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おすすめの本


No.576 平成28年3月
 
                   
『幻痛は鏡の中を交差する希望』 『古文書はいかに歴史を描くのか フィールドワークがつなぐ過去と未来』
長沢 樹/著 中央公論新社

 主人公は、その適性により諜報員養成学校へ望まずして入ることになってしまった一般人。養成学校の最終試験は「適切な状況で暗殺される」事。誰が味方かはもちろん、話している相手の素性が本当かすら分からない、といった状況です。
 適性があったと聞くと、主人公の超人的な活躍を予想されるかもしれませんが、優れた点はあるものの、実際はけっして成績が良いわけではなく、他の人物たちの思惑に振り回されます。果たしてこの主人公は卒業試験を突破できるのか?そして生き残ることはできるのでしょうか?
 二転三転する展開や意外な結末に、スリルを求める方へお薦めの1冊です。
(R.U)


白水 智/著 NHK出版

 東日本大震災の翌日、長野県の栄村は地震によって大きな被害を受けました。この村で長年に渡って古文書の調査を続けてきた著者。震災後に行った文化財の救出と保全活動では、歴史遺産が失われる様子を見るつらい過程でもありました。
 本書では、著者が実際に行なったフィールドワークを通して得た古文書の調査や整理の方法について、具体的に書かれています。
 また、著者が言う「古文書のもつ内容の豊かさや面白さ」と「地域の歴史を解き明かす素材として大切である」という想いが伝わってくるような1冊です。
(H.Y)
      
『体にやさしい昔ながらの治し方』
『できすぎた話~管見妄語』
谷口 奈津子/著 宝島社

 病院に行くまでひどくはないけれど、ちょっと体が不調だなと思うことはありませんか。この本には腰痛や肩こり、胃もたれ、二日酔いなど、さまざまな症状に分けて、田舎のおばあちゃんが作ってくれるような昔ながらの料理法や、塗り薬などを紹介されています。
 難しいやり方はなく、紹介されている物は野菜や野草、果物など手軽に手に入る食材ばかりです。
 みなさんも是非参考にされてみてはいかがでしょうか。
(M.T)

藤原 正彦/著 新潮社

 週刊新潮で連載中のエッセイ「管見妄語」の書籍化第6弾。2014年から2015年に週刊新潮に発表されたものをまとめたものです。
 連載も7年目に入り、ネタがつきはじめたと自虐的に著者は語っていますが、まだまだその物事の真実を見通す眼は健在で、国内外で起こったいろいろな出来事にユーモアを交えながらするどく本質にせまります。
(A.U)

『ミナトホテルの裏庭には』 『池上彰が世界の知性に聞く どうなっている日本経済、世界の危機』
寺池 はるな/著 ポプラ社

 主人公の芯は二十五歳の会社員で祖父と同居中。祖父は「互助会」と名づけ同級生と頻繁に集っていたのですが、仲間の一人である陽子さんが昨年亡くなり、一周忌が近づいてきました。
 ある日、「私のお葬式は、裏庭でやる。」という生前の陽子さんが書いた紙が見つかったのです。「会員の我儘には全員でつきあわなければならない」という互助会のきまりに則り、せめて一周忌にはその願いを叶えてやりたいと思う祖父。しかし、陽子さんが指定したミナトホテルの裏庭に入るには、鍵が必要で、その在りかがわからないというのです。そこで、若いというだけの理由で芯が動き出すことになります。唐津市出身の作家、デビュー第二作です。
(R.K)

池上 彰/著 文藝春秋

 経済とは、過去を学んで現在を知り、そして、未来を考えること・・・。
 「格差の拡大」が大きな社会問題となっているいま、わたしたちは日本の経済を、そしてこれからの世界の危機を、どう考えどう対処すべきなのでしょうか?
 日本の経済を取りまく世界の大きな動きの中で、重要な役割を担い、活躍をしてきた世界の知性たちに、池上彰さんがするどい対談を展開します。日本の未来は?そして世界の未来は?
(Y.N)


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