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おすすめの本


No.566 平成27年9月
 
                   
『朝顔の日』 『ダメなやつほどダメじゃない  私の履歴書』
高橋 弘希/著 新潮社

 凛太は幼馴染の早季と結婚しましたが、間もなく白紙の教育召集令状が届き入営しました。しかし、虫垂炎を患い、初年兵教育を受けたのみで除隊となりました。
 彼が三か月ぶりに帰郷すると、妻は結核に冒されて、山深い病院へ入院することに。そのうち、妻は声を発することも医者から止められ、夫婦の会話は筆談となってしまいます。
 今年の第153回芥川賞候補作となった本作は、戦争の時代を背景に、死の淵にある妻を思い、その中で生を感じる夫の姿が淡々と描かれています。

(Y.O)

萩本 欽一/著 日本経済新聞出版社

 高校を出て浅草でお笑いの道に入ってから55年。73歳で大学入学を果たし、現役で活躍中の欽ちゃん。かつては坂上次郎さんと『コント55号』で一世を風靡し、視聴率100%の異名を持っていたそうです。
 お世話になった方、家族の事、大学の事など欽ちゃんが人生を振り返って書いた自伝です。
 あの頃、テレビに夢中になった世代も、あまり知らない若い人たちも欽ちゃんの『がんばろう』に心動かされる一冊です。

(M.T)

      
『ダウン・ザ・ライン 錦織圭』
『気仙沼ニッティング物語』
錦織 圭/言  稲垣 康介/文
佐藤 ひろし/写真 朝日新聞出版


 「ダウン・ザ・ラインを狙うのは、アウトするリスクが高いから、やっぱり勇気がいるんです」
 2012年、シーズン終了後にこう語った錦織圭。この本のタイトルの『ダウン・ザ・ライン』とは、テニスでサイドラインに沿ってストレートボールを打つことです。「三十苦」のショットとも言われているほど難度の高いこのショットを勝負所で見事に決めてきた錦織。
 本書は、多くの試合に挑み続けている彼を2008年から取材してきた記者が、彼が生み出した“名言”の「本当の意味」に迫った一冊です。
 テニスを愛する気持ちやコーチやスタッフに対する想いが、錦織の数々の言葉から感じられます。

(R.K)

御手洗 瑞子/著 新潮社

 『宮城県の北東部にある気仙沼市は、遠洋漁業の港町として知られていますが、街中に毛糸屋さんが多く、編み物が身近な町でもあるそうです。
 著者は、東日本大震災で震災したこの町で、一時的な復興ではなく、地域に根付き持続的に地域に利益を還元していきたいと思い、編み物の会社を起ち上げました。
 ビジネスにとって有利とは言い難い環境で、「毛糸づくり」から「編み手さん探し」まで、一つの商品を作り、お客さんへ手渡すまでには、多くの試行錯誤がありました。
 震災後に被災地で生きる人々の知恵と強さが、伝わってくるようです。

(H.Y)


『三谷幸喜のありふれた生活13 ~仕事の虫』 『おしゃれと無縁に生きる』
三谷 幸喜/著 朝日新聞社

 12年ぶりにNHK大河ドラマ「真田丸」の脚本も決定している著者。ドラマに舞台に脚本家として大人気です。
 朝日新聞に週一度連載されているエッセイも15年を超え、著者の近況を知るエッセイとして人気です。
 13冊目の今回も、舞台の話だけではなく、自らメガホンをとった映画の舞台裏の話まで話題はつきません。
 この秋公開予定の著者が監督した新作映画や来年の大河ドラマへの期待を高めてくれるエッセイ集です。

(A.U)

村上 龍/著 幻冬舎

 人気作家が考える日本の今、そして、これからの世界、経済からおしゃれ、誕生日プレゼントから地方分権まで。するどく、でも、かっこよく描いています。
 一人では生きていけない時代、組織に依存しても、安心できない時代だからこそ、見直される文化や、経済の新しい手法が、とても意味を持つものになってきているといいます。
 テレビでもおなじみの、村上龍の知的なエッセイ集です。

(Y.N)


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