著 小学館

 明治維新以降、交通手段が主に船から鉄道へ移行し、そして太平洋側の大都市に経済が集積したことにより、日本海側の都市の開発が遅れたとも言われています。
 しかし地味ではあるかもしれませんが、太平洋側の「陽」と対照的に、冬の日本海のイメージが強い演歌や、川端康成の『雪国』など「陰」の魅力があるからこそ生まれた名作も多くあります。
 本書は、今年の3月14日、新幹線が開業した北陸など、日本海側の都市に注目し、地元の人々に愛され、ひっそりと守られてきたその魅力を紹介しています。
(H.Y)


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